投資信託の3つのタイプ〈株式型・債券型・バランス型〉はどう選ぶべき? 選択する際に知っておきたいセオリー

配信日: 2020.09.04

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投資信託の3つのタイプ〈株式型・債券型・バランス型〉はどう選ぶべき? 選択する際に知っておきたいセオリー
確定拠出年金制度や各種NISA(少額投資非課税制度)を活用し、投資信託で運用する場合、どの投資信託を選べばいいかよく分からないという声を耳にします。これは無理のないことですが、投資信託の種類が多いだけでなく、その違いや分類について複雑になっているからです。
 
そこで、誰でも分かる投資信託の簡単な選び方を考えてみることにします。
重定賢治

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

投資信託にはどのような種類があるの?

投資信託は、「株式型」・「債券型」・「バランス型」の3つが主な分類とされますが、他にもREITと呼ばれる「不動産投資信託」や投資対象が原油や金といった商品先物取引である「コモディティ型」、デリバティブ取引をベースに取引される「ブル・ベアファンド」など、いろいろな種類があります。
 
ただでさえ多い分類のため、余計に分かりにくくなってはいますが、単純化すると、やはり「株式型」・「債券型」・「バランス型」の3つに絞って理解すると分かりやすくなると思います。

○株式型投資信託

株式型投資信託は、投資の対象が主に株式である投資信託です。

○債券型投資信託

債券型投資信託は、投資の対象が主に債券(国債など)である投資信託です。

○バランス型投資信託

バランス型投資信託は、投資の対象が株式や債券、不動産など複数の資産である投資信託です。
 
説明をかなり省きましたが、おおよその特徴だけ理解しておけば十分です。

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どんなときにどのタイプの投資信託を選べばいいか

次に、どんなときにどのタイプの投資信託を選べばいいかという話ですが、これについても大まかなイメージで捉えてみてください。
 
○株式型投資信託は、「これから景気が良くなる」と思うなら選ぶ
○債券型投資信託は、「これから景気が悪くなる」と思うなら選ぶ
○バランス型投資信託は、「これから景気が良くなるか、悪くなるか、どちらともいえない」と思うなら選ぶ
 
よくこのようにいわれますが、ものすごく簡単に理解するならこれでいいとは思います。しかし、実際の運用では、このセオリーは当てはまらなかったりします。
 
なぜならば、特に大規模金融緩和以降は顕著ですが、景気が良くなる局面でも、債券型投資信託が買われているからです。これから景気が良くなるだろうという局面のときは、通常、株式市場が活況を呈し、逆に国債などの債券が売られやすくなります。
 
しかし、リーマンショック後、中央銀行や民間銀行などが国債を買い取るようになり、これを受けて債券型投資信託の基準価額は、株価の上昇局面においても上昇する傾向が強まりました。
 
このため、これから景気が良くなるだろうと思われる局面においては、株式型投資信託だけでなく、債券型投資信託の基準価額も上がる傾向があると捉えておく必要があります。
 
また、バランス型投資信託については、これから景気が良くなるか、悪くなるか、どちらともいえないときに選ぶとされていますが、これについても実際、バランス型投資信託のチャートを見てみると、株式市場と似たような動きをしているものが多くあるため、内実、投資対象としてどのようなものが組み入れられているかを見る必要があります。

まとめ

このようなことから、本質的にはどの投資信託を選べばいいかについては「個別銘柄それぞれで判断する必要がある」というのが答えになりますが、これは専門家でもかなり難しいため、これから投資信託で運用をしてみようという方や運用経験の浅い方については、とりあえずセオリーどおりの理解で試行錯誤しながら進めるようにしてみましょう。
 
大切なのは経験を積みながら自分なりに慣れていくことのように思います。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)


 

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