更新日: 2024.03.30 不動産投資
不動産投資はやめとけ? その理由やメリット・デメリット、リスク回避方法を徹底解説!
不動産投資には「やめとけ」といわれるデメリットがある反面、メリットも多くあります。
本記事では、不動産投資はやめとけといわれる理由、メリット・デメリットについて解説します。不動産投資を始めたいもののリスクの高さが気になる人は、ぜひ記事を参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
不動産投資はやめとけといわれる5つの理由
不動産投資がやめとけといわれる主な理由は、次の5つです。
1.不動産投資にはさまざまなリスクがあるから
2.建物の修繕が必要だから
3.不動産や税金の知識が必要だから
4.ローン返済の負担が大きいから
5.不動産投資を勧めて失敗されても責任が取れないから
やめとけといわれる主な理由は、不動産投資のリスクが多いことが原因といえそうです。不動産投資にはどのようなリスクがあり、なぜやめとけといわれるのかをみていきましょう。
不動産投資はやめとけといわれる理由 1.不動産投資にはさまざまなリスクがあるから
不動産投資には、次のような「リスク」があり、やめとけといわれる原因となっています。
・空室リスク
・家賃滞納リスク
・家賃下落リスク
・建物修繕リスク
・自然災害リスク
・金利上昇リスク
・流動性リスク など
多くのリスクがあることにより、不動産投資はやめとけといわれています。
ただし、不動産投資リスクには回避方法があり、比較的リスクコントロールしやすい投資です。
不動産投資にはリスクが多いというだけでやめとけという人は、不動産投資の知識が少ないのかもしれません。
不動産投資はやめとけといわれる理由 2.建物の修繕が必要だから
不動産投資では定期的な「建物修繕」が必要になり、多額の費用がかかることでやめとけといわれることもあります。
不動産は築年数が古くなるにつれ建物が傷み、修繕工事をおこなわなければならないという状況になるでしょう。建物が傷んだままでは、良い条件で貸すことができないからです。しかし、建物の修繕工事をおこなうには多額の費用がかかり、利益を圧迫してしまいます。これが定期的な建物修繕が必要な不動産投資はやめとけといわれる理由の一つです。
ただし、通常は投資計画の中に修繕計画を組み込むため、きちんとした「投資計画」を立てている投資家にとっては織り込み済みの費用です。
不動産投資はやめとけといわれる理由 3.不動産や税金の知識が必要だから
不動産投資を成功させるには、「不動産や税金などの高度な知識が必要である」ため、やめとけといわれてしまうことがあります。
不動産投資に必要な知識は習得するまでに時間がかかる上に、情報がよく更新されるため、常に学び続けなければなりません。一般の人が不動産投資についての知識を得るのは相当な労力が必要であることから、不動産投資はやめとけといわれます。
しかし、不動産投資に必要な知識は不動産会社や税理士などに任せることで、必ずしも完璧に習得する必要はありません。
不動産投資はやめとけといわれる理由 4.ローン返済の負担が大きいから
不動産は高額であり、ローン返済額の負担も大きくなることから、不動産投資はやめとけといわれてしまいます。
投資用不動産を購入するには多額の資金が必要であり、多くの人が投資用ローンを利用します。しかし、多額の投資用ローンを借りて不動産投資をおこない、生活が苦しくなってしまう人がいることなどもあり、不動産投資はやめとけといわれるわけです。
投資用ローンは高額物件を購入するのに役立つものの、借りすぎになるような投資計画は避けなければなりません。
不動産投資はやめとけといわれる理由 5.不動産投資を勧めて失敗されても責任が取れないから
不動産投資を勧めたものの、投資を開始した人が失敗した場合、責任が取れないからやめとけという人が多くいます。
不動産投資をするには多くの知識が必要であり、知識のない人は他人に不動産投資を強く勧められません。一般的に不動産投資について知識がある人は少なく、知識のない人に対して「不動産投資をしたほうがいいのか?」と聞けば、やめとけというしかないわけです。
