【確定申告】頼む税理士で「税額が変わる」ことがあるって本当? 税理士の選び方について解説
配信日: 2023.02.09
実は、A税理士では1万円だった所得税が、B税理士が計算すると5000円だったということもあるのです。本記事では、確定申告を依頼する税理士の選び方について解説します。
執筆者:佐々木咲(ささき さき)
2級FP技能士
確定申告は税理士に依頼できる
税理士は税金の専門家であり、以下の業務は税理士でなければ行うことができません。
・税務代理
確定申告などの税務申告について納税者の代理人になる
・税務書類の作成
納税者に代わって確定申告書類などの作成と提出をする
・税務相談
税金に関する相談に応じる
確定申告を税理士に依頼した場合には、確定申告書の作成から提出まで一連の作業を任せることができます。納税者は、生命保険料控除証明書など確定申告に必要な書類を税理士に渡した後は、税理士から連絡された所得税を納付するだけで済みます。振替納税(所得税が口座から直接引き落とされる納税方法)を利用している場合には、必要書類を税理士に渡すだけで納税者の作業は終了です。
税理士費用の相場
税理士費用は税理士ごとに異なるため一概にいえませんが、個人事業主の場合には売り上げに比例して税理士費用を設定している税理士が多いようです。目安としては、年間売り上げが1000万円未満の個人事業主では、月々の顧問料2万円程度、決算申告料は顧問料の4~6ヶ月分です。
給与がある年金受給者の確定申告や、副業としてアルバイトをしている会社員の確定申告など内容が単純なケースでは、確定申告時のみ1万円程度で受ける税理士もいます。
税理士の力量で税額は変わる
確定申告を税理士に依頼した場合、「間違いのない確定申告」と「最安の所得税」という絶対的な安心感を得られるかもしれません。税理士費用を支払っているので、相応のサービスを受けるのは当然の権利であり、そう思うのも当然です。
しかし、税理士資格を持っているとはいえ税理士も人間であり、全員が同じ力量を持っているわけではない点に注意してください。確定申告は税理士業務の中でも基本中の基本ではありますが、中には最新の税制をつかめていない税理士もいます。適用できる有利な制度を見逃してしまう可能性もゼロではないということです。
確定申告を依頼する税理士の選び方
税理士の力量は経験値に比例するため、確定申告を積極的に行っている税理士を選ぶようにしましょう。相続税を専門としており、確定申告を年間数件程度しか行わないような税理士は、確定申告の依頼先としてはおすすめしません。
また、「税理士費用が安いから」という理由だけで選ぶこともおすすめできません。力量が低く、安さを売りにするしかない税理士かもしれません。税理士を選ぶ際には、以下のポイントを念頭に検討してみてください。
・第一印象や相性はどうか
・レスポンスは速いか
・相談に対して的確な回答があるか
・税理士の方から提案をしてくれるか
・料金体系は明瞭か
まとめ
「税理士はプロだから、誰に頼んでも同じ」と思いがちですが、実は、税理士の力量によって税額が左右されることがあります。確定申告を税理士に依頼する場合には、確定申告の経験値が高い税理士を選ぶようにしましょう。
出典
日本税理士会連合会 税理士とは
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士