更新日: 2023.12.13 控除

100万円を「寄付」したいという母。「所得控除」されるには誰に寄付すればいい?

100万円を「寄付」したいという母。「所得控除」されるには誰に寄付すればいい?
地方公共団体や国などへ寄付をすると、所得や税額を控除してもらえる「寄付金控除」制度があり、確定申告を行うことで受けられます。人々のより良い暮らしのために頑張る人へ寄付をすることで節税につながるならぜひ利用したいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
 
今回は、寄付金控除制度を利用する条件や控除内容についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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寄付金控除には所得控除と税額控除がある

寄付金控除とは、国や地方公共団体、教育や文化など公益への著しい寄与が認められる公共法人や法人の特定公益増進法人に寄付すると、確定申告を行うことで所得税や税額の控除が受けられる場合がある、という制度です。
 
基本的には所得控除が適用されますが、特定の団体に寄付すると税額控除も選択できます。国税庁によると、寄付金控除の対象になるのは表1の寄付です。
 
表1

寄付内容
国、地方公共団体への寄付
公益社団法人、公益財団法人などの団体への寄付
特定公益増進法人への寄付
特定公益信託のうち、目的が教育や科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献をはじめとする公益の増進に著しく寄与する一定のものの信託財産とするために支出した金銭
政治活動に関する寄付金のうち、一定のもの
認定特定非営利法人(認定NPO法人)などに対する寄付金のうち、一定のもの
特定新規中小会社により発行される特定新規株式を払い込みにより取得した場合の特定新規株式の取得に要した金額のうち、上限を800万円とした一定の金額

※国税庁タックスアンサー(よくある税の質問)No.1150 一定の寄付金を支払ったとき(寄付金控除)を基に筆者作成(2023年12月時点)
 

所得控除とは

所得控除は、先にご紹介した団体などへ寄付した場合に適用される控除です。
 
1年間に行った特定寄付金の合計が対象となり、所得控除を適用する場合の計算方法は以下の通りです。
 
・1年で寄付した合計額-2000円=寄付金控除額
 
ただし、所得金額の40%が特定寄付金の限度額となるため、注意が必要です。特定寄付金とは、表1で述べた寄付先へ、寄付をしたお金を表します。
 

税額控除とは

所得控除は所得金額から一定額が引かれるのに対し、税額控除は所得税そのものから控除されます。税額控除を利用する場合、寄付した団体によって控除額の求め方が異なるので、注意が必要です。団体ごとの税額控除を求める計算式を、表2にまとめました。
 
表2

団体 税額控除の計算式
政党など (1年間の政党などに対する寄付金の合計額-2000円)×30%
認定NPO法人など (1年間の認定NPO法人などに対する寄付金の合計額-2000円)×40%
公益社団法人など (1年間の公益社団法人などに対する寄付金の合計額-2000円)×40%

※国税庁パンフレット「暮らしの税情報」(令和5年度版) 寄附金を支出したときを基に筆者作成
 
計算の際100円未満は切り捨てます。また、控除上限額は寄付をした年の所得税の25%です。必ず税額控除にする必要はなく、所得控除と税額控除のうち、より節税できる方を自分で選択できます。
 
寄付金の合計額は所得金額の40%にあたる金額が上限です。なお、所得控除と税額控除はともに2000円を引いて計算するため、2000円以上の寄付がないと適用されません。
 

100万円寄付したときの控除額はいくら?

今回は1年間で100万円をNPO法人へ寄付したと仮定して、計算をしています。
 
100万円を寄付した場合、所得控除を適用すると99万8000円が控除額です。NPO法人への寄付は税額控除も選択できます。税額控除で計算をすると、39万9200円が所得税から引かれます。
 
ただし、これは上限額を考慮しなかった場合です。所得控除額は所得金額の40%が上限額のため、249万5000円以上の所得金額がないと、全額は控除されません。
 
税額控除の場合、所得税額の25%が上限なので、全額控除を受けるには少なくとも159万6800円の所得税額が必要になります。
 
また、控除を受けるには確定申告も必要です。申告し忘れると、控除を受けられないため注意しましょう。さらに、確定申告では寄付をするともらえる控除証明書などを添付する必要があります。そのため、証明書の受け取り忘れや紛失にも注意しましょう。
 

寄付したら確定申告を忘れない

寄付金控除は地方公共団体やNPO法人などに寄付すると利用できる制度です。
 
ただし、上限額があるため、あらかじめ確認しておきましょう。また、確定申告を忘れると、控除が受けられないため注意が必要です。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)
国税庁 パンフレット「暮らしの税情報」(令和5年度版) 寄附金を支出したとき
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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