コロナ禍で確定申告にe-Taxを利用する人が増えている?

配信日: 2022.03.10

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コロナ禍で確定申告にe-Taxを利用する人が増えている?
確定申告が必要な方は、もう手続きしましたか?
 
令和3年の所得税の申告、納税の申告は3月15日までとなっています。確定申告は税務署に申請に行くほか、e-Taxを利用することも可能です。
 
弥生株式会社(東京都千代田区)は、確定申告を予定している全国の個人事業主1000名を対象に、「確定申告のデジタル化に関する意識調査」を実施しました(※1)。
 
みんなはどれくらいe-Taxで確定申告しているのでしょうか。
FINANCIAL FIELD編集部

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コロナ禍で、令和2年分のe-Tax利用は前年比約10%増。令和3年分の利用意向は約3%増にとどまる

令和2年分の青色申告で、e-Taxを利用した人は36.4%。令和元年分の26.5%から9.9ポイントと大幅に増加しました。新型コロナウイルス感染症拡大のため、非接触・非対面のe-Taxの利用を推奨したことや、青色申告特別控除の要件変更などが理由と考えられます。
 
令和3年分の確定申告では、e-Tax利用意向は39.3%でした。コロナ禍2年目ということもあり、令和元年分から令和2年分の増加と比較すると、2.9ポイントの増加にとどまりました。令和3年分のe-Tax以外の確定申告提出方法として、26.5%が「税務署に持参」、13.3%が「税務署へ郵送」を利用する意向となっています。
 
令和2年分のe-Tax利用者に満足度を聞いたところ、「非常に満足」が31.6%、「やや満足」が48.3%と、約8割が満足と回答しました。満足な理由としては、申請が簡単、時間の制約がない、混雑を避けられる、記入漏れや計算間違いを防げる、などが挙げられました。
 

e-Taxを利用したい理由は、好きな時間や場所で手続きできる。感染予防もポイント

e-Taxを利用したい理由を聞いたところ、最も多いのは「税務署に行かずに済むから」(53.8%)でした。次いで「時間を気にせず手続きができるから」(46.9%)、「申請の時間を短縮できるから」(38.0%)、「混雑・人混みを避けられるから」(36.9%)が続きました。好きな場所や時間に手続きできるほか、コロナ感染対策のためにe-Taxを利用する人も多く見られました。
 
e-Taxを利用したくないという人にその理由を聞いたところ、最も多い回答は「紙での提出に慣れているから」(49.4%)でした。次いで「ICカードリーダー/ライターを買いたくないから」(22.1%)、「税務署/確定申告会場で相談したいから」(17.4%)、「e-Taxが難しそうだから」(15.7%)が続きました。
 
難しそうなので会場で誰かに相談したいという人が多いようです。実際はマイナンバーカードとスマホがあればICカードリーダーがなくても申請できるのですが、なんとなく難しそうと敬遠している人が多いと思われます。
 

間違いや不備がないかが分からないため、確定申告会場で相談したい人も

調査対象者全員に確定申告の課題・悩みを聞いたところ、最も多いのは「間違いや不備がないかどうかわからない」が39.7%を占めました。このことから、e-Taxを利用せず、税務署/確定申告会場で相談したい人がいることが分かります。
 
次いで、「作成に時間や手間がかかる」が35.3%でした。必要な書類をまとめるのに時間がかかりますが、それは税務署に行く場合にも必要で、パソコンの操作はガイド通りにすればそれほど難しくないでしょう。
 
自宅などからe-Tax利用を選んだ人に、e-Taxによる申告で確定申告に費やす時間が減ったかどうか聞いたところ、「非常に当てはまる」が23.5%、「当てはまる」が45.3%と、約7割の人が時間の短縮を実現できたと回答しています。
 
e-Taxはマイナンバーカードとスマホがあれば、画面の指示に従って比較的簡単に確定申告ができます。難しいと思っていても、実際にやってみると意外と簡単にできるかもしれません。今、オミクロン株が流行しており、感染が不安であればまずe-Taxで確定申告を試してみてはいかがでしょう。
 
なお、令和3年分確定申告は新型コロナウイ ルス感染症の影響で申告などが困難な場合、4月 15 日までの間、申告・納付期限の延長を申請することが可能です。詳しくは国税庁のホームページをご覧ください(※2)。
 
出典
※1 弥生株式会社 「確定申告のデジタル化に関する意識調査」を実施
※2 国税庁 申告・納付等の期限の個別延長関係
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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