不動産投資に詳しい人であれば、「不動産投資にはプラス面と、マイナス面があるから慎重に検討したほうがいい」といったアドバイスをくれるはずです。不動産投資は向いている人と、向いていない人がおり、一概に良い・悪いを決められる投資ではありません。
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不動産投資のメリット
不動産投資のメリットは、次のとおりです。
1.所得税・住民税が節税できる
2.相続対策になる
3.インフレ対策になる
4.生命保険の代わりになる
5.レバレッジを活かせる
不動産投資はやめとけといわれるものの、メリットが多くあるのも事実です。不動産投資をおこなうかどうかは、メリットも理解した上で判断しましょう。
不動産投資のメリット 1.所得税・住民税が節税できる
不動産投資は、所得税・住民税の節税に役立ちます。不動産投資は減価償却と損益通算を利用し、所得税や住民税を節税することが可能です。
国税庁によると、減価償却は次のようなものであると定めています。
減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく手続です。
出典:国税庁 No.2100 減価償却のあらまし
また、損益通算とは、次のような仕組みです。
損益通算とは、各種所得金額の計算上生じた損失のうち一定のもの(損益通算の対象となる所得の範囲(1)から(4)記載の所得)についてのみ、一定の順序にしたがって、総所得金額、退職所得金額または山林所得金額等を計算する際に他の各種所得の金額から控除することです。
出典:国税庁 No.2250 損益通算
なお、(1)から(4)とは、次の所得を指します。
(1)不動産所得
(2)事業所得
(3)譲渡所得
(4)山林所得
つまり、不動産所得で発生した損失は、他の各種所得の金額から差し引けるということです。
例えば、不動産所得で100万円の赤字を出せば、給与所得から100万円が差し引けます。仮に所得税率が23%だとした場合、100万円×23%である23万円以上の節税が期待できます。
しかも、減価償却は他の経費と違い、現金を出さなくても経費計上ができる費用です。減価償却を上手く利用すれば、不動産所得で年収が上がったにもかかわらず、課税される税金を下げるということもできます。
不動産投資では、減価償却を用いて会計上の赤字を発生させ、会計上の赤字を給与所得と損益通算することで所得税・住民税の節税を図ります。
不動産投資のメリット 2.相続対策になる
不動産を購入し賃貸することで、相続税の節税につながります。
建物の相続税評価額は固定資産税評価額を利用しますが、固定資産税評価額は公示価格の7割程度で計算されます。公示価格は不動産売買の目安となる金額であるため、不動産は現金の7割程度の相続税評価額になるということです。
また、土地の相続税評価額については路線価を基にして計算します。路線価は公示価格の8割程度で計算されることもあり、建物も土地も現金で相続するよりも相続税を抑えることが可能です。
そして、建物を他人に貸している場合、建物の相続税評価額が下がります。しかも、マンションの敷地を一部でも所有していれば、小規模宅地等の特例も利用が可能です。
小規模宅地等の特例とは、亡くなった人が事業用・居住用で利用していた土地を相続するときに、一定の面積までの相続税評価額が下がる税制です。投資用不動産は地価の高い都心部にあることが多く、土地の持分だけでも相続税評価額が下がると相続税の節税につながります。
このように不動産投資では相続税評価額を抑えられる仕組みを利用でき、相続税の節税が可能となります。
不動産投資のメリット 3.インフレ対策になる
マンションはインフレに強く、不動産投資はインフレ対策になります。
不動産はインフレの影響を受け、インフレ率に応じて価値が上昇していくのが一般的です。とくにマンションはインフレの影響を受けやすく、他の不動産よりも価値が上昇しやすい不動産の種別といえます。
