収入アップはうれしいけれど、これ以上「税金」が増えるのは嫌…!福利厚生制度を活用して「節税」できる?

配信日: 2023.09.23

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収入アップはうれしいけれど、これ以上「税金」が増えるのは嫌…!福利厚生制度を活用して「節税」できる?
物価高騰の影響から、収入アップを希望している人も多いでしょう。しかしなかには「収入が増えると、その分税金が増える……」と考えて、収入を上げることを、ちゅうちょしている人もいるでしょう。
 
そうした場合に注目すべきことは、会社の「福利厚生制度」です福利厚生制度は会社によって異なり、独自の制度を設けているところもあります。福利厚生制度をうまく活用することで、お金が給付されたり労働時間が軽減されたりするだけでなく、出費が減って節税につながることも。
 
そこで今回は、福利厚生制度について解説します。収入アップを目指すことと、福利厚生制度を活用することとでは、どちらのほうがお得なのかをみてみましょう。
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福利厚生制度は非課税対象になる?

給与とは、労働への対価として受け取るお金で、金額によって、支払うべき税金が決まります。そのため、給与が増えるほど、税金の負担も大きくなることを意味しています。仮に年収が120万円増えたとしても、手取り金額が120万円増えるわけではありません。
 
対して福利厚生制度は、従業員の労働環境や生活の改善を目的として、お金が支払われる制度です。福利厚生費として認められたお金は、非課税対象となるため、その分の税金はかかりません。
 
ただし、福利厚生制度のなかでも「給与」として支給されるお金は課税対象となるため、税金を支払う必要があります。「福利厚生費」として認められるように、制度をうまく活用することで、節税につながります。
 

非課税対象となる法定福利厚生

福利厚生制度を利用することで給与が上がると、その分の税金が増えてしまいます。節税するポイントは、「福利厚生費」として認められるように、制度を活用することです。
 
福利厚生制度は、以下の2種類に分類されます。

●法定福利厚生:国の法で定められる福利厚生制度
●法定外福利厚生:法で定められていない企業の独自制度

「法定福利厚生」では、それぞれの福利厚生制度に対して課税基準が定められており、その条件を満たすことで「福利厚生費」として認められます。
 
例えば「家賃・住宅手当」では、従業員が賃貸料相当額の50%以上を負担していることが条件です。そのため、家賃分全額を会社が負担(給与に上乗せして支給)している場合は、課税対象となります。
 
一方で、従業員が家賃の一部(賃貸料相当額の50%以上)を負担しており、残りの分を会社が負担しているケースは、非課税対象となります。この場合、従業員の負担分は、給与天引きされていることが条件です。
 
このように、制度ごとの条件を満たすことで、課税分が減り、節税が期待できます。
 

福利厚生制度の満足度は会社満足度に影響する

労働政策研究・研修機構の調査では、今の会社の福利厚生制度に「満足」している人の割合は24.4%、「どちらともいえない」と感じている人は49.4%であると発表しました。
 
さらに、福利厚生制度の満足度と「現在の会社に勤め続けたいか」との質問の関係性をみてみると、福利厚生制度に「満足」と答えた人の77.4%は「勤め続けたい」と思っていることが判明。
 
対して、福利厚生制度に「不満足」と感じている人では、「勤め続けたい」と答えた人の割合は12.9%で、「どちらかと言えば勤め続けたくない」と答えた人の割合が30.8%、「勤め続けたくない」と答えた人の割合が11.7%という結果となりました。
 
福利厚生制度が充実している会社は、従業員の満足度が高い傾向にあるといえるでしょう。
 

福利厚生制度を賢く利用して節税しよう

福利厚生制度は、会社によって大きく異なり、状況によって、非課税になるか否かが決まります。「福利厚生費」として認められるものは非課税対象となるため、その分、納めるべき税金が減ります。単純に給与アップすると税負担が増えてしまうため、福利厚生制度をうまく活用することで、節税が期待できるでしょう。
 

出典

独立行政法人 労働政策研究・研修機構 企業における福利厚生施策の実態に関する調査―企業/従業員アンケート調査結果―(2020年7月)[62~65ページ]
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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