更新日: 2019.01.08 その他資産運用
金投資。有事にはやはり強みを発揮
Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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需要量に大きく影響を受けます
想像通り政治情勢が不透明な時には金価格は上昇しています。漠然と「金投資をする=金の延べ棒を買う」と思うまえに金投資の特徴について確認しましょう。金価格はほかの金融商品よりも需要量に大きく影響を受けます。
まず需要サイドから考えると、民間レベルでは、中国やインドなどで「子孫のために財産を残す」「何かあったときに土地と違って持ち運びできる(持って逃げることができる)」あるいは文化的に「金を保有すること」が昔からステイタスを測るものとしてとらえられていたというという需要と政府の外貨準備としての需要があります。
一方で供給サイドから見ると輪転機を回せば出来上がる紙幣と違って、金は実物資産でまた原油のように掘れば出てくるというものでもなく埋蔵量に限りがある資産です。こういった特殊な背景をもった資産は昔の金本位制に象徴されるように、「いざ(国が)危ない」というときにも確かなよりどころとなって相対的に上昇します。
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短期的に売買する対象というよりは積立でコツコツためるもの
いざという時の拠り所という意味合いが強いために、短期的に市場で活発に売買して利益を獲得するというよりは、余裕のある時に地道にコツコツ買ってためていくもの、資産として「何かあったときに換金する手段」としてとらえるべきでしょう。長期的に見れば前述した通り、埋蔵量が限られているので、金の需要が根強いことからも相対的に価格は上昇していくのがほぼ確実視されています。
直近ではインドの高額紙幣廃止など予想されない政府の思惑により需要が旺盛に膨らむことは今後も起こりうることで、ほかの金融資産のように1年、2年の期間で売買のタイミングを狙う循環型ととらえるには無理があります。時には急こう配で、時にはフラットで、時には緩やかな角度で上昇していくことが予測されるので、一度手放してしまうと次回の買い付けのタイミングは難しいといえます。
金投資にイマイチ手が出せない人の中にはこのように「買うタイミングを逸してしまい今更遅いのでは」「次の下落局面を待つつもりだが、いつなんだろう」という思惑の人が少なからずいらっしゃるように思います。基本的に下落局面で拾うのは難しいので、まさに「思い立ったが吉日」。買ってみようかと思ったら行動に移してみるというもアリです。