現金を保有したままインフレになると、インフレ率に応じて現金の価値が下がってしまいますが、資産を不動産で保有すれば、インフレに連動して資産価値も増加します。生活費の一部である家賃もインフレの影響を受けやすく、収入もインフレ率に応じて増えていきます。
また、インフレにより現金の価値が下がれば、ローンの借入額も相対的に減るのも不動産がインフレに強いといわれる要因の1つです。
不動産投資のメリット 4.生命保険の代わりになる
投資用ローンで不動産を購入すれば、不動産投資は生命保険の代わりになります。
投資用ローンを借りる際には、団体信用生命保険に加入できます。団体信用生命保険とは、ローン返済中に借入者が死亡したり所定の高度障害になったりした場合、ローン残高がゼロになる保険です。そのため、借入者が返済中に死亡したとしても、債務の残っている投資用不動産を相続人に相続させる必要がなくなります。
ただし、投資用不動産の管理まで相続人に引き継ぐことには注意しなければなりません。不労所得を得られる不動産を債務なしで相続したはいいものの、知識がなければ管理に苦労する可能性もあります。不動産投資を生命保険の代わりにするのであれば管理の負担を軽くするため、相続人に対して不動産投資のノウハウを伝えておきましょう。
不動産投資のメリット 5.レバレッジを活かせる
不動産投資はレバレッジを活かし、大きな利益を得られる投資です。
レバレッジとは「てこの原理」という意味であり、小さな力で大きな効果を生むことをいいます。不動産投資におけるレバレッジとは、少ない頭金を基にして投資用ローンを利用することで、自己資金では買えないような高額な不動産を購入して運用することです。
不動産投資が現金でしかおこなえないのであれば、1億円の物件を購入するには1億円を用意するしかありません。しかし、投資用ローンを利用しレバレッジを効かせれば、頭金2000万円でも1億円の物件を購入することも可能です。
少ない自己資金で大きな収入を得られるため、通常では実現できないスピードで資産形成していけるのが不動産投資の魅力です。
不動産投資のデメリット
不動産投資のデメリットは、次のとおりです。
1.ランニングコストがかかる
2.さまざまなリスクを回避しなければならない
3.専門知識が必要になる
不動産投資にはメリットもデメリットもあります。メリットばかりに目を向けることなく、デメリットも理解して不動産投資を開始しましょう。
不動産投資のデメリット 1.ランニングコストがかかる
不動産を運用していると、次のようなランニングコストがかかります。
・固定資産税や都市計画税などの税金
・リフォームや大規模修繕などの修繕費用
・火災保険や地震保険などの保険料
・管理会社に管理委託する手数料 など
不動産投資の運用に必要なランニングコストは多く、費用も高額です。空室が発生してしまうと、収入よりもランニングコストのほうが高くなってしまうこともあります。
また、建物の築年数が経過するほどランニングコストは高くなり、家賃は下がっていきます。投資計画の時点で、ランニングコストの増加と家賃の減少を考慮しておかなければなりません。甘い計画で進めてしまうと、ランニングコストが負担となって不動産投資に失敗してしまいます。
不動産投資のデメリット 2.さまざまなリスクを回避しなければならない
不動産投資にはリスクが伴うため、それを回避する方法を学ばなければなりません。
とはいえ、不動産投資におけるリスク回避は、不動産を専業としていない人にとってはハードルが高いと感じてしまうはずです。しかし、不動産投資はある程度リスクコントロールが可能であるため、投資を始めるときにはできる限りの回避方法を学んでおきましょう。
リスクの回避方法の主な例は、次の表のとおりです。
リスク | リスク回避方法 |
---|---|
空室リスク | ・立地を厳選する ・家賃を適正価格に設定する |
家賃滞納リスク | ・管理会社に管理委託し良質な入居者を選ぶ |
