更新日: 2024.10.01 不動産投資

おすすめ少額不動産投資11社を徹底解説! 初心者向けにメリット・デメリットも

おすすめ少額不動産投資11社を徹底解説! 初心者向けにメリット・デメリットも
「不動産投資が気になるけれど、専門知識を勉強するのは大変だし、資金もそれほどない……」

そんな人におすすめなのが、少額不動産投資です。種類によってはちょっとした余剰資金で挑戦できるものもあるため、不動産投資をためらっている人はぜひチャレンジしてみてはどうでしょうか。

本記事では、比較的少額から始められる不動産投資を4種類紹介し、それぞれのおすすめ会社について解説します。種類ごとの特徴を知って、手軽な不動産投資を始めるのに役立ててみてください。

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FINANCIAL FIELD編集部

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少額不動産投資とは?

「不動産投資」というと最低数千万円程度かかるイメージですが、少額不動産投資では最低1万円位から不動産に投資が可能です。

従来の個人で直接不動産を購入する方法以外にも、現在は不動産投資を直接・間接的に可能にするさまざまな仕組みができています。少額不動産投資で一番よく知られているであろうものがREIT(不動産投資信託)ですが、ほかにも「不動産クラウドファンディング」や「不動産小口化商品」などがあり、少額で始められることから人気が出ています。

従来の不動産投資の「お金がたくさんあり、専門知識がないと始められない」というイメージを払拭する少額不動産投資は、不動産投資に興味があっても専門知識のなさから投資をためらっていた人でも気軽に挑戦できるようになりました。

また「少額」を「少額の元手で始められる」と解釈すれば、従来の現物不動産投資も物件の選び方によっては選択肢に入ります。少額不動産投資の次の4種類について、このあと詳しく解説します。

・REIT
・不動産クラウドファンディング
・不動産小口化商品
・現物不動産投資

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おすすめの少額不動産投資(1)REIT(不動産投資信託)

「少額不動産投資」と聞いて一番なじみがあるものはおそらくREIT(不動産投資信託)でしょう。J-REIT(日本の証券取引所に上場しているREIT)の市場規模は拡大しており、その運用資産額は2023年には22.6兆円となりここ10年で2倍以上に増えています。まずはREITについて解説します。

REIT(不動産投資信託)の仕組み

REITはアメリカで生まれた仕組みで、正式名称は「Real Estate Investment Trust」の略です。「一般的な投資信託(ファンド)」は、投資家から集めたお金を大きな資金としてまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが投資・運用し、運用の結果得られた利益を投資家に還元する金融商品です。「『不動産』投資信託であるREIT」では、集めた資金の運用先が不動産になり、運用で得られた収益(賃料収入や売却益)が投資家に分配されます。

ただし、J-REITでは投資証券を発行するのは「不動産投資法人」と呼ばれる会社のような団体ですが、運用などの実質的な業務をおこなうことが法律によって禁止されています。そのため委託した運用会社が実際の運用をおこなう点が、通常の投資信託とは若干異なります。

REIT(不動産投資信託)のメリット

REIT(不動産投資信託)のメリットは次の5つです。

・株式や一般の投資信託のように売買ができ、流動性が高い
・利回りが比較的高い
・不動産の専門知識がなくても間接的に不動産に投資できる
・分散投資ができリスクを軽減できる
・海外不動産や大型物件にも手軽に投資できる

証券として販売されるREITでは不動産の所有権はありませんが、取引所に上場しているため通常の株式や投資信託のようにいつでも売買ができます。そのため、現物不動産投資のデメリットである流動性の低さがありません。物件を選定・運用するのはプロの運用会社なため、不動産の専門知識が不要で気軽に投資できます。

また、REITでは特定のジャンルに投資する商品や複数ジャンルに投資する商品のほかに、日本のJ-REITだけでなく海外のREITも購入できるため選択肢が多く、分散投資もしやすいのがメリットです。資金を集める形式のため、個人では投資できないような大型ビルや商業物件にも投資できます。

さらに利回りの高さも大きなメリットです。株式の平均配当利回りが2%程度であるのと比較して、ここ10年のJ-REIT分配金利回りは常に3%を超えています。

REIT(不動産投資信託)のデメリット

一方、REIT(不動産投資信託)のデメリットは次の3つです。

・元本割れや減配のリスクがある
・投資法人の倒産リスクがある
・配当控除が適用されない

REITで運用するのは不動産のため、少額投資により軽減できるものの不動産投資のリスクを完全には避けられません。不動産市場や経済情勢などの影響、災害による物件への直接的な影響により元本割れや減配のリスクがあります。海外のREITなら、それに加えて為替リスクにも留意が必要です。

