更新日: 2024.03.30 株・株式・FX投資

債券投資とは? 基本やメリットとデメリットを徹底解説!

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

投資のリスクを抑えつつ、安定的な収益を得たいと思っていませんか? 「債券投資」は、一般的に株式投資よりリスクが低く、資産を着実に増やせる可能性の高い投資手法です。しかし、債券投資というフレーズは聞いたことはあっても、実際にどのように行うのかわからない、という方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、債券投資についての概要・実践方法について徹底解説します。また、債券投資のメリットやデメリットについてもわかりやすく紹介します。

まずはリスクの低い資産運用から始めたいという方、債券をポートフォリオに組み入れてリスク許容度を調整したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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「債券」とは、国や地方公共団体、事業会社などが必要な資金を借り入れるために発行する有価証券のことです。
債券を買うことで、その発行者の借り手となり、債券の額面に応じて、一定期間ごとに利息(クーポン)を受け取れます。そして債券の満期になると、投資した元本も戻ってきます。債券の価格は、市場の需給や金利の変動などによって変動します。債券の価格と金利は反比例の関係にあります。つまり、金利が上昇すると債券の価格は下落し、金利が下落すると債券の価格は上昇します。
債券の価格が上がると、債券を持っている人は利益を得ることができます。逆に、債券の価格が下がると、債券を持っている人は損失を被ることになります。

たとえば、利率が2%で、100万円の債券を購入したとしましょう(満期は1年です)。1年後には、2万円の利息を受け取り、合計で102万円を受け取れます(税金は考慮しない場合)。しかし、市場金利が5%に上昇した場合、その債券の価値は97万円程度に下がる可能性があります。これは、97万円で債券を購入した場合、満期時には100万円を手にでき、3万円の利益と2万円の利息を合わせて、総収益が5万円になり、5%の市場金利で運用される他の債券や金融商品と同等の収益を得られるためです。市場金利が下がると、逆の現象が起こります。このように、債券価格と金利は相互に影響し合い、一方が上がるともう一方が下がる傾向があります。この例は、あくまでも参考程度です。市場の動きは予測できない要素も多く、必ずしもここで説明されている通りにはならない場合があります。

債券投資の種類

債券には、様々な種類があります。債券投資をする際には、自分の目的やリスク許容度に合った債券を選ぶことが重要です。
ここでは、主な債券の種類と特徴について次の7つを紹介します。

・国債
・地方債
・事業債
・金融債
・国際機関債
・外国公共債
・外国民間債

債券投資の種類1:国債

国が発行する債券で、国の財政を賄うために発行されます。国債は安全性が高いとされ、日本では国債のほとんどが日本銀行や金融機関に買われています。その分、利回りは比較的低いですが、安定した収益が期待できます。個人向け国債や新窓販国債などがあります。

債券投資の種類2:地方債

都道府県や市町村などの地方自治体が発行する債券で、国債よりも利回りが高いものの、信用力や流動性が低い場合があります。投資する際は、地方自治体の財政状況に注意が必要です。

債券投資の種類3:事業債

民間企業が発行する債券で、国債よりも利回りが高い反面、リスクも高いとされています。投資する際は、発行者の業績や信用格付けをチェックしておきましょう。

債券投資の種類4:金融債

金融機関が発行する債券。利回りは比較的高いですが、金融機関の経営状況や金融規制に注意が必要です。利付金融債や割引金融債などがあります。

債券投資の種類5:国際機関債

世界銀行やアジア開発銀行などの国際機関が発行する債券で、信用力が高く、外貨建てで発行される場合が多いです。為替リスクに注意が必要です。

債券投資の種類6:外国公共債

外国の国や政府系機関などが発行する債券で、日本の債券よりも利回りが高い場合が多いです。投資する際は外国の政治・経済情勢や為替リスクに注意が必要です。ソブリン債などがあります。

