更新日: 2022.09.30 控除

医療費控除は医療費「10万円以上」とは限らない!年収によっては全額控除されます

医療費控除は医療費「10万円以上」とは限らない!年収によっては全額控除されます
「1年間の医療費の支払いが10万円を超えると医療費控除が受けられる」という話はよく知られています。現役世代で医療費が10万円を超えるとなると、家族が多い人、入院した年などに限られるため「どうせ受けられない」と諦めてしまう人もいるのではないでしょうか。実は、医療費控除は医療費が10万円以下でも受けられる場合があります。どんな場合でしょう。
 
今回は「医療費10万円以下で受けられる医療費控除」について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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医療費控除とは

医療費控除とは所得税を計算する際の所得控除の一つで、所得税の対象となる課税所得から差し引けるため、所得税の節税につながる制度です。
 
対象となる医療費は次の通りです。

●納税者が自身や自身と生計を共にしている家族のために支払った医療費
●その年1月1日~12月31日に支払った医療費※

※医療費の請求を受けていても未払いの場合には含まれません。「支払日」を基準に判断します。
 

医療費控除の計算

医療費控除の金額は次の計算式で計算されます。
 
支払った医療費-保険金などで補填(ほてん)される金額-10万円
 
「医療費が10万円を超えたら医療費控除が受けられる」と言われているゆえんは、差し引かれる10万円から来ています。医療費が10万円以下であれば、医療費控除の金額はゼロになるからです。
 

医療費10万円以下でも医療費控除が受けられるケース


 
上で解説した医療費控除の計算式は、総所得金額等が200万円以上の人が使用します。200万円未満の場合は次の計算式になるため、医療費が10万円以下であっても医療費控除を受けられる場合があるのです。
 
支払った医療費-保険金などで補填される金額-総所得金額等の5%
 

総所得金額等が200万円未満になるのは給与年収297万円以下

総所得金額等とは、給与収入のみの場合には給与所得控除を差し引いた残額(給与所得)になります。給与所得が200万円未満になる給与収入のラインは297万円であることから、給与年収297万円以下の人は、医療費が10万円以下であっても医療費控除を受けられるということになります。
 

個人事業主で赤字の場合には医療費全額が控除できる

個人事業主で事業収入のみの人が赤字だった場合には、その年の総所得金額等はゼロになります。よって、支払った医療費から差し引かれる金額は、保険金などで補填される金額だけということになり、補填金額がない場合には、支払った医療費全額が医療費控除になります。
 

医療費控除は確定申告でのみ受けられる

医療費控除は年末調整で受けることはできません。会社員であっても医療費控除を受けたい場合には確定申告をしなければなりません。確定申告書を作成する際には、医療費控除の明細書を作成しなければならないため、医療費の領収書をしっかり保管しておきましょう。
 

まとめ

医療費控除は総所得金額等が200万円未満の場合には、1年分の医療費が10万円以下であっても受けることができます。給与収入のみの人であれば、年収297万円以下で該当するため、医療費の領収書は取りあえずでも保管しておくと良いでしょう。
 

出典

国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 No.1410 給与所得控除
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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