更新日: 2022.03.10 確定申告

来年は青色申告にしたい。申請書の提出期限は? 必要なものはある?

来年は青色申告にしたい。申請書の提出期限は? 必要なものはある?
確定申告は、大きく「青色申告」と「白色申告」の2種類に分けられます。青色申告は白色申告よりも複雑な帳簿づけなど手間がかかる面もありますが、節税などのメリットが得られます。
 
本記事では、青色申告を検討している人に役立つ情報をまとめました。申請書の提出期限や必要なものについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

青色申告とは?

個人で事業を行っている場合は、原則として毎年決まった時期に確定申告をする必要があります。
 
確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類がありますが、青色申告をするためには、事前に「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。確定申告までに、これらの書類が提出できていなければ、自動的に白色申告になってしまうので注意しましょう。
 
青色申告を行うためには、日々の取引を記録して、正規の簿記の原則に従って作成された帳簿を備え付けることが義務付けられています。
 
簿記の形式は「複式簿記」か「簡易簿記」の2つから選べますが、複式簿記の方が税制面の優遇が大きくなっています。
 
青色申告は白色申告より手間がかかるものの、最大で65万円の特別控除を受けられるため、積極的に活用したい制度です。
 

青色申告の提出期限は?

まず、青色申告をするために必要な事前書類である「青色申告承認申請手続」の提出期限は、原則として「青色申告を行う年の3月15日まで」です。つまり、2022年度の所得を青色申告したい場合は、2022年3月15日までに青色申告承認申請書を提出する必要があります。
 
ただし、開業時期によって税優遇に差が出ないような救済措置も定められており、1月16日以降に開業した人は開業日から2ヶ月以内に提出すれば、3月15日までに提出できなかったとしても、青色申告承認申請手続が受理されます。
 
2022年9月1日に開業する場合でも、2ヶ月以内に青色申告承認申請手続を提出すれば、その年から青色申告が可能です。
 
また、所得税の確定申告とは「1月1日から12月31日の1年間に生じた所得から税金を納付する手続き」です。
 
つまり、青色申告の承認が得られてから、実際に申告書として提出するのは翌年となります。確定申告の提出期限は、例年「2月16日から3月15日まで」となっています
 

青色申告に必要なものは?

青色申告を行う場合は、税務署に2種類の書類を提出する必要があります。
 

(1)確定申告書B

確定申告書Bは個人事業主用の申告書となっており、白色申告でも同様の申告書を提出します。ただし、2023年1月以降は制度の変更が予定されており、確定申告書Aは廃止され、確定申告書Bに統一されます。
 

(2)青色申告決算書

青色申告決算書は、帳簿の内容を記入する青色申告独自の書類です。
 
最大65万円の特別控除を受けるためには、複式簿記による記帳・貸借対照表および損益計算書などの会計知識が必要となります。
 
書類の記入は、手書きもしくは会計ソフトなどを使って行います。税務署の開庁時間であれば、窓口で記入方法を直接相談することが可能です。ただし、確定申告期間中は非常に混みあうため、早めから準備しておくのがおすすめです。
 
書類の提出方法は、窓口、郵送、e-taxの3種類があります。郵送で提出する場合は、所轄の税務署に書類一式を送ります。消印は提出期限日まで有効です。
 
確定申告書類は、「信書」に分類されるため、信書便物または第一種郵便物として送らなければなりません。e-taxで提出する場合は、マイナンバーカードを取得するなど、事前準備が必要です。
 

青色申告に挑戦してみよう!

青色申告に興味があるけれど、難しそうで実施していない人も多いのではないでしょうか。
 
確かに白色申告と比べると、記帳や書類の作成は複雑です。けれども、窓口で相談しながら書類を作成することが可能です。
 
また、専用のソフトを使うことで、確定申告の手間を大幅に軽減させることもできます。個人事業主で特別控除を得たいと考えているのであれば、ぜひ青色申告に挑戦してみましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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