確定申告をする前に「用意しておきたい書類」と失くしてしまった場合の「対処法」って?

配信日: 2022.02.23

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確定申告をする前に「用意しておきたい書類」と失くしてしまった場合の「対処法」って?
通常、給与所得者の場合、医療費控除などの申告がない限り確定申告は不要です。
 
ただし、給与所得者でも1年目の住宅ローン控除の適用を受ける際や、医療費控除とともにふるさと納税の寄付金控除を受ける際には、確定申告を行う必要があります。
 
実際に確定申告を行う際に用意しておくべく書類には、どのようなものがあるのでしょうか。また、それを無くしてしまった場合の対処法についても解説します。
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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確定申告が必要な人とは?

給与所得者の大半は、その年の年末調整にて所得税が精算されるため、原則として確定申告は不要です。では、確定申告が必要な人とはどのようなケースにあたる人なのでしょうか。
 

■給与所得者

給与所得者で確定申告が必要な人は以下のケースに当てはまる人です。

●給与収入金額が2000万円を超える
●給与を1カ所から受けており、給与所得および退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超える
●給与を2カ所以上から受けており、年末調整されなかった給与収入金額と、給与所得および退職所得以外の所得の合計金額が20万円を超える
●災害減免法の適用を受け、所得税などの源泉徴収税額の徴収猶予もしくは還付を受けた
●医療費控除の適用を受ける
●ふるさと納税を行っており、ワンストップ特例の適用対象外となった、など

 

■年金生活者

給与所得者以外でも、収入が公的年金(雑所得)のみの場合には確定申告が必要なケースがあります。具体的には、公的年金(雑所得)の金額が400万円以上で、かつ、その公的年金の金額全てが源泉徴収の対象とならない人が当てはまります。
 

■その他

不動産を売却したなどで譲渡所得を得た人などは、確定申告の必要があります。また不動産投資などで不動産所得がある場合は確定申告が必要です。
 

確定申告の際に必要となる書類

では、確定申告の際に必要となる書類にはどのようなものがあるのでしょうか。
 

■共通書類

確定申告の内容によって必要書類は異なりますが、確定申告を行う人全てに共通する書類は以下のとおりです。

●確定申告書
●本人確認書類(マイナンバーカードなど)
●源泉徴収票
●各所得控除証明書(生命保険料控除証明書など)

このほか、確定申告を行うことによって税金の還付を受ける人は、振込先の口座情報が必要です。
 

■ふるさと納税を行った場合

ふるさと納税を行い、確定申告を行う場合は「寄付金控除に関する証明書」が必要です。
 

■医療費控除を受ける場合

その年に支払った医療費の領収書や、通院の際にかかった交通費のメモなどが必要です。
 

■住宅ローン控除(1年目)の適用を受ける場合

住宅ローン控除を受ける場合、1年目は給与所得者であっても確定申告が必要です。その際に必要な書類は以下のとおりです。

●住宅借入金等特別控除額の計算明細書
●借入金残高証明書
●登記事項証明書
●不動産売買契約書
●源泉徴収票、など

 

必要な書類を紛失した場合の対処法

確定申告の際には、そのケースによって必要な書類が異なります。これらの書類を紛失してしまった場合、どのような対処を取る必要があるのでしょうか。
 

■再発行依頼を行う

源泉徴収票を紛失した場合、会社に申し出ることで再発行してもらえます。また、ふるさと納税を行った際の「寄付金控除に関する証明書」を紛失した場合、寄付先の自治体に申し出ることで再発行が可能です。
 
医療費の領収書は基本的に再発行を不可としている医療機関が多いですが、領収書に代えて健康保険組合から送られてくる「医療費のお知らせ」などで代用できます。
 
また、住宅ローン控除の申告の際に必要な借入金残高証明書は、金融機関に申し出ることで再発行してもらえます。
 

■再度自分で取得する

住宅ローン控除の適用を受ける1年目の確定申告の際には、登記事項証明書が必要です。
 
これは、自分で法務局に赴いて取得する必要があります。紛失した場合は、再度法務局に赴くことで取得できます。ただし平日のみしか取得できませんので注意が必要です。
 

■写しをもらう

1年目の住宅ローン控除の適用を受ける際の不動産売買契約書、および注文住宅を建てた際の工事請負契約書は写しを提出します。したがって、本書が見当たらなくても、不動産会社や建設会社に申し出れば、契約書の写しをもらうことができます。
 
契約書は原則として2通作成し、双方が原本を保管することになっています。不動産会社や建設会社に原本が保管されているはずですので、問い合わせてみましょう。
 

まとめ

確定申告の際には、その申告内容に応じてさまざまな書類が必要です。
 
確定申告書をスムーズに作成するためにも、事前に必要な書類をそろえておきましょう。その段階で紛失していることが分かった書類については、再発行できるものは早めに依頼し、送付してもらいましょう。
 
また、自分で取得しなければならない書類についても、早めに時間を取って取得しておくことが大切です。
 
確定申告の期間は原則として2月16日から3月15日となっています。できれば会社から源泉徴収票を受けとる12月時点で、他の書類がそろっているかどうかを併せて確認し、足りないものがあれば早めに申し出てそろえておくと安心です。
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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