更新日: 2023.09.13 確定申告

節約にポイ活をしていますが、ポイントも確定申告が必要って本当ですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

節約にポイ活をしていますが、ポイントも確定申告が必要って本当ですか?
日常のショッピングやサービス利用で貯めたポイントを賢く使う「ポイ活」を行う人が増えています。実はこの「ポイ活」が確定申告の対象になるケースがある点に注意が必要です。
 
本記事では、ポイ活も確定申告が必要なのか、課税対象のケースや注意点について解説します。ポイ活を賢く続けるためにも、注意点を把握していきましょう。
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ポイ活が課税対象となるケース

「ポイ活」で獲得するポイントは、種類によって税務上の取り扱いが異なります。基本的に、ポイントの保有そのものは課税対象ではありませんが、ポイントの利用時に課税の対象となる場合があるからです。
 
特定の店舗でのみ使用できるポイントは値引きの一環として考えられ、課税対象ではありません。しかし、複数の店舗やサービスで使用可能なポイント、臨時的に獲得したポイントなどは、課税対象となる可能性が高いです。
 
このように、ポイントの種類や利用の仕方によって課税対象かどうかが変わるため、確定申告では注意してください。
 

ポイントによって所得区分が異なる

「ポイ活」はポイントを日常のショッピングで貯められてお得な反面、税務上の取り扱いに注意が必要な場合があります。各ポイントの取得や利用によって、税務上の扱いが異なるため、しっかりと理解しておきましょう。
 
ポイントの種類や取得・利用方法によって、どのような税務の扱いとなるのかは、以下のとおりです。

・非課税
ショップポイント…ポイントを医薬品など控除対象の物品購入に使用した場合は、所得・所得控除に反映する
 
・一時所得として課税
複数サービスの共通ポイント、クレジットカードのポイント、臨時のキャンペーン・国や自治体の施策で得たポイント…利用時に課税
 
・一時所得または雑所得として課税
ポイントサイトの懸賞などで獲得した臨時的なポイント…一時所得
 
・雑所得として課税
ポイントサイトで獲得した継続的なポイント…利用時に課税
 
・雑所得または事業所得として課税
アフィリエイトで得たポイント…利用時に課税

特に多くのポイントを獲得して高額利用している場合は、取り扱いを確認しましょう。
 

確定申告が必要になる金額

「ポイ活」で得た収益は、課税対象となる場合があります。特に、高額なポイントを獲得して、ポイントを利用するケースでは注意が必要です。本項では、一時所得と雑所得における確定申告の仕組みと、それぞれの計算方法について解説します。
 

一時所得

一時所得は、特定の行為によって臨時的に得られる所得のことです。給与所得者がポイ活から得た収益は、ほとんどがこの一時所得に該当します。具体的な計算方法は以下のとおりです。
 
一時所得=総収入金額-必要経費-特別控除額(最高50万円)
 
使ったポイントを1年間の収入金額として、そこから必要経費を引きます。ただし、多くのポイ活では、必要経費が発生しないケースが多いです。さらに、特別控除額として最高50万円を差し引きます。この計算を行った結果、一時所得が50万円を超える場合には、確定申告が必要です。
 

雑所得

雑所得とは、給与や事業所得、不動産所得などの所得カテゴリに当てはまらないその他の所得です。雑所得の計算は以下の要素を考慮して行います。
 
雑所得の金額=雑所得の収入金額-必要経費
 
ポイ活で雑所得に該当する可能性があるのは、アフィリエイト報酬や投稿報酬などの継続的に付与されるポイントです。雑所得がある場合、所得全体の金額に応じて、確定申告の必要が生じる場合があります。
 
ただし、一般的な給与所得者は、給与以外の所得合計が年間20万円を超えなければ、確定申告をしなくても構いません。
 

ポイ活でも確定申告が必要なケースがある! 収支の記録をつけておこう

「ポイ活」によって、多くの人がポイントを賢く使いこなしています。しかし、獲得したポイントや収益が一定の金額を超えると、税金の対象となることに注意してください。一時所得や雑所得に該当する場合、確定申告の必要が出てくることもあります。
 
ポイ活は楽しみながら賢く節約ができる手段ですが、税務に関する知識も持っておくことが大切です。ポイ活の課税対象や計算方法を理解し、獲得ポイントや使用ポイントの記録をつけて、必要に応じて確定申告を行いましょう。
 

出典

国税庁 No.1490 一時所得
国税庁 確定申告書等作成コーナーよくある質問 雑所得の計算方法
国税庁 No.1490 一時所得 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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