更新日: 2022.04.04 その他税金
住民税非課税世帯ってどんな世帯? 対象となる条件とは?
住民税非課税世帯の人が受けられる恩恵についても解説しますので、コロナ禍で収入が激減し、所得に不安を感じている人はぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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住民税とは
住民税(個人住民税)とは、住んでいる地域が課す地方税のことをいいます。私たちは普段の暮らしの中で、公共施設や学校教育、ゴミ処理、上下水道などの多くの行政サービスを受けています。
住民税は、このような行政サービスに必要な経費に充てることを目的に課される税金です。
1月1日時点で、市区町村(都道府県)に住所がある人に対して課税されますが、低所得者層の負担を考慮し、課税対象から外れる世帯もあります。これを、住民税非課税世帯といいます。
住民税には「道府県民税(東京都は都民税)」と「市町村民税(区市町村民税)」の2種類があり、まとめて各市区町村に納めなくてはいけません。ただし、納めた税金の道府県民税分は、市町村が払い込みを行います。
住民税非課税世帯とは
住民税非課税世帯とは、低所得者層の税金の負担を考慮して、課税対象から外れた世帯のことをいいます。
住民税は、「所得割」と「均等割」の2種類があり、双方ともに非課税となる世帯と、所得割のみ課税されない世帯に分かれます。
所得割が課税されない人の条件
住民税の「所得割」とは、納税者の所得に応じた負担を求めるものです。所得に関係なく、定額の負担を求めるものを「均等割」といいます。
前年度の総所得金額等が、下記で挙げる条件に当てはまる人は、「所得割」が課税されません。
・同一生計配偶者および扶養親族がいない人:45万円(給与所得のみの場合、年収100万円)
・同一生計配偶者および扶養親族がいる人:35万円×(同一生計配偶者+扶養親族数+1)+42万円
※扶養親族数には16歳未満の扶養親族も含みます。
同一生計配偶者は、納税義務者と生計を一にする配偶者であり、合計所得金額が48万円以下の人を指します。
所得割と均等割が課税されない人の条件
次に「所得割」と「均等割」の2つが課税されない人の条件についてみていきましょう。
・生活保護法による生活扶助を受けている人
・障害者・未成年者・ひとり親・寡婦で前年の合計所得金額が135万円以下の人
参考として、給与収入のみの場合は204万3999円以下、公的年金収入のみの人の場合は、65歳未満は216万6667円以下、65歳以上は245万円以下です。
また、前年の合計所得金額が下記で挙げる金額以下の人も対象です。
・同一生計配偶者および扶養親族がいない人:45万円(給与所得のみの場合、年収100万円)
・同一生計配偶者および扶養親族がいる人:35万円×(同一生計配偶者+扶養親族数+1)+31万円
※扶養親族数には16歳未満の扶養親族も含みます。
令和3年度より、働き方の多様化をふまえて、給与所得控除および公的年金等控除の控除額が10万円引き下げられました。ただし、所得の種類問わず適用される、基礎控除の控除額が10万円引き上げられます。
住民税非課税世帯の人が受けられる恩恵
住民税非課税世帯の人は、住民税の課税対象から外れる以外にも、多くの恩恵が受けられます。
・国民健康保険料の軽減
・介護保険料の軽減
・高額療養費の軽減
・高等教育の就学支援制度
所得に応じて減額となる割合が変わるものもありますが、自己負担額は軽減されます。
このほか、自治体によってさまざまな支援が行われているので、対象となる場合は、住んでいる自治体に確認してみましょう。
住民税非課税世帯の適用条件は2つある
住民税は「所得割」と「均等割」の2種類があり、住民税非課税世帯には「所得割」のみが非課税になる場合と、2つとも非課税になる場合があります。
コロナ禍の影響などにより、収入が大幅に下がった場合、住民税非課税世帯の条件に適用される可能性があるかもしれません。その場合は、どんな恩恵を受けられるかも併せて確認しておくとよいですね。
出典
総務省 個人住民税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員