更新日: 2023.12.08 その他税金
環境を意識してハイブリッド車に乗り換えたいのですが、エコカー減税は中古車にも適用されるのでしょうか?
本記事ではエコカー減税の概要、中古車が対象になるかどうかを解説します。ハイブリッド車の購入を検討している人は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エコカー減税とは
エコカー減税は燃費の良い車(エコカー)に対して、自動車重量税を減税する優遇制度です。自動車重量税は自動車を購入したときや車検を受けるときに、車の重量に対してかかる税金です。
エコカー減税では燃費に応じて25~100%減税されるので、燃費の良いハイブリッド車は減税率も大きくなり節税が見込めます。
エコカー減税の概要
エコカー減税の概要は以下のとおりです。
◆適用期間
・令和5年5月1日~令和8年4月30日
◆適用内容
・エコカー減税の対象車両を購入し、適用期間中に新車新規登録等を行うと特例措置が適用される(1回限り)
・条件を満たすことで新規購入以降の初回車検時も特例措置が適用される
自家用のハイブリッド車で、ガソリン車の場合は図表1の特例を受けられます。(適用期間:令和5年5月1日~令和5年12月31日)
【図表1】
対象・要件 | 特例措置の内容 | ||||
---|---|---|---|---|---|
排ガス性能 \ 燃費性能 | 令和12年度燃費基準※ | ||||
ガソリン車・ディーゼル車(ハイブリッド車含む) | 平成30年排出ガス規制50%低減 | 60% | 75% | 90% | 120% |
25% 軽減 |
50% 軽減 |
免税 | 免税 |
国土交通省 自動車関係税制について(エコカー減税、グリーン化特例 等)エコカー減税の概要より筆者作成
※令和12年度までにメーカーが達成すべき燃費の目標値。なお、令和2年度燃費基準を達成していないと特例の対象にならない。
エコカー減税の対象車
エコカー減税の対象となる車両は以下のとおりです。
◆免税となる車両
・ 電気自動車
・ 燃料電池自動車
・ 天然ガス自動車(平成30年排出ガス規制適合)
・ プラグインハイブリッド自動車
・クリーンディーゼル車(ハイブリッド車を含む)……令和6年以降はガソリン車と同じ
◆燃費性能によって減税・免税となる車両
・ハイブリッド車を含むガソリン車およびLPG車
購入する車両が対象かどうかは事前に確認しておきましょう。
中古車は対象になるか
エコカー減税の対象は新車だけとは限りません。排ガスや燃費性能が基準を満たしていれば中古車であってもエコカー減税の対象になります。ただし、あまり古い車両はこれらの基準を満たさないので、比較的新しい中古車が対象になります。
また、特例措置の内容も新車、中古車で違いはありません。そのため、中古車は新車新規登録時の特例措置は適用されません。つまり特例を受けられるのは、中古車購入以降に初回車検を受けるときだけとなる点に注意しましょう。
エコカー減税とグリーン化特例の違い
自動車に関する減税制度にはエコカー減税の他に「グリーン化特例」があります。エコカー減税との主な違いは優遇される税金と、対象車両の範囲が狭い点です。
グリーン化特例で対象となる税は自動車税でおおむね75%軽減されます。しかし、エコカー減税よりも対象車両が少なく下記の車両に限られます。
・ 電気自動車
・ 燃料電池自動車
・ 天然ガス自動車(排出ガス規制の条件あり)
・ プラグインハイブリッド自動車
エコカー減税は重量税が対象、中古車は最初の車検を受けていない車両に限られる
エコカー減税が適用になる車両は、自動車重量税の負担が軽減あるいは免税になります。燃費基準の達成率が高いほど減税率が高くなるので、燃費の良いハイブリッド車は有利です。
新車でなくても一定以上の排ガス性能と燃費性能であれば中古車も対象になります。ハイブリッド車は本体価格が比較的高いので、中古車を検討することも可能です。
ただし、新車は最大2回の特例適用となりますが、中古車は最初の車検一度だけが対象なので注意しましょう。
出典
国土交通省 自動車:自動車関係税制について(エコカー減税、グリーン化特例等)
国土交通省 自動車:自動車燃費目標基準について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー