更新日: 2023.02.15 その他税金

【しまった…!】「確定申告」の期限を過ぎたら「延滞税」などはかかる? 対処法も解説!

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【しまった…!】「確定申告」の期限を過ぎたら「延滞税」などはかかる? 対処法も解説!
自営業者やフリーランスなどは、毎年1月1日から12月31までに生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告をおこない、所得税を納付しなければなりません。
 
確定申告はその名のとおり自分から「申告」をする必要がありますが、期限内に申告できなかったらどうなるのでしょうか?
 
本記事では納付期限を過ぎた場合に起こることや、遅れた場合の対処法について解説しています。
FINANCIAL FIELD編集部

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確定申告の期限を過ぎた場合のペナルティ

確定申告は、期限後に納付することも可能ですが、その場合にはペナルティが課されます。
 

無申告加算税が上乗せされる

期限後に納付した場合、本来支払うべき税金に無申告加算税が上乗せされます。無申告加算税の金額は、期限後申告をしたタイミングにより、下記のとおりです。
 

(1)税務署の調査・指摘の連絡を受ける前に自主的に申告をした場合:納めるべき税額の5%
(2)税務署からの決定または税務調査後に期限後申告をした場合:納めるべき税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分は20%

 
具体的には、納めるべき税額が70万円の場合の無申告加算税は下記になります。
 

(1)の場合:70万円×5%=3万5000円
(2)の場合:50万円×15%+20万円×20%=11万5000円

 
なお、申告期限から1ヶ月以内に自主的に申告し、法定の納付期限までに納付するなどの諸条件を満たせば、「期間内に申告する意思はあった」とみなされ、無申告加算税はかかりません。
 

延滞税がかかる

所得税の納税が遅れると、その日数分だけ、利息に相当する延滞税が加算されます。延滞税は原則として、納期限の翌日から2ヶ月を経過する日までは年7.3%、2ヶ月を経過した日以後は年14.6%です。延滞税の計算はやや複雑ですが、最大で年14.6%だと認識しておけばよいです。
 

青色申告特別控除の金額が減る

青色申告者に対しての特典として、所得金額から55万円(一定の要件を満たせば65万円)を控除するという青色申告特別控除があります。しかし、この金額の控除を受けるには、所得税の確定申告期限内に申告しなければなりません。
 
期限に1日でも遅れた場合、青色申告特別控除の額は、最大10万円に減額されてしまいます。また、作成した申告書の修正や、期限内に申告していたら税額がゼロ、または所得税が還付される場合でも、青色申告特別控除額の金額変更により、納税額が発生したり、還付金が減ったりする可能性があります。
 

確定申告の期限が過ぎた場合の対処法

確定申告を忙しかったり忘れていたりといった理由で、うっかり期限を過ぎることもあるかもしれません。その場合は、できるだけ早く申告し、納税しましょう。
 
先述したように、無申告加算税が課されない条件に、申告期限から1ヶ月以内に自主的に納付という条件がありますし、延滞税は遅れた日数分増えます。また、確定申告をせずに放置し続けると、税務署から連絡が来たり、さらに放置すると無申告加算税よりもさらに重い重加算税が課されたり、刑事事件に発展することさえあります。
 

どうしても払えない場合

災害やその他やむを得ない理由により、確定申告や所得税の納税ができない場合、所轄の税務署に「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を提出しましょう。申請が認められると、やむを得ない理由が解消された日から2ヶ月以内に申告・納付すれば、期限内に納付した場合と同様になります。
 

期限を過ぎたら速やかに対応しよう

確定申告の期限を過ぎてしまうと、パニックになってしまったり、支払いを諦めてしまったりする人もいるかもしれません。しかし、確定申告は放置すればするほど、お金を含めさまざまなリスクが増えます。期限が過ぎてしまったことが分かり次第、速やかに対応しましょう。
 

出典

国税庁 No.2024 確定申告を忘れたとき

国税庁 No.9205 延滞税について

国税庁 No.2072 青色申告特別控除

国税庁 [手続名]災害による申告、納付等の期限延長申請

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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