更新日: 2022.03.18 確定申告
確定申告の書類をなくした……医療費や経費の領収書は再発行できるの?
ここでは、確定申告に必要な書類と再発行の方法、領収書などの再発行ができない場合の対処法を紹介します。必要書類をチェックして、手元にないものは再発行の手続きをしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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確定申告の必要書類
確定申告の際には、本人確認書類(マイナンバーカード、通知カード、運転免許証、保険証、パスポートなど)のほか、所得の種類に応じて主に次のような書類が必要です。
●青色申告決算書または収支内訳書(事業所得、不動産所得がある場合)
●源泉徴収票(給与所得や年金所得がある場合)
●株式配当などの支払通知書(配当所得がある場合)
また、所得控除や税額控除を受ける場合には、それぞれ以下のような書類を準備しなければなりません。
所得控除を受けるために必要な書類
主な所得控除の種類と適用を受けるために必要な書類は、図表1のとおりです。
図表1
控除の種類 | 必要書類 |
---|---|
生命保険料控除・地震保険料控除 | ・支払額などの証明書(生命保険料控除証明書など) |
医療費控除 | ・医療費控除の明細書 ・医療費通知(明細を省略する場合) ・各種証明書(おむつ証明書など) |
セルフメディケーション税制 | ・セルフメディケーション税制の明細書 ・一定の取り組みを行ったことを証明する書類(検診の結果票など) |
社会保険料控除 | ・社会保険料(国民年金保険料)控除証明書 |
勤労学生控除 | ・学校や法人が交付した証明書 |
寄附金控除 (ふるさと納税) |
・寄附を証明する書類(受領書) ・払込票控 など |
税額控除を受けるのに必要な書類
主な税額控除と適用を受けるのに必要な書類は、図表2のとおりです。
図表2
控除の種類 | 必要書類 |
---|---|
住宅ローン控除 | ・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書 ・住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書 ・家屋の登記事項証明書、契約書の写し ・住宅借入金等特別控除証明書 など |
住宅特定改修特別税額控除・住宅耐震改修特別税額控除 | ・住宅特定(耐震)改修特別税額控除額の計算明細書 ・増改築等工事証明書または住宅耐震改修証明書 ・家屋の登記事項証明書 など |
確定申告の必要書類をなくしたときの対処法
確定申告の必要書類をなくしたときは、再発行ができるものに関しては、速やかに再発行手続きをしましょう。
再発行が可能な主な書類と再発行の方法を、図表3にまとめました。
図表3
書類 | 再発行方法 |
---|---|
公的年金の源泉徴収票 | ・ねんきんネットに登録し再交付申請をする ・ねんきんダイヤルまたは年金事務所に電話して再交付申請をする ・年金事務所、街角の年金相談センターの窓口で再交付申請をする |
保険料控除証明書 | ・加入している保険会社に再発行を依頼する |
医療費通知 | ・加入している健康保険協会などに再発行を依頼する ・住んでいる市区町村の担当窓口で再発行を依頼する(国民健康保険) |
検診などの結果票 | ・受診した機関に再発行を依頼する※有料の場合が多い |
住宅借入金等特別控除証明書 | ・税務署の窓口で再交付を申請する ・税務署に申請書を郵送して再交付を申請する |
住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書 | ・住宅ローンの借入先金融機関に再発行を依頼する |
これ以外の書類の再発行についても、再発行が可能なことがあります。発行元に再発行できるかどうかを確認しましょう。
経費や医療費の領収書をなくしたらどうすればいい?
経費の申告時に領収書の提出は不要ですが、7年間の保管義務があります。
医療費控除に関しては、医療費通知の提出による申告が可能なため、基本的には領収書は必要ありません。医療費通知の記載事項に不備がある場合などには、領収書やレシートをもとに医療費控除の明細書を作成し、領収書・レシートは5年間保管する必要があります。
もしも領収書をなくした場合は、発行元に再発行できるかどうかを確認してみましょう。領収書の再発行には応じない企業が多いですが、再発行してもらえることもあります。
どうしても必要な領収書がそろわないときは、帳簿や出金伝票、家計簿などで詳細な記録を残し、必要に応じて明確に説明ができるようにしておきましょう。
確定申告の必要書類をなくしたら早めに再発行などの手続きを
確定申告に必要な書類の多くは、再発行が可能です。紛失に気がついたら、申告期間に間に合うように早めに再発行の手続きをしましょう。
また、経費や医療費などの領収書は、申告時の提出は必要ありませんが、保管の義務があるものです。なくしてしまったときは、再発行ができないことも多いため、レシートや納品書、出金伝票など代わりになりそうな書類とともに、帳簿や家計簿に詳細な記録を残しておくことで代用しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員