更新日: 2023.10.19 その他税金

貯金を1000万円貯めたいのですが、預金には税金がかかるのでしょうか? 税金対策は何がありますか?

貯金を1000万円貯めたいのですが、預金には税金がかかるのでしょうか? 税金対策は何がありますか?
老後資金やマイホーム購入費用、子育てなど、人生においてはさまざまなタイミングでまとまったお金が必要になります。そのため、1000万円を目標に貯金に励んでいる人もいるでしょう。そのなかには、貯金には税金がかかるのかという疑問を抱いている人もいるかもしれません。
 
そこで、本記事では貯金に税金がかかるのかということや、その税金対策などについて紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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貯金そのものには税金はかからない

結論からいうと、日本では金額の大小を問わず、貯金そのものに対して税金が課せられることはありません。なぜなら、日本では土地や家屋などを所有している人に対して課せられる固定資産税などの資産課税制度もありますが、個人の貯金に対してのものではないからです。
 
そのため、仮に貯金が100万円でも1000万円でも、どちらにせよ銀行に預けているお金が目減りすることはありません。
 
貯金をしたときに課せられる可能性がある税金は、利子に対してです。利子には原則として20.315%の税率が課せられており、これは源泉分離課税なので本人の口座には差し引かれた金額が入金されます。例えば、100万円の貯金(年利0.1%)で1年間に受け取れる利子は1000円ですが、その1000円のうち20.315%の税金が差し引かれ、本人の口座にはおよそ800円が入る計算です。
 

貯蓄の利益に対する税金を支払いたくない場合はNISAやiDecoを活用

貯金の利子には20.315%の税金が課せられると述べましたが、実は株式投資や投資信託、積立型保険など、いわゆる貯蓄に含まれる範囲で得た利益に対しても同じ税率が課せられています。それらの税金一つひとつの支払いは、それほど多くないかもしれません。
 
しかし、資産運用を20年や30年などの長期間にわたって行う場合には、積み重なって高額な金額になることもあります。そうした税金をできるだけ払いたくない場合には、公的制度であるNISAやiDecoを活用するのも選択肢の一つです。
 
それぞれ上限額は異なりますが、どちらも制度を活用して得られた利益は非課税なので、長期間利用するほど高い節税効果を期待できます。特にiDecoには定期預金などの元本確保型の商品もあるので、投資に慎重な人でも比較的利用しやすいのも魅力です。
 
ただし、利用にあたっては一定の手数料が差し引かれるので、元本確保型の商品でもトータルでは元本割れするリスクがある点には注意してください。
 

1000万円を超えた場合は口座をわけることも検討しよう

ここまで述べたように、日本では貯金に対して税金が課されることはありません。そのため、安心して1000万円を目標に貯金に励むとよいでしょう。ただし、気を付けておきたいのは、銀行が破綻した場合、貯金の全額が補償されるとはかぎらないということです。
 
日本には預金保険制度という銀行が倒産したときに利用者のお金を保護する制度がありますが、一般預金等の上限額は1000万円です。
 
つまり、同一口座に1000万円以上を預けるのは、リスクを伴うということを覚えておきましょう。無事に貯金1000万円を達成したときには、そのリスクを避けるためにそれ以降の貯金は別の銀行に預けることをおすすめします。
 

リスクを避けながら上手に貯金をしていこう

日本では貯金そのものではなく、それを元手に得られた収入が課税対象です。ただし、NISAやiDecoなど、得られる収入が非課税として扱われる公的制度もあるので、これから貯蓄を始める人は活用を検討してみるとよいでしょう。インフレ下においては現金の価値が下がる可能性もあるので、それらも考慮しつつ、リスクを避けながら上手な資産運用に生かしてください。
 

出典

国税庁 No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)
国税庁 No.1520 金融類似商品と税金
預金保険機構 預金保険制度の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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