年末にふるさと納税の申告を忘れてしまった……確定申告で対応するときの方法とは
配信日: 2022.03.11
減税対策としては有効な制度ですので、活用している人もいらっしゃると思います。
そんなふるさと納税は、平成27年4月1日から、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が開始され、ふるさと納税を行った各自治体に申請することで確定申告が不要になり、ますます便利になりました。
しかし、その便利になった「ふるさと納税ワンストップ特例制度」も、ふるさと納税を行った翌年の1月10日までにふるさと納税先の自治体へ申請しない場合には、各自で確定申告をしなければなりません。
今回は、どういった場合に確定申告をしなければならないか、そして、ふるさと納税の確定申告のやり方について解説します。
執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
確定申告をする必要がある場合
ふるさと納税先の自治体数が5団体以内で、各ふるさと納税先の自治体にふるさと納税ワンストップ特例の申請を行われた方は、原則として、所得税および復興特別所得税の確定申告は不要という説明をご覧になったことがあるかもしれません。
しかし、厳密にいうと下記に該当しない場合は、ワンストップ特例制度が使えず、確定申告が必要ですので注意をしましょう。
(1)給与所得者の方
(2)2ヶ所以上から給与等の支払いを受けていない
(3)年間給与収入の合計が2000万円以下
(4)ワンストップ特例の申請を自治体に行った人で、今年寄付した自治体の数が5自治体以内
(5)確定申告をする予定がない(例.住宅ローン控除 ※初年度や医療費控除で確定申告をする場合など)
(6)ワンストップ特定の申請を行って、寄付した翌年の1月10日までに手続きを行った
確定申告の方法
次に、ふるさと納税に関する確定申告のやり方について詳しくみていきましょう。
(1)確定申告書の作成
1. 国税庁ホームページで作成して申告をする
国税庁のホームページの確定申告書等作成コーナーを活用すれば、画面の案内に沿って必要事項を入力することで、税額等が自動計算され、計算誤りのない確定申告書を作成できます。
この申告書を印刷して書面で税務署に直接もしくは郵送等で提出するほか、スマートフォンやパソコンを使ってe-Taxで送信もできます。
2. 手書きで作成し申告をする
国交省のホームページから申請書をダウンロードし、申告書に必要事項を手額で記載して郵送等で税務署へ提出を行います。
(2)確定申告書に添付する書類
給与所得者がふるさと納税のみ申告する場合は、以下の書類が必要です。
1.寄附金受領書(e-Tax送信する場合は、添付省略可※)
2.寄附金控除に関する証明書(e-Tax送信する場合は、添付省略可※)
※ ただし、法定申告期限から、ご自宅等で5年間保存が必要です。
(3)確定申告の相談および申告書の提出
令和3年分の確定申告の相談および申告書の受付は、令和4年2月16日(水)から令和4年3月15日(火)までですので、確定申告が必要な人は必ず、該当期間内に申請をするようにしましょう。
なお、確定申告会場は混雑が予想されます。特に確定申告期限間際は、会場が大変混み合う可能性がありますので、できるだけ早めに申告するか、期限間際に来場される場合は時間帯をずらすなどの対応をするとよいでしょう。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト「ふるさと納税のしくみ」
総務省 ふるさと納税ポータルサイト「ふるさと納税トピックス 制度改正について」
国税庁 寄附金控除(ふるさと納税など)を受けられる方へ
総務省 ふるさと納税をされた方へ/ふるさと納税の控除の仕組み/確定申告について
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー