【キングオブコント2023】優勝は「サルゴリラ」!「賞金1000万円」には一体いくらの税金がかかる? 2人で折半した場合で試算

配信日: 2023.11.09

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【キングオブコント2023】優勝は「サルゴリラ」!「賞金1000万円」には一体いくらの税金がかかる? 2人で折半した場合で試算
先日、お笑い賞レースの1つ「キングオブコント2023」が開催され、中堅コンビのサルゴリラが見事初優勝を果たしました。彼らには賞金1000万円が贈られるのですが、視聴者の中には「賞金には税金ってかかるのかな?」と思った人もいるかもしれません。
 
そこで本記事では、キングオブコントの賞金1000万円にどれくらいの税金がかかるのか、賞金はどんな所得と見なされるのかなどについて解説します。
タリトネ

執筆者:タリトネ(たりとね)

FP2級(AFP)

賞レースの賞金にはどんな税がかかる?

現在、コント芸人のNo.1を決める「キングオブコント」のほか、若手漫才のトップを決める「M-1」、ピンネタの「R-1」、さらには女芸人の「THE W」など、たくさんのお笑い賞レースがあります。どれも毎年1回開催され、各大会の優勝者には賞金が授与されます。
 
キングオブコントの場合は優勝者へ賞金1000万円が授与されるのですが、この賞金をまるまる全額手にすることはできません。お笑い賞レースの賞金は「一時所得」や「雑所得」として扱われ、課税の対象となることが多いからです。
 
それでは、「一時所得」「雑所得」とはどんな所得なのか、確認していきましょう。
 

一時所得

一時所得について、所得税法第34条に次のような規定があります。

「一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの」

つまり、対象へ継続的に支払われるものではなく、その名の通り一時的な所得、臨時収入のことです。お笑い賞レースの賞金には継続性がないため、多くの場合で一時所得とみなされ税金がかかります。
 

雑所得

雑所得について、所得税法第35条は以下のように規定しています。

「雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得」

雑所得とは、一時所得などのほかの所得に当てはまらない所得です。今回の場合だと、賞金に継続的な側面や、役務の対価としての要素があれば雑所得になると考えましょう。
 

キングオブコントの賞金の課税対象額と税金は? 確定申告は必要?

さて、キングオブコントの賞金は1000万円ですが、一時所得とみなされた場合は一体いくらが課税対象になるのでしょうか。今回のサルゴリラの場合はコンビのため、2人で賞金を500万円ずつ折半すると想定して試算してみます。
 
一時所得は「収入金額-支出した金額-特別控除50万円」で課税対象額を決定します。この「支出した金額」は、「賞金を得るために自ら支出した費用」のことなので、キングオブコントの場合はほぼ考慮しなくても良いでしょう。
 
つまり、サルゴリラの2人それぞれの課税対象額は「500万円-特別控除50万円=450万円」ということになります。
 
なお確定申告時、一時所得はその1/2を該当年のほかの所得と合計して、総所得金額を求めて対象額を確定します。確定申告は総所得金額が20万円を超え、さらには賞金以外に所得がある場合に必要なため、キングオブコントの賞金はほぼ確実に確定申告をすることになるでしょう。
 
また、一回でもらえる賞金の場合の源泉徴収額は、1000万円のうち100万円までは10%、それ以上は20%です。これに復興特別所得2.1%を加算します。サルゴリラの2人が500万円ずつ折半したとすれば、それぞれ91万8900円が税金として徴収されます。結果、それぞれの手取りは「500万円-91万8900円=408万1100円」となり、実際に手にする時は相応の額が天引きされるのです。
 

まとめ

今回はキングオブコントの賞金について解説しました。賞金は一時所得とみなされ、相応の課税がなされます。また、賞金には源泉徴収による一定額の天引きもあるので、賞金を受け取る時や確定申告のことを考えると、せっかくのよろこびも少し薄れてしまうかもしれませんね。
 

出典

国税庁 No.1490 一時所得
 
執筆者:タリトネ
FP2級(AFP)

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