家賃下落リスク | ・立地を厳選する ・下落を考慮した投資計画を立てる ・定期的な建物修繕を実施する |
建物修繕リスク | ・定期的な修繕費用を投資計画に入れる ・状態の良い不動産を購入する |
災害リスク | ・各種災害に対応している保険に加入する |
金利上昇リスク | ・固定金利を選択する ・頭金を多く入れ借入金額を減らす |
流動性リスク | ・立地を厳選する ・相場で売却する |
筆者作成
以上のようにリスクへの対策方法があり、不動産投資の場合はある程度リスクをコントロールすることが可能です。
不動産投資のデメリット 3.専門知識が必要になる
不動産投資をおこなうには、専門的な知識が必要です。
不動産投資を節税目的でおこなうのであれば、税金の仕組みや経費になる費用、確定申告の方法などを理解しておかなければなりません。また、大きな収益を上げるには、不動産や金融の各知識が必要です。
不動産投資に必要な知識は多く、すべてを独学で得るには相当な困難なことだといえるでしょう。
専門的な知識がないまま不動産投資を始めてしまうと失敗する確率が高くなってしまうため、十分な知識が得られるまでは不動産会社などの専門家にアドバイスを受けながら進めていくといいでしょう。
不動産投資に向いていない人の特徴
不動産投資に向いていない人の特徴は、次のとおりです。
1.学ぶのが苦手な人
2.自己資金が少ない人
3.短期間で大きな利益を得たい人
以上の特性について、詳しくみていきましょう。
不動産投資に向いていない人の特徴 1.学ぶのが苦手な人
「学ぶのが苦手な人」は不動産投資に向いていない場合があります。
不動産投資を開始する際には、不動産投資の基礎知識を学ぶ必要があります。また、不動産投資する目的によって、税金や不動産など多くの知識を学ばなければなりません。
不動産投資を不動産会社に任せれば、必要最低限の知識だけで運用することは可能です。しかし、あまりにも不動産投資の内容を知らないと、不動産会社の言い分を鵜呑みにしてしまうおそれがあります。
リスク回避も含め、必要最低限の知識を学ばなければならないため、勉強をするのが億劫という人には不動産投資はおすすめできません。
不動産投資に向いていない人の特徴 2.自己資金が少ない人
「自己資金が少ない人」が不動産投資を開始する場合は、厳しい投資計画を立てて始める必要があります。
自己資金が少ない場合、不動産投資は投資用ローンを借りることで開始できる投資です。しかし、不動産の購入代金に対して投資用ローンを借りれば借りるほど、月々返済が厳しくなってしまいます。
不動産投資には多くのリスクがあり、突発的な費用に対応できるよう余剰金の確保が必須です。投資用ローンの返済額が大きすぎると余剰金が用意できず、損失を負ってしまうおそれがあります。
自己資金は購入代金の15%〜30%が目安といわれており、自己資金が足りない場合は資金計画を慎重に立てる必要があります。投資計画が上手く立てられないときには、「購入する物件の予算を下げる」のも1つの方法です。
不動産投資に向いていない人の特徴 3.短期間で大きな利益を得たい人
短期間で大きな利益を得たい人は、不動産投資に向いていません。
不動産投資は収益からランニングコストを差し引いた金額が利益であり、大きな金額にはなりません。そのため、不動産投資は数年〜数十年かけて利益を積み上げていく必要があります。
また、不動産を購入してから5年以内に売却し譲渡所得が発生すると、税率39.63%もの譲渡所得税が課税されるため注意しなければなりません。
短期間では大きな利益を得にくく、購入から5年以内に売却すると高額な税金が課税されるおそれがあるため、不動産投資は短期間で利益を得るのに向いていない投資ということがわかります。
不動産投資の成功事例
不動産投資の成功事例は、次のとおりです。
・定年退職後から年金受給までの期間の生活費になった
・不動産投資が大きな節税につながった
・管理会社に管理を委託して手間をかけず運用できた
不動産投資には多くのメリットがあり、メリットを活かせるとさまざまな恩恵が受けられます。不動産投資に成功した場合、どのような恩恵が受けられるのかを解説します。
