更新日: 2023.07.13 控除
節税で貯蓄をふやそう!「意外」な医療費控除対象12選
とはいえ、「そんなに医療費はかかっていないから自分には関係ない」と感じた方もいると思います。そんな方へ向けて、今回は、意外な医療費控除対象12選をお伝えします。会社員にもできる、節税方法を知りたい方は、ぜひご覧ください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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意外な医療費控除対象12選
医療費控除の対象は、医療機関で支払った医療費だけではありません。ここでは、意外な医療費控除対象12選をご紹介します。
1. 病気やけがの治療のために、薬局で購入した医薬品
2. 温泉利用型健康増進施設(クアハウス)の利用
3. マッサージ・はり・きゅう・柔道整復の費用
4. 重大な疾病が発見された場合の健康診断費用
5. 虫歯の治療費、金歯、義歯、入れ歯の費用
6. 寝たきりの方の紙おむつ代
7. 通院や入院のための交通費
8. 松葉づえなどの購入費
9. レーシック費用
10. 歯列矯正費用
11. 花粉症の薬
12. 出産費用
いずれも、治療目的で利用した場合の費用が、医療費控除の対象です。ここで挙げた項目以外にも、対象となる費用はありますので、一度、国税庁公式サイトで確認することをおすすめします。
また、医療費控除の対象となるのは、自分自身にかかった費用だけではありません。生計を一にする配偶者や、そのほかの親族のために支払った医療費も、一定額を超えた場合に、医療費控除を受けられます。治療目的の費用が発生した場合は、領収証を捨てずに、取っておく習慣をつけましょう。
医療費控除対象にならないもの
基本的に、予防・健康維持・疲労回復目的でかかった費用は、医療費控除の対象にはなりません。ここでは、医療費控除対象の項目に似ているけれど、医療費控除の対象にならないものを、いくつかご紹介します。
・通院のための、自家用車のガソリン代や駐車場代
・入院時の寝間着や洗面用具などの身の回りのもの
・リラクセーション目的のマッサージ
・インフルエンザなどの予防接種代
・サプリメントや栄養ドリンク
・めがね・コンタクトレンズ代
・美容目的の歯列矯正
このように、治療目的ではない費用は、対象にはなりませんので注意しましょう。
また、注意が必要なのは、医療費控除とセルフメディケーション税制が、併用できない点です。セルフメディケーション税制とは、医療費控除の特例で、市販の医薬品を購入した際に、控除が受けられる制度です。どちらか、得になるほうで申請しましょう。
医療費控除の準備と手順
そもそも医療費控除とは、どのような制度なのでしょうか。
医療費控除とは、医療費が、原則1年間で10万円を超えた場合に、超えた分にかかった税金が戻ってくる制度です。所得税・住民税のどちらにも適用されますので、確定申告をする必要があります(セルフメディケーション税制は、また少し異なります)。
1月1日から12月31日までに、支払った医療費に適用されます。一般的に、翌年の2月16日から3月15日の間に申告が必要ですが、一般の会社員が、医療費控除の申請のみを行う「還付申告」の場合は、2月15日以前でも、申請可能です。また、5年以内ならば、遅れての申請も可能です。
確定申告に必要なものは、以下の通りです。
・確定申告書
・医療費控除の明細書
・源泉徴収票など所得が分かるもの
・本人確認書類 など
手順は、以下の通りです。
- 1. 領収証をもとに、1年間の医療費をまとめる
- 2. 医療費控除の明細書を作成する
- 3. 確定申告書を作成する
以上の手順で準備ができたら、管轄の税務署に提出しましょう。また、パソコンやスマートフォンから、e-Taxによる申告も可能です。
賢く節税して貯蓄額を増やしましょう
以上、今回は、医療費控除について解説しました。給料を上げることは、時間もかかって大変ですが、医療費控除の申請は、一度慣れてしまえば、次からは簡単にできるようになります。少し手間はかかりますが、それ以上の恩恵があることも事実です。
会社員にもできる節税方法を有効に活用して、貯蓄額アップにつなげましょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1122 医療費控除の対象となる医療費
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1119 医療費控除に関する手続について
公益財団法人 生命保険文化センター リスクに備えるための生活設計 「医療費控除について知りたい」
公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 「医療費控除ができるスポーツクラブ利用料」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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