更新日: 2023.01.26 確定申告

定年後に確定申告すると有利になる人の条件とは?

定年後に確定申告すると有利になる人の条件とは?
長年勤務した会社を定年退職した後、確定申告を行えば税金が戻ってくる場合があることをご存じでしょうか?
 
本記事では「確定申告」を行うと有利になる人の条件などを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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退職後に確定申告を行ったほうがよい人は?

定年退職後に確定申告を行った方がよい人は、主に下記の2つの場合に該当する人です。

・退職金を一時金として受け取ったときに「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない
・年の途中で退職した

「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない人は退職所得控除が受けられず、所得税と復興特別所得税を合わせた20.42%が源泉徴収されてしまっていることがあります。
 

<試算例>

退職金2000万円、勤続38年(退職所得控除2060万円)の人が定年退職を迎えて退職金を一時金として受け取る場合
 
計算式 :(退職金の額-退職所得控除額)×1/2=退職所得
 
A 受給に関する申告書を提出していた場合
(2000万円-2060万円)×1/2 =0円(結果がマイナスなので、所得税・住民税は非課税)
 
B 受給に関する申告書を提出していない場合
2000万円×20.42%=408万4000円
 
408万4000円が退職金から源泉徴収されてしまいます。
 

<年の途中で退職した場合>

年の途中で退職した場合には「年末調整」を受けていないため、所得税などの税金を納めすぎていることもあります。確定申告を行うことで、納めすぎた税金が戻ってくる可能性があるのです。
 

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定年後に年金を受け取り始めて、確定申告が不要・必要な人の条件は?

年金を受け取り始めて「公的年金による収入が400万円以下・そのほかの所得が20万以下」の場合は、「確定申告不要制度」の対象で、確定申告は原則不要です。
 
確定申告が必要な人の条件は、以下の2つの場合に該当する人です。

・公的年金など(老齢基礎年金・老齢厚生年金・企業年金などの合計)の収入額が年間400万円以上
・公的年金以外の所得金額(アルバイトなどで働いた収入・不動産収入など)が年間20万円以上

確定申告をしていないと、後日に税務調査の対象になる場合がありますので、注意が必要です。
 

ほかに、確定申告で税金が戻ってくる可能性のある人は?

確定申告で税金が戻ってくる可能性がある人は、主に以下のような事例に該当している人です。

1.「扶養親族等申告書」を提出していない人
毎年9月ごろに日本年金機構から送付される「扶養親族等申告書」で、扶養親族の人数などを申請します。申告書に書いた内容で翌年の源泉徴収額が決まるので、必ず返送しましょう。
 
2. 10万円を超える医療費を支払った人、または市販薬を年間で1万2000円以上購入した人

入院などで医療費を支払い、医療保険金などで補填された金額が10万円を超えた場合は、超過した金額を「医療費控除」、または市販薬を1万2000円以上購入した場合は、超過した金額を「セルフメディケーション税制」と申告して控除が可能です(医療費控除とセルフメディケーション税制は合わせて申告できないので、どちらかを選びます)。
 
3. 個人年金や生命保険などに加入して保険料を払っている人(生命保険料控除)
1種類につき最高4万円、平成24年1月1日以後の契約の場合は3種合わせて12万円まで
 
4. 公的な団体に2000円を超える寄付や「ふるさと納税」を行った人(寄付金控除)
 
5. iDeCoなどに加入している人(小規模企業共済等掛金控除)
 
6. 災害や盗難被害などで損失があった人(雑損控除)

1年間の生活支出を振り返って、確定申告が必要かどうか確認しておくことをお勧めします。
 

まとめ

定年退職を迎える前後に、必要な書類は提出したか、納めすぎた税金や支払う必要がある税金があるか、チェックしておくのもよいでしょう。
 
確定申告は毎年2月16日から3月15日までですが、納めすぎた税金の還付申告(年末調整を受けていなかったなどの場合に修正申告をして、税金を戻してもらうこと)は1月から申請できます。
 

出典

国税庁 退職金と税
政府広報オンライン ご存じですか? 年金受給者の確定申告不要制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部