不動産投資の成功事例1:定年退職後から年金受給までの期間の生活費になった
不動産投資による利益があれば、定年退職後から年金受給までの無収入期間を気にする必要がありません。
不動産投資は入居者がいれば、家賃などが毎月の収入として入ってきます。そのため、年金代わりとしても、給与所得の補填としても使えます。さらに、不動産投資は安定的に収入を得られるだけでなく、空室にならない限り家賃が急激に低下する可能性が低いのもメリットです。
収入が毎月得られたとしても、得られる収入に差があると生活費の代わりや補填として利用できません。
不動産投資の成功事例2:不動産投資が大きな節税につながった
不動産投資で上手く減価償却や損益通算を利用すれば、大きな節税につながります。
例えば、RCの新築マンションを購入してしまうと高額な減価償却費は計上できないものの、ある程度築年数の経過している木造一棟アパートを購入すれば高額な減価償却が計上できるなどです。
減価償却は建物の築年数によって計上できる年数が変わり、新しい建物ほど計上できる年数が長くなります。年数が長くなるほど購入代金が細かく分割されてしまい、会計上の赤字を作りにくくなります。
減価償却の仕組みを理解して投資用不動産を購入すれば、損益通算を最大限活用することができ、大きな節税効果を享受することが可能です。
不動産投資の成功事例3:管理会社に管理を委託して手間をかけず運用できた
管理会社に管理委託すれば、手間をかけずに不労所得が得られます。
不動産を運用するには、次のような手間をかけなければなりません。
・入居者募集
・賃貸借契約締結
・家賃の集金
・入居者トラブル対応
・入居者の退去手続き
・建物の修繕 など
このように、不動産投資をすると多くの手間がかかります。しかし、これらの手間は管理会社に管理委託することで、すべて任せてしまうことが可能です。
管理会社に管理を委託した場合、投資家がおこなうべきことは次の内容くらいにまで減少します。
・ 毎月の入金確認
・ 確定申告
・ 管理会社との打合せ など
管理会社に管理委託すれば、ほとんどの手続きをしなくて済みます。ただし、委託しない場合、不労所得とは呼べないほど多くの手続きをしなければなりません。
不動産投資の失敗事例
不動産投資の失敗事例は、次のとおりです。
・投資用ローンの返済ができなくなった
・投資計画のシミュレーションが甘かった
・サブリース契約のトラブルに巻き込まれた
不動産投資は成功するときもあれば、失敗することもあります。不動産投資に失敗した内容や失敗するとどうなるのかを解説しますので、同じような状態に陥らないように対策することをおすすめします。
不動産投資の失敗事例1:投資用ローンの返済ができなくなった
無理な投資計画を立てると、投資用ローンの返済ができなくなるおそれもあります。
ランニングコストには投資用ローンのほかに、固定資産税・都市計画税や管理費・修繕積立金、保険料などが含まれます。ランニングコストの中でもとくに高額になるのが、投資用ローンの月々返済です。
投資用ローンの月々返済が高額だと、短い期間、空室が発生しただけでも大きな損失になります。逆に投資用ローンの月々返済が低いと、ある程度の期間、空室が発生しても、余剰金が貯まるため対処が可能です。
不動産投資は運営費が多くかかる投資であり、少ない利益をコツコツと積み上げていく投資です。一気に大きな利益を得られるわけではないため、ランニングコストを抑えていかに毎月の利益を大きくするかが成功の鍵となります。
不動産投資の失敗事例2:投資計画のシミュレーションが甘かった
投資計画の内容が甘いと、不動産投資のリスクが回避できません。
不動産投資にはさまざまなリスクがあり、リスクが発生したと想定して投資計画を立てていきます。しかし、リスクの数が多く、発生しうるリスクを想定し忘れたり、特定のリスクについての損失を甘くみてしまったりすることもあります。
