更新日: 2022.03.23 税金

離れて暮らす親の支援をしている人が受けられる「控除」の種類とは?

執筆者 : 中村将士

離れて暮らす親の支援をしている人が受けられる「控除」の種類とは?
離れて暮らす親、別居中の親に支援をしている方が受けられる「控除」があることをご存じでしょうか。同居していなくても、要件を満たせば所得控除を受けることができます。

今回は、離れて暮らす親の支援をしている人が受けられる所得控除について、解説します。
 
中村将士

執筆者:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

ポイントは「生計を一にする」

親の支援をしているといっても、支援の内容はさまざまです。控除を受ける際にポイントとなるのは、親と生計を一にしているかどうかです。「生計を一にしている」とは、国税庁のホームページによると、「日常の生活の資を共にする」ことです。
 
例えば、以下のようなときが該当します。
 
・学費や生活費、医療費を常に仕送りしている
・普段は寝食を共にしていないが、余暇になれば寝食を共にしている
 
このようなとき、「生計を一にしている」といえます。
 
つまり、「離れて暮らす親の支援をしている」のを「親と生計を一にしている」というためには、生活費や医療費などを常に仕送りしている必要があるということです。
 

扶養控除

扶養控除は、扶養親族がいる場合に受けられる控除です。「離れて暮らす親」を扶養親族とするためには、以下の要件を全て満たす必要があります。なお、説明の簡略化のため、一部省略しています。

・生計を一にしている
・年間の合計所得金額が48万円以下
・青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていない

これらを満たせば、「一般の控除対象扶養親族」として38万円の控除を受けることができます。なお、親の年齢がその年の12月31日時点で70歳以上の場合であれば、「一般の控除対象扶養親族」ではなく「老人扶養親族(同居老親等以外の者)」となり、控除額は48万円となります。
 

社会保険料控除

社会保険料控除は、社会保険料を支払った場合に受けられる控除です。「離れて暮らす親」と生計を一にしている場合、その親のために支払った社会保険料も社会保険料控除の対象となります。控除できる金額は、その年に支払った社会保険料の全額です。
 
今回のケースで当てはまりそうな社会保険料は、以下のとおりです。

・国民年金
・介護保険料
・国民健康保険料(国民健康保険税)
・後期高齢者医療保険料

医療費控除

医療費控除は、医療費を支払った場合で、その医療費が一定額を超えた場合に受けられる控除です。「離れて暮らす親」と生計を一にしている場合、その親のために支払った医療費も医療費控除の対象となります。
 
医療費控除の金額は、以下の式で計算した金額となります。
 
(実際に支払った医療費の合計額)-(保険金などで補てんされる金額)-10万円(※)
※その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5パーセント
 
なお、医療費控除の上限は200万円です。
 
医療費控除の特例に「セルフメディケーション税制」があります。セルフメディケーション税制は、健康の保持増進や疾病の予防を目的として健康診査や予防接種を行っている場合に、「特定一般用医薬品等購入費」の合計額から1万2000円を差し引いた金額(上限は8万8000円)を控除できるというものです。
 
このセルフメディケーション税制についても、「離れて暮らす親」を支援している場合、要件を満たせば控除を受けることができます。なお、通常の医療費控除とは選択制となりますので、どちらかの控除しか受けることはできません。
 

障害者控除

障害者控除は、本人、生計を一にする配偶者または扶養親族が障害者となった場合に受けられる控除です。「離れて暮らす親」が障害者である場合に受けられる控除の金額は、「障害者」であれば27万円、「特別障害者」であれば40万円です。
 

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まとめ

離れて暮らす親の支援をしている人が受けられる所得控除は、以下のとおりです。

・扶養控除
・社会保険料控除
・医療費控除(セルフメディケーション税制)
・障害者控除

給付金という形ではないものの、所得控除を受けることによって税負担が抑えられ、経済的に助かる面もあるかとは思います。本記事を読んで、利用できる控除があれば、ぜひ活用するようにしてください。
 
出典
国税庁 「生計を一にする」
国税庁 「No.1180 扶養控除」
国税庁 「No.1130 社会保険料控除」
国税庁 「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」
国税庁 「No.1160 障害者控除」
 
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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