更新日: 2023.09.06 その他税金

会社を辞めて無職になった! 無職でも税金や年金保険料は払わなきゃいけないって本当?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

会社を辞めて無職になった!  無職でも税金や年金保険料は払わなきゃいけないって本当?
「会社を辞めて無職になっても、税金や年金保険料を払わなきゃいけないのか」と疑問を持つ人もいるでしょう。無職になっても納める税金や払わなくてはならない保険料があります。
 
本記事では、会社を辞めて無職になった場合に払うべき税金や保険料について解説します。税金の未納を防ぎ、年金や健康保険の利用を継続できるよう参考にしてください。
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無職になっても払わなくてはいけない税金は「住民税」

会社を辞めて無職になり、収入がとだえたとしても払わなければいけない税金には「住民税」があります。所得税と違い、住民税は前年分の給与に基づいて支払わなくてはならないため、現在、仕事をしているかどうかは関係がないからです。
 
住民税は本来、給与を受け取る際に天引きされます。しかし収入がなく住民税が天引きできない場合は「納税通知書」にて納めなくてはなりません。なお、退職所得にかかる住民税については、退職金等を受け取る際に特別徴収されるケースがほとんどです。
 
ただし、退職した月によって納付方法が選べます。

・1~5月……退職時に一括
・6~12月……退職時に一括か分割か選べる

自分が退職したのはいつだったのか、確認しましょう。
 

無職になったときの年金保険料はどうなる?

無職になった場合、年金保険料の支払い方法をどのように切り替えるべきか、収入がなく支払いが難しい場合はどうすべきかなどの対処法を紹介します。なお、家族の扶養に入って第3号被保険者となる場合は、年金保険料を納める必要はありません。

 

無職でも国民年金保険料を納める

会社を辞めて無職になった場合は、厚生年金保険料ではなく、国民年金第1号被保険者へ変更する手続きをし、国民年金保険料を納めます。年金保険料を納めないと、受給資格期間が足りずにこれまで支払っていた厚生年金も受け取れなくなる可能性があるため、納めるようにしましょう。
 
国民年金保険料は、令和5年度で1ヶ月あたり1万6520円です。収入にかかわらず一律で決まっており、その年によって常に変動します。
 

国民年金保険料の支払いが難しい場合

会社を辞めて無職になり、収入がなくなって国民年金保険料の支払いができないという状況も考えられます。その場合は、国民年金保険料免除制度・納付猶予制度の利用をしましょう。保険料の免除・納付猶予が承認されると、納付できない期間も年金の受給資格期間に算入されます。
 
しかし免除・納付猶予だけでは将来受け取れる年金額は減ってしまうため、収入が安定したら国民年金保険料の追納をしましょう。
 

無職になったときの健康保険料

会社を辞めて無職になった場合、それまで会社で加入していた健康保険の被保険者資格は失効します。そのため、自分で国民健康保険に加入するか、任意継続被保険者制度を利用する必要があります。
 
自分で国民健康保険に加入する場合は、お住まいの市町村の国民健康保険担当窓口に相談しましょう。なお、国民健康保険料は前年の所得や国民健康保険の世帯人数などによって決められます。
 
任意継続被保険者制度は、これまで勤めていた会社の健康保険を、個人で継続して加入できる仕組みです。原則2年の加入ができ、保険料は変わりません。また、扶養家族分の保険料は不要です。しかし、これまで事業者が負担していた額も自身で全額負担しなくてはならないため、納める健康保険料が増えます。
 
国民健康保険も年金保険料と同様に、家族の被扶養者になることで保険料を抑えられる可能性があります。
 

無職でも税金や年金保険料は払おう

会社を辞めて無職になっても、支払うべき税金や保険料があります。税金は住民税、保険料は国民年金保険料と国民健康保険料です。住民税は給与からの天引きがなくなるため、納税通知書を用いて納めましょう。
 
年金保険や健康保険はどのように切り替えたら良いかを知り、被保険者資格がない、または年金の受給資格期間を満たしておらず年金受給できないなどがないようにしてください。
 
なお、保険料については家族の扶養に入ることで納めなくてもよくなるケースがあります。気になる場合は最寄りの年金事務所の窓口に相談してください。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 国民年金に加入していますが、会社員と結婚しました。引き続き国民年金の保険料を納めるのですか。
全国健康保険協会 協会けんぽ 健康保険任意継続制度(退職後の健康保険)について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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