また投資法人自体の上場廃止や倒産により取引が困難になったり、価格が暴落するリスクもあります。

もう一つのデメリットが、REITの分配金は配当控除の適用外な点です。通常配当所得があるときには配当控除として所得税の税額控除を受けられますが、「投資法人から支払いを受けるべき配当等」は対象外となっています。そのためほかの配当金より税額が増えてしまう点に気を付けておきましょう。

REIT(不動産投資信託)の始め方

REITを始めるには、次の5ステップでおこないます。

1.証券会社を選ぶ
2.口座を開設する
3.入金する
4.投資対象を選ぶ
5.購入する

REITを取引するためには、証券取引所で売買できるようにする必要があります。証券口座をもともと開設していればREITの銘柄を選ぶところから始められますが、そうでない場合には証券会社を選ぶところから始めましょう。

REITの投資対象には、「住宅、商業施設、オフィスビル、ホテル、物流施設など」さまざまあり、「複数の種類に投資できるREIT」や、「特定の地域の不動産に投資するREIT」もあります。ほかにも、東証市場に上場する不動産投資信託全銘柄を対象とした東証REIT指数に連動する投資信託もあり、不動産投資信託市場全体に投資も可能です。

REITの購入時は定められた売買手数料がかかります。REITで支払う費用にはほかに運用会社などに支払う委託報酬がありますが、かかっている費用は基準価格に都度反映されているため別途支払う必要はありません。

REIT(不動産投資信託)のおすすめ会社3社

ここでは、REITの運用会社のおすすめ会社とそれぞれの人気の銘柄について紹介します。

REIT(不動産投資信託)のおすすめ会社(1)三菱UFJアセットマネジメント

三菱UFJアセットマネジメント株式会社は三菱UFJ信託銀行株式会社の子会社で、1985年に設立された会社です。

三菱UFJアセットマネジメントで人気のREITは図表1のとおりです。

図表1

名称 eMAXIS Slim 国内リートインデックス
特徴 東証REIT指数(配当込み)に連動する投資成果を目指して運用をおこなう
基準価格 9343円(2024年3月19日時点)
純資産総額 181.92億円(2024年3月19日時点)
信託報酬(年率) 0.187%以内

※三菱UFJアセットマネジメント株式会社 会社概要を基に作成

REIT(不動産投資信託)のおすすめ会社(2)大和アセットマネジメント

大和アセットマネジメント株式会社は大和証券グループ本社の完全子会社で、1959年に設立された会社です。

大和アセットマネジメントで人気のREITは図表2のとおりです。

図表2

名称 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型) Bコース(為替ヘッジなし)
特徴 米国のREITに投資し、配当利回りを重視した運用をおこなう(Bコースは為替変動を受ける)
基準価格 2305円(2024年3月19日時点)
純資産総額 7273億1800万円(2024年3月19日時点)
信託報酬(年率) 1.672%

大和アセットマネジメント株式会社 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型) Bコース(為替ヘッジなし)を基に作成

REIT(不動産投資信託)のおすすめ会社(3)ニッセイ・アセットマネジメント

ニッセイ・アセットマネジメント株式会社は日本生命保険相互会社の子会社で、1995年に設立された会社です。

ニッセイ・アセットマネジメントで人気のREITは図表3のとおりです。

図表3

名称 <購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド
特徴 日本を除く世界各国のリートに投資することでS&Pグローバルリートインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指す
基準価格 2万2856円(2024年3月19日時点)
純資産総額 129億3000万円(2024年3月19日時点)
信託報酬(年率) 0.297%

※ニッセイ・アセットマネジメント株式会社を基に作成

おすすめの少額不動産投資(2)不動産投資クラウドファンディング

起業家や個人が新商品や新しい試みをおこなう際の資金調達手段として、知名度が上がってきたのが「クラウドファンディング」です。

クラウドファンディングにはいくつか種類がありますが、その一つが不動産投資クラウドファンディングです。次に不動産投資クラウドファンディングについて解説します。

不動産投資クラウドファンディングの仕組み

クラウドファンディングとは「クラウド(群衆)」+「ファンディング(資金調達)」の名のとおり、インターネットを介して資金を調達したい事業者と少額で資金を支援したい個人をマッチングするサービスです。同様に不動産投資クラウドファンディングでは、投資家から集めた資金で事業者は物件を購入し、得た収益(家賃収入や売却益)を投資家に分配します。

不動産投資クラウドファンディングにおいては、投資家が事業者と「匿名組合契約(別名TK出資)」を結びます。匿名組合契約とは出資者と事業者の間で結ぶ2者間契約で、ほかの出資者の情報はわからず、投資家は物件の所有権を持ちません。その代わりに、不動産の管理や運営は事業者がおこなうため、出資者は不動産管理の手間がありません。