想定外のことが発生してしまうと、積み上げてきた利益がなくなってしまうおそれもあるため、何度もシミュレーションを繰り返して投資計画を立てることが大切です。空室が発生した場合にはどの程度で入居者が見つかるのか、修繕計画は何年ごとにおこなうのかなどをしっかりとシミュレーションしましょう。
シミュレーションは簡単な作業ではないため、不動産会社とともにおこなっていくことをおすすめします。
不動産投資の失敗事例3:サブリース契約のトラブルに巻き込まれた
安易にサブリース契約を締結すると、トラブルに巻き込まれてしまいます。
サブリース契約とは、サブリース会社に一括借り上げしてもらう契約です。一括借り上げしてもらうことで、空室でも家賃が入ったり不動産を管理する手間がなくなったりします。
しかし、サブリース契約で支払われる家賃は、一般的に家賃相場よりも低い金額です。しかも、サブリース会社の一存で家賃を下げられる内容の契約になっているケースもあります。
メリットが多い反面、多くのトラブルを発生させるおそれがあるため、安易にサブリース契約を締結してはいけません。サブリース契約のトラブルは、不動産投資の成否に影響する可能性もあるため注意しましょう。
サブリース契約を締結するときには、サブリース会社の口コミ・評判を確認し、契約内容を他の不動産会社や弁護士に確認してもらうなどの慎重さが必要です。
不動産投資に成功するためのポイント
不動産投資に成功するためのポイントは、次のとおりです。
・目的にあった投資用不動産を購入する
・投資計画を立てるときには出口戦略まで考える
・表面利回りではなく実質利回りを参考にする
・キャッシュフローを確認する
不動産投資にはさまざまなリスクや失敗事例があります。しかし、不動産投資のリスクなどは対策方法があり回避可能です。どのようなポイントを押さえれば、リスク回避できるのかみていきましょう。
不動産投資に成功するためのポイント1:目的にあった投資用不動産を購入する
投資用不動産を購入するときには、目的にあった不動産かを確認しましょう。
不動産投資にはさまざまなメリットがあるものの、メリットを最大限活かすには目的にあった不動産購入をしなければなりません。
例えば、「節税」を目的とする場合、新築マンションよりも中古マンションのほうが減価償却を最大限活用できます。しかし長期間、安定した収入を得たいのであれば、入居者が見つかりやすい新築マンションを購入したほうがよいでしょう。
このように購入したほうがいい不動産は、不動産投資の目的による違いで大きく変わってしまいます。自分の計画した内容が達成できる不動産を購入できるよう、不動産投資の目的はブレないようにしておかなければなりません。
不動産投資に成功するためのポイント2:投資計画を立てるときには出口戦略まで考える
投資計画を立てるときには、出口戦略まで考えましょう。
不動産投資が成功したかどうかは、不動産を売却した時点で黒字になっているかどうかで判断されます。つまり、運用中に大きな利益を得たとしても、想定よりかなり低い売却価格となってしまい、運用益を超える計画上の損失を出してしまった場合は、不動産投資は失敗です。
逆に運用益がどれだけマイナスになろうとも、得られたキャピタルゲインが運用益を超える場合、不動産投資は成功したと判断されます。
このように投資用不動産の売却、つまり出口戦略は不動産投資の結果を大きく左右するということです。
投資用不動産を購入する際には、家賃収入が安定して得られるかだけではなく、売却金額が大きく下がらないエリアかどうかを確認する必要があります。運用益が黒字でキャピタルゲインを得られたのであれば、不動産投資は大成功です。
不動産投資に成功するためのポイント3:表面利回りではなく実質利回りを参考にする
投資用不動産の購入を検討するときには、表面利回りではなく実質利回りを参考にしましょう。
表面利回りと実質利回りの違いは、次のとおりです。
利回りの名称 | 計算式 |
---|---|
表面利回り | 年間家賃総額÷物件購入価格×100 |
実質利回り | (年間家賃総額-ランニングコスト)÷(物件購入価格+購入諸費用)×100 |
