その判断をしやすくするため、本記事では自動車税の重課を中心として、関連する情報を詳しく紹介していきます。
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
まず自動車税の重課についてチェック
最初に自動車税の概要と重課の基本を押さえておきましょう。自動税は都道府県税であり、消費税や所得税のような国税ではありません。
課税額は総排気量によって決定され、所有者には毎年納税する義務があります。そして、その課税額がずっと続くわけではない点に注意が必要です。車検証に記載されている新規登録の日付を基点として、そこから13年が経過すると重課されます。増税率は約15%であり、13年目以降も下がることはなく、その課税額を納め続ける規則となっています。
なお、所有者には自動車重量税も課されるのですが、こちらは国税の一種です。文字どおり重量によって課税額が決まり、車検のたびに2年分を納税します。新規登録から13年以上経つと重課される点は自動車税と同じです。
約13年という自動車の平均使用年数
自動車の平均使用年数は約13年ですが、昔からそうだったわけではありません。一般財団法人 自動車検査登録情報協会のデータによると、平均使用年数は増加傾向にあり、平成30年の時点で軽自動車を除く乗用車は13.24年になりました。自動車の性能向上や不況による節約志向によって、長く乗り続ける人が多くなっているのです。
ただし、長年の使用によりタイヤやオイルといった消耗品だけでなく、自動車の中枢となる機構自体も次第に劣化していきます。よって、増加傾向にあるとはいえ、平均使用年数が無限に増えていくことはありえません。経年で修理の必要性や金額が高まるうえに、自動車税が重課されるタイミングも影響し、約13年で手放す人が多い状況となっています。
自動車を13年で買い替えるべきか?
新規登録から13年を迎えるにあたり、自動車を買い替えた方がいい場合もあります。その判断に大きく関わるのは、重課された自動車税の金額です。どれだけ納税額が増えるのか計算し、古くなった自動車にそれを支払っていくだけの価値があるのか検討しましょう。
新しい車種の方が燃費も良く、自動車税の節税に加えて、維持費も抑えやすいというメリットがあります。したがって、こだわりや愛着によって手放しがたいケースを除き、支出の面のみに焦点を当てるなら、13年は買い替え時の有力な候補といえます。
また、重課される理由を把握しておくことも判断材料として有効です。自動車の排出ガスによる環境悪化が世界的に問題視されています。その背景のもと、排出ガスが少ない自動車に対して、日本でも税制を優遇する施策が打ち出されました。
一方、新規登録から13年以上経った自動車を環境負荷が大きいと見なし、重課する制度も設けられたというわけです。よって、環境保護の意識が強い人や持続可能な社会に貢献したい人も、13年を目安として買い替えを前向きに考えると良いでしょう。
【PR】節税しながら年金作るなら
SBI証券のイデコ(iDeCo)
さまざまな観点で買い替え時か判断しよう!
自動車を買い替えるタイミングは人によって異なります。いつにしようか悩んでいる場合は、自動車税が重課される13年を目安にするのも一つの手です。その頃にはパーツや機構の劣化も進んでいるので、維持費を節約したい人にとっても良い頃合いとなっています。地球環境の保護なども念頭に置くなど、さまざまな観点で自分にとってベストな判断をしましょう。
出典
一般財団法人 自動車検査登録情報協会 平均使用年数
財務省 自動車にはどういう税金がかかるのですか?
東京都主税局 自動車税種別割
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部