更新日: 2022.06.20 資産運用

2年で「38%」増加!? 市場拡大中の「ESG投資」「インパクト投資」って? 注意点や商品を選ぶときのポイントを解説

2年で「38%」増加!? 市場拡大中の「ESG投資」「インパクト投資」って? 注意点や商品を選ぶときのポイントを解説
「ESG投資」「インパクト投資」という言葉を聞いたことがありますか?
 
近年、世界中でESG・インパクト投資を含むサステナブルファイナンスの市場が拡大しています。投資に興味のある方は、参考にしてみてください。
 
勝川みゆき

執筆者:勝川みゆき()

ファイナンシャルプランナー2級・AFP

サステナブルファイナンスの拡大

2015年の国連サミットで「持続可能な開発目標(SDGs)」が掲げられ、持続可能でよりよい社会をつくるための活動が世界中で注目されています。
 
金融庁「サステナブルファイナンス有識者会議報告書」によると、サステナブルファイナンスとは「持続可能な経済社会システムを支えるインフラ」のことです。
 
つまり金融の観点からSDGsを支援する手段です。一言でサステナブルファイナンスといっても、ESG投資やインパクト投資などを含め、さまざまな手段があります。
 

ESG投資とは

ESGは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字をとったものであり、経済産業省によると、ESG投資は「従来の財務情報だけでなく、 環境・社会・ガバナンス(企業統治)要素も考慮した投資」と定義されています。
 
財務情報だけで投資判断をするのではなく、気候変動などの環境課題や世界の経済的格差など、社会課題への取り組みを積極的に行っている企業に投資する動きが世界中で広まっています。
 

インパクト投資とは

GSG国内諮問委員会によると、インパクト投資とは「財務的リターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的及び環境的インパクトを同時に生み出すことを意図する投資行動」のことです。
 
投資の判断には、「リスク」と「リターン」の2つの要素がありますが、そこに環境的・社会的なプラスの影響「インパクト」の要素を取り入れたものです。
 

ESG投資とインパクト投資の違い

では、ESG投資とインパクト投資の違いは何なのでしょうか?両者とも環境・社会・ガバナンスを意識した投資で、財政的リターンを求めるという点では同じです。
 
しかし、ESG投資の方がより経済的リターンを、インパクト投資の方がより社会的課題の解決を意図し、社会的リターンを求める投資であるといえるでしょう。
 
インパクト投資は、投資主体が投資活動を通じてポジティブな「インパクト」を生み出すことを意図しています。さらに、投資主体が投資活動の結果生じる、社会的・環境的変化などを把握し判断する活動(インパクト測定)を行っているのが、インパクト投資です。
 

世界的拡大の実態と課題

サステナブルファイナンスは、世界規模で市場が拡大しています。
 
世界持続可能投資連合(GSIA)の「2020年版グローバル・サステナブル・インベ ストメント・レビュー(GSIR)」によると、世界のサステナブル投資合計額は、2020年に⽶国、カナダ、⽇本、オーストラリア、 欧州の5ヵ国で35兆3000億⽶ドルに達し、2018年〜2020年の2年間で15%増加、2016年〜2020年の4年間では55%の増加となっています。
 
さらに日本だけをみても、サステナブル投資の資産額は、2018年〜2020年で38%増加しています。市場はどんどん拡大し、必要性やニーズは高まっています。これからは、サステナブルな要素を考慮し投資することが必要となるでしょう。
 
しかし、日本でESG・インパクト投資が注目され始めたのは最近のことです。まだファンドの数が少なかったり、ESG・インパクト投資の評価基準や情報開示に関するルールが定まっていないなど、課題は多く残されています。
 

選ぶときのポイントと注意点

実際にESG・インパクト投資をする際、投資商品を選ぶときに必要なことは、企業のサステナビリティな情報をチェックすることです。ESG・インパクト投資は、ESGに取り組んでいる企業に投資することで、持続可能な社会の実現に向けた活動をサポートし、間接的に社会貢献をすることができます。
 
企業の収益や利回りだけで判断するのではなく、それぞれの環境課題や社会課題に対する取り組みなどをみて、自分が応援できる企業に投資するのがよいでしょう。ただ、環境に配慮しているかのように見せかける(グリーンウォッシュ)企業も存在するため、慎重に判断することが大切です。
 
確定拠出年金やiDeCo、NISAなどで投資を始めている人は多いと思います。投資商品を選ぶ際には、ぜひ「ESG」や「インパクト」の視点も考慮し、持続可能な社会の実現に向けた活動に投資してみてください。
 

出典

金融庁 サステナブルファイナンス有識者会議報告書(概要)2021年
経済産業省 ESG投資
GSG国内諮問委員会 インパクト投資について
GSG国内諮問委員会 日本におけるインパクト投資の現状と課題 2021年度調査
グローバル・サステナブル・インベストメント・アラ イアンス(GSIA)
「グローバル・サステナブル投資白書2020」(日本語訳 日本サステナブル投資フォーラム)

 
執筆者:勝川みゆき
ファイナンシャルプランナー2級・AFP

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