債券投資の種類7:外国民間債

外国の事業会社や金融機関などが発行する債券で、利回りは高いですが、信用力や流動性が低い場合があるため注意が必要です。

債券投資のメリット

債券は株式と並ぶ代表的な金融商品の一つですが、どのような魅力があるでしょうか?
ここでは、債券投資の主なメリットについて次の3つを紹介します。

(1)安定的な収益が見込める
(2)リスクが低い
(3)分散投資に適している
(4)途中売却が可能
(5)手間がかからない

それぞれ詳しく解説します。

債券投資のメリット(1)安定的な収益が見込める

債券投資では、債券の利息を定期的に受け取れます。
利息は、債券発行時に決まるため、将来の収入を比較的正確に予測でき、長期的な資産計画を立てやすくなります。
また、債券は、銀行の定期預金と比較して、一般的に高い利率を提供します。多くの銀行が提供する定期預金の金利が0.01%以下に設定されている現状では、100万円を預けても1年後の収益はわずか100円に過ぎません。これに対し、個人向け国債のような債券は、定期預金よりも高い利率に設定されています。
特に、社債の場合、国債よりもさらに高い利率を設定していることが多く、預金に比べて大きなリターンが期待できます。

債券投資のメリット(2)リスクが低い

債券は、株式に比べて価格の変動が小さいため、リスクが低いと言えます。
特に、国債や地方債などの公的債券は、信用力が高く、デフォルト(債務不履行)の可能性が低いため、安全な資産として人気があります。また、債券投資では価格の変動があっても満期まで保有すれば、債券の額面(元本)が返ってきます。つまり、貸していたお金が丸々戻ってくるということです。

株式のように価格変動の予測が困難な投資とは異なり、債券は償還期間と利率があらかじめ定められているため、償還日に受け取れる金額を比較的簡単に計算できます。これにより、資金計画をスムーズに立てることが可能です。
ただし、発行体の経営状態によっては、予定された利息の支払いが行われないリスクもあります。

債券投資のメリット(3)分散投資に適している

分散投資とは、複数の資産に投資することで、リスクを分散させることです。債券は、株式とは異なる特性を持つため、債券に投資することで、ポートフォリオのバランス調整ができ、リスクを分散できます。
株式は、企業の業績や経済成長などに影響を受けますが、債券は、金利やインフレなどに影響を受けます。したがって、株式と債券を組み合わせることで、全体のリスクを低減する効果が期待できます。

債券投資のメリット(4)途中売却が可能

債券は、償還日まで保有することで額面金額を受け取れますが、株式と同様に市場で売却して換金することも可能です。保有債券が購入時より高値で取引されていれば、売却により利益を得られます。ただし、市場状況や発行体の信用状況によっては、元本割れするリスクも考慮する必要があります。一般に、景気の後退時には債券価格が上昇し(利回りが低下)、景気の回復時には価格が下落する(利回りが上昇)傾向にあります。

債券投資のメリット(5)手間がかからない

株式投資と比較して、債券投資は手間がかかりません。株式では企業の業績や経営状況を詳細にリサーチするなど、専門的な知識も必要になります。また、売却益を得るためには株価を常にチェックし、売却のタイミングを見極める必要があります。一方で、債券は価格を日々気にする必要がなく、保有している間に定期的に利息を受け取れます。
このような資産運用であれば、日中仕事で忙しくて取引する時間がないという方でも安心して投資できます。

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債券投資のデメリット

債券投資は、低リスクで安定した収益が得られる一方、次のようなデメリットがあります。

(1)利回りが低い
(2)金利リスク
(3)信用リスク
(4)為替変動リスク

それぞれ詳しく解説していきます。

債券投資のデメリット(1)利回りが低い

債券は、安定的な収入が得られる反面、「利回りが低い」という欠点があります。利回りとは、債券の利息や価格変動による収益を、債券の価格で割ったものです。利回りは、債券のリスクに応じて決まります。リスクが高い債券は、利回りが高くなりますが、リスクが低い債券は、利回りが低くなります。

債券投資のデメリット(2)金利リスク

債券は、「金利の変動によって価格が変動」します。
金利が上昇すると、既存の債券(低い利率で発行された債券)の市場価値は下がります。これは、新しく発行される債権がより高い利率で提供されるため、既存の債権が魅力を失うからです。
債券を満期まで保有する場合、この市場価値の変動は元本返済に影響しません。しかし、満期前に売却しようとすると、損失を被る可能性があります。

