更新日: 2024.05.02 確定申告

【手取り35万円】収入が増えても引かれるものが多くて働くモチベーションを維持できません。会社員ができる節税方法を教えてください

【手取り35万円】収入が増えても引かれるものが多くて働くモチベーションを維持できません。会社員ができる節税方法を教えてください
物価上昇が著しい状況下で、手取り収入を増やすために節税に取り組むのは自然なことです。しかし、どのような節税方法があるのか分からず、行動に移せていない人も多いようです。手取りが35万円あったとしても、引かれるものが多くて働くモチベーションが上がらない人もいるでしょう。
 
本記事では、会社員ができるおすすめ節税方法や注意点について詳しく解説します。手取り収入を増やしたい方や節税に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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会社員ができるおすすめ節税方法

会社員ができるおすすめ節税方法には、医療費控除や生命保険料控除、住宅ローン控除、iDeCo・新NISAなどがあります。これらの方法によって、所得税や住民税を軽減できる可能性があります。これにより、より多くの資金を手元に残すことが可能です。
 
本項では、会社員ができるおすすめ節税方法について詳しく見ていきましょう。
 

医療費控除

医療費控除は、年間に支払った医療費が一定額を超える場合に、所得税や住民税から控除される制度です。入院費や治療費、診療費、通院の交通費など、さまざまな費用が対象となります。医療費控除の控除額は、図表1のとおりです。
 
【図表1】

総所得 控除額
200万円以上の場合 1年間の医療費合計額−保険金などの補てん額-10万円
200万円未満の場合 1年間の医療費合計額−保険金などの補てん額-総所得の5%

※国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」を参考に筆者が作成
 
医療費控除を受けるためには、確定申告が必要です。保険金などを上回る医療費を支払った場合は、医療費控除を利用して節税を考えることができます。
 

生命保険料控除

生命保険料控除は、1年間に支払った生命保険料の一定額が所得額から差し引かれる制度です。生命保険料控除の控除額は、図表2のとおりです。
 
【図表2】

年間の保険料 控除額
2万円以下 支払保険料全額
2万円超4万円以下 支払保険料×1/2+1万円
4万円超8万円以下 支払保険料×1/4+2万円
8万円超 一律4万円

※新契約の場合
 
※上限12万円
 
※国税庁「生命保険料控除」を参考に筆者が作成
 
生命保険に加入している場合、生命保険料控除を活用して税金を節約できる可能性があります。
 

住宅ローン控除

住宅ローン控除(住宅ローン減税)は、年末のローン残高の0.7%が最大13年間、所得税や住民税から控除される制度です。住宅ローン控除の詳細は、図表3のとおりです。
 
【図表3】

住宅の種類 借入限度額 控除率 控除期間
長期優良住宅
低炭素住宅
5000万円 0.7% 最大13年間
ZEH水準省エネ住宅 4500万円
省エネ基準適合住宅 4000万円
その他の住宅 3000万円

※新築住宅に令和4年・5年入居の場合
 
※国土交通省「住宅ローン減税」を参考に筆者が作成
 
住宅ローン控除を受けるには、初年度は確定申告が必要ですが、それ以降は年末調整で対応できます。
 

iDeCo・新NISA

iDeCoは、自分で運用する私的年金制度です。支払った掛け金はすべて所得控除の対象になります。さらに、運用益は非課税であり、60歳以降に運用資産を受け取る場合でも公的年金等の控除や退職所得控除の対象となります。
 
また、投資を行っている方は、新NISAを利用して非課税で運用することも可能です。新NISAの非課税保有期間は無制限で、生涯非課税枠は1800万円あります。
 
iDeCoや新NISAを活用することで、非課税の恩恵を受けながら資産形成が可能です。
 

節税する際の注意点

会社員が節税する際の主な注意点は、以下のとおりです。

・確定申告が必要な場合がある
 
・節税以上の支出が伴う場合がある

医療費控除や生命保険料控除、住宅ローン控除などを受ける場合は、確定申告が必要です。(住宅ローン控除は初年度のみ)
 
確定申告をしていない場合は、控除を受けられない可能性があるため注意してください。また、医療費や資産運用など、節税効果以上の支出や損失が伴う場合があることも理解しておく必要があります。
 

自分に合った方法で計画的に節税することが重要

医療費控除や生命保険料控除、住宅ローン控除、iDeCo、新NISAなどを活用することで、所得税や住民税を軽減できます。これにより、手元に残る資金を増やすことが可能です。
 
手取り収入を増やしたい方や節税に興味がある方は、これらの方法を検討してみることをおすすめします。ただし、医療費控除などの適用には確定申告が必要であることを覚えておきましょう。早速、自分に合った節税方法に取り組んでみてください。
 

出典

国税庁 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 生命保険料控除
国土交通省 住宅ローン減税
金融庁 NISAを知る
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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