筆者作成
表面利回りと実質利回りの違いは、コストを計算に入れているかどうかです。現実の内容に即しているのは実質利回りであり、表面利回りが不動産投資において役に立たない数値であることがわかります。
表面利回りを見て投資用不動産を購入したものの、ランニングコストが高く、利益が少なかったというのはよくある話です。
投資用不動産を購入するときに利回りを参考にするのであれば、必ず実質利回りを参考にしましょう。
不動産投資に成功するためのポイント4:キャッシュフローを確認する
不動産投資に成功するためには、キャッシュフローの確認をしましょう。
キャッシュフローとは、事業におけるお金の流れであり、キャッシュ・イン・フロー(お金が入ってくること)とキャッシュ・アウト・フロー(お金が出ていくこと)をあわせたものです。
不動産投資をおこなっていると、家賃収入の金額に目がいってしまいます。しかし、家賃収入しか見ていないということは、キャッシュ・イン・フローしか見ておらず、キャッシュ・アウト・フローが確認できていないということです。
不動産投資では収入も支出も両方を把握したうえで、利益が出ているかどうかが重要であり、収入の額の大きさが重要というわけではありません。
収入ばかりを気にすると、運用して利益が出ているかがわからず、損失が出たときに思ったよりも余剰金が少ないという事態に陥ってしまいます。
不動産投資によくある質問
不動産投資によくある質問は、次のとおりです。
・不動産投資の最大のリスクは何ですか?
・不動産投資は儲かりますか?
・不動産投資は何年で回収できますか?
不動産投資を始めようと検討している人は多くいるものの、リスクなどを不安に感じて実行できない人も多くいます。不動産投資を開始する前には、どのような不安をもっている人が多いのかを確認してみましょう。
Q1:不動産投資の最大のリスクは何ですか?
不動産投資の最大のリスクは、「空室リスク」です。
空室リスクは、不動産投資の成功を左右する一因となります。不動産投資にはリスクが多くあるものの、家賃が得られなくなるリスクは多くありません。家賃下落リスクや金利上昇リスクなどが発生しても、空室でなければ収入は入り続けます。
しかし、空室リスクが発生してしまうと、収入が大きく減少してしまいます。仮に区分マンションの1部屋だけを運用している場合、空室リスクが発生すると収入はゼロです。
収入がゼロの状態が続くとランニングコストの支払いにより、大幅にキャッシュフローが悪化してしまいます。
Q2:不動産投資は儲かりますか?
不動産投資が儲かるかは、投資家の考えや行動、計画次第です。
不動産投資に成功するかどうかは綿密な投資計画の立案、購入する投資用不動産のエリアの厳選、不動産投資の目的などに影響されます。多くの項目が重なり合った結果、不動産投資で儲かるかどうかが決まります。
ただし、1ついえるのは、見込みの甘い投資計画を立ててしまうと不動産投資は成功しません。各種リスクを考慮し、空室が発生したときに余剰金で対処できるようにするのかを厳しく検討していく必要があります。
Q3:不動産投資は何年で回収できますか?
不動産投資は、一般的に5〜10年で回収できるといわれています。
ただし、5〜10年というのはあくまで目安であり、購入する投資用不動産によって回収できる年数は変わります。新築マンションのように購入価格が高ければ、家賃が高くても回収できる年数が長くなりますし、相場よりも低い金額で購入できれば回収できる年数が短くなるわけです。
不動産投資まとめ
不動産投資は、やめとけといわれがちな投資方法です。
やめとけといわれる理由の多くは、不動産投資リスクが原因となっています。しかし、不動産投資リスクは回避方法があり、綿密な投資計画を立てれば回避できる確率が高まる投資です。
不動産投資をおこなうメリットも多いため、リスク回避をおこないながら実行すればいい結果につながります。いい結果になれば大きな節税ができたり、大きな収益を手間なく得ることも可能です。
不動産投資をするときには、リスクの内容を熟知した上で実行していきましょう。