債券投資のデメリット(3)信用リスク

債券は、債券を発行した主体が利息や元本を支払えなくなる可能性があります。これを「信用リスク(デフォルトリスク)」と呼びます。
信用リスクは、債券の信用力によって異なります。信用力とは、債券を発行した主体の財務状況や経営状況などを評価したものです。信用力は、格付け機関によって、AAAからDまでのランクで表されます。
信用リスクを回避するためには、信用力の高い債券を選びましょう。その際は、発行者の格付けや財務状況などをチェックする必要があります。

債券投資のデメリット(4)為替変動リスク

「為替変動リスク」とは、外国債券に投資する際に発生するリスクの一つです。
外国債券は、円以外の通貨で発行され、利息や元本もその通貨で支払われます。しかし、日本人投資家は最終的には円に換算して収益を評価します。その際に、為替レートが変動することで、円建ての収益に影響が出る可能性があります。

たとえば、米ドル建ての債券に投資したとします。投資時に1米ドル=100円だったとします。債券の満期になって、元本と利息を合わせて1000米ドルを受け取りました。このとき、為替レートが1米ドル=90円になっていたら、円に換算すると9万円になります。
つまり、為替変動によって1万円の損失が発生したことになります。これが為替変動リスクです。

債券投資は安全性が高いとはいえ、リスクはあります。投資を行う際には、これらのデメリットをよく理解し、自分の投資目的やリスク許容度にあった債券を選択することが重要です。

債券投資の始め方

債券投資を始めるためには、具体的にどのような準備が必要になるでしょうか? 一般的には以下のような手順があります。

STEP1.投資目的と期間を決める

債券投資の目的と期間を明確にすることが、債券投資の基本です。自身の投資目的と期間に合わせて、債券の種類や特徴を比較検討しましょう。

STEP2.取引口座を開設する

次に、債券を購入するために、金融機関で取引口座を開設しましょう。国債は証券会社や銀行、郵便局など幅広く取り扱っています。
しかし、社債や外国債などの取り扱いは証券会社のみとなっているため、社債も含めた債券投資を望んでいる方は、証券会社で口座を開設すると良いかもしれません。

口座開設時には身分証明書などの提出が求められることが多いです。具体的な口座開設方法は、それぞれ異なるため公式サイトなどでチェックしましょう。

債券投資の取引(売買)の流れ

債券投資の取引(売買)の流れは、次のようになります。

1.債券の選択
2.債券の購入
3.債券の保有
4.債券の売却

債券投資の取引(売買)の流れ1.債券の選択

債券投資には、「国債、地方債、社債、外国債」など様々な種類の債券があります。
自分の投資目的やリスク許容度に合わせて、債券の種類や発行者、満期、利率などを比較検討します。債券は、証券取引所で購入する株式と違って、証券会社と投資家間で取引を実施する、店頭取引が一般的となっています。そのため、購入できる銘柄や取引価格などが各金融機関で違ってくる場合があります。

債券投資の取引(売買)の流れ2.債券の購入

証券会社や銀行などの金融機関を通じて行います。購入する銘柄が決まったら、価格や利回りを確認してから、インターネットや窓口から購入しましょう。
また、債券の価格は市場の状況によって変動するため、購入時の価格と実際に支払う価格が異なる場合があります。
初めての場合は、少額から始めて、徐々に投資額を増やしていくことをおすすめします。

債券投資の取引(売買)の流れ3.債券の保有

債券を保有する期間中には、定期的に利息(クーポン)が支払われます。
利息の支払い日や方法は、債券の種類や発行者によって異なります。また、債券の価格は市場の状況によって変動するため、保有中に債券の価値が上昇したり下落したりする可能性があります。

債券投資の取引(売買)の流れ4.債券の売却

債券の満期まで保有する場合は、満期日に債券の額面価格が返還されます。しかし、満期前に債券を売却する場合は、市場の状況によって債券の価格が変動するため、購入時の価格と売却時の価格が異なる場合があります。また、売却時には、手数料や税金などがかかります。

債券投資まとめ

債券とは、国や企業などが資金を調達するために発行する証券のことです。
債券には、安定的な収入が得られる、リスクが低い、分散投資に適しているというメリットがあります。しかし、利回りが低い、金利リスクがある、信用リスクがあるというデメリットもあります。
債券投資に興味のある方は、債券の種類や特徴、メリットとデメリットを理解した上で、自分の目的やリスク許容度に合わせて投資するようにしましょう。

出典/参考

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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