マイカーのために「車庫」を設置!「プレハブ小屋」なら固定資産税はかからない?

配信日: 2023.05.24

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マイカーのために「車庫」を設置!「プレハブ小屋」なら固定資産税はかからない?
マイホームには固定資産税がつきものです。マイホームを所有し、最近届いた納税通知書にゾッとしている人もいることでしょう。ところで、固定資産税はマイホームの何にかかっているか知っていますか?
 
実は、土地と家のみではないのです。庭に建てた車庫(ガレージ)であっても、固定資産税の課税対象になる場合があるため注意が必要です。
佐々木咲

執筆者:佐々木咲(ささき さき)

2級FP技能士

固定資産税とは

固定資産税とは土地や家屋などの固定資産にかかる税金のことです。毎年1月1日時点における所有者が納税義務者となり、固定資産の所在する市町村へ納めます。固定資産税は、行政機関が税額を決定する「賦課課税制度」となっていることから、確定申告のように自己申告を行わなくても、毎年自動的に納税通知書と納付書が送付されてくる仕組みになっています。
 

固定資産の種類

固定資産税の対象になる固定資産の種類は図表1のとおりです。マイホームの場合、土地と家に固定資産税がかかることは知っていると思いますが、「家屋」の例を見てみると、意外と多岐にわたっていることが分かります。特に、「倉庫などの建物」となると庭にそれらしいものを建てているという人もいるでしょう。
 
図表1

総務省 固定資産税
 
なお、「償却資産」とは土地・家屋以外の、事業に使用することができる資産のことをいいます。会社員などの一般家庭においては関係ないため、本記事では割愛します。
 

家屋の要件

庭にあるそれらしいものが、「家屋」のうちの「倉庫などの建物」にあたるかどうかはどのように判断すればよいのでしょうか? 見た目には「倉庫」であっても、所有者が「倉庫ではない」と言えば家屋には該当せず、固定資産税はかからないのでしょうか? もちろん、そんな簡単な話ではありません。
 
以下の3つの要件をすべて満たすものは、固定資産税における「家屋」になります。具体例としては図表2のとおりです。

●外気分断性:屋根や壁などで外気を分断でき、雨風から人・ものを保護できること
●土地定着性:基礎工事などによって物理的に土地に固着しており、永続的(※)に使用できること
●用途性:その建物をつくった本来の用途で使用できる状態であること

※永続的とは永久的にという意味ではありません。おおむね1年超と捉えてください。

図表2

藤枝市 固定資産税・都市計画税(土地・家屋・償却資産) 簡易な家屋を建築される方へ
 

固定資産税がかかる車庫のつくり

上記で見てきたように、車庫のつくりが「家屋」の要件を満たしている場合には、固定資産税がかかるということになります。具体例で固定資産税がかかる車庫・かからない車庫を確認しておきましょう。

【固定資産税がかかる車庫】

●屋根と、壁が3方あるベタ基礎(住宅の底面全体に鉄筋コンクリートを流し込んだ基礎)でつくられた車庫
●住宅の外壁と屋根に続いてつくられた、壁が3方あり、そのうち1方にシャッターがある車庫

【固定資産税がかからない車庫】

●支柱と屋根だけで構成されたカーポート
●土地やブロックの上に置いただけのプレハブ
●壁が2方しかない車庫

 

まとめ

マイホームの外構のうち、豪華な門や石畳のアプローチを設置したとしても、基本的に固定資産税はかかりません。
 
しかし、車庫や倉庫、ガーデンルームなどの建物をつくった場合には、簡単に建てたつもりであっても、「家屋」の要件を満たす場合には、固定資産税の課税対象になるため注意しましょう。ホームセンターなどでよく見かけるカーポートや、土地に置くだけのプレハブを利用した車庫であれば固定資産税はかかりません。
 

出典

総務省 固定資産税
上郡町 固定資産税のしくみ【その3】 家屋
藤枝市 固定資産税・都市計画税(土地・家屋・償却資産)簡易な家屋を建築される方へ
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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