さらに、多くの不動産投資クラウドファンディングでは投資家に配当金が先に分配され、損失はあとで負担する「優先劣後出資」のシステムを採用しています。そのため、投資家の元本割れのリスクが少なくなります。

不動産投資クラウドファンディングのメリット

不動産投資クラウドファンディングのメリットは次の3つです。

・物件管理の手間やコストがなく不動産投資ができる
・自分で投資対象や期間を選べる
・少額から始められ、利回りが比較的高い

不動産投資クラウドファンディングでは、投資家はあくまで事業に出資する立場であり、実際の不動産運用は事業者がおこないます。そのため、物件管理の手間やコストがかからず手軽に不動産投資ができるため、海外や遠方の不動産にも手軽に投資できるのがメリットです。

また、多くの不動産投資クラウドファンディングでは物件ごとにファンドが作られているため、REITと異なり自分で投資対象を直接選べる点が挙げられます。運用期間も1年未満の短期のものから数年以上の長期にわたるものなどさまざまなため、自分のニーズに合わせた期間の商品を選べます。

少額から始められるにもかかわらず、利回りが高い点も不動産投資クラウドファンディングの大きなメリットです。一例として、「プレファン」では最低投資金額が1万円のファンドもあり、予定利回りは4%台後半が中心です。

不動産投資クラウドファンディングのデメリット

一方、不動産投資クラウドファンディングのデメリットは次の3つです。

・REITと比較して流動性が低い
・元本割れのリスクがある
・節税効果が少ない

不動産投資クラウドファンディングには運用期間があり、その間には原則出資額を引き出せません。そのためいつでも売買できるREITと比較して流動性が低く、運用期間が長いファンドに多額の資金を投資するとその間ずっと資金が拘束されます。「運用期間が短い」ファンドを選んだり、余裕を持った出資金額を設定したりする必要があるでしょう。

また、不動産投資クラウドファンディングの多くは優先劣後システムが採用されているため元本割れのリスクが高いとはいえませんが、事業者の倒産リスクは回避できません。利回りだけに惑わされず、倒産リスクの少ない事業者の選定が必要です。

不動産投資クラウドファンディングのもう一つのデメリットは、節税効果が少ない点です。不動産を所有していないため所得税や住民税、相続税の節税にもならず利益にはそのまま税金がかかります。

不動産投資クラウドファンディングの始め方

不動産投資クラウドファンディングを始めるには、次の6ステップでおこないます。

1.事業者のサイトより会員登録をおこなう
2.口座開設の手続き・投資家審査情報の入力・本人確認書類の提出
3.審査承認後、投資家登録完了
4.クラウドファンディング案件の選定・契約
5.口座に入金
6.運用スタート

不動産投資クラウドファンディングでは、ファンドの運用期間終了後に配当金が口座に振り込まれます。

注意点としては、クラウドファンディングには募集金額があるため必ずファンドが成立するとは限らない点です。申し込み総額が募集金額を下回った場合にはファンドは不成立となり出資金は口座に返還されます。逆に人気のあるファンドは先着順だとすぐに募集金額に達し、募集が終了してしまうため、すぐに投資を始めたい場合にはこまめにサイトをチェックしておきましょう。

不動産投資クラウドファンディングのおすすめ会社3社

ここでは、不動産投資クラウドファンディングのおすすめ会社を3社紹介します。取り扱っている物件タイプが違うので、自分が投資したいジャンルに合わせて選びましょう。

不動産投資クラウドファンディングのおすすめ会社(1)株式会社プレサンスリアルタ「プレファン」

「プレファン」は、東証スタンダード市場に上場しているプレサンスコーポレーションのグループ企業である株式会社プレサンスリアルタが運営する不動産クラウドファンディングです。信頼性の高い企業のため、倒産リスクが少なく安心して投資できます。

プレサンスリアルタで取り扱っている物件は、プレサンスコーポレーションで開発から管理まで一貫している「プレサンスマンション」です。プレサンスコーポレーションは2023年の分譲マンション供給ランキングで三井不動産レジデンシャルに続き2位(2024年2月時点)の供給実績を持っており、物件情報も熟知しています。

管理戸数約2.4万戸、入居率99%、元本割れ0件(2023年9月末時点)と、実績も確かなため元本割れリスクも少ない点がおすすめです。

不動産投資クラウドファンディングのおすすめ会社(2)株式会社リビングコーポレーション「property+」

「property+」は、東証プライム上場企業の飯⽥グループホールディングスのグループ会社である株式会社リビングコーポレーションが運営する不動産投資クラウドファンディングです。高品質・低価格な戸建て住宅を年間で約4万6000⼾以上提供する実績を持つ飯⽥グループの提供するサービスのため、会社選びに迷っている人でも安心して利用できます。

property+で取り扱っている物件は政令指定都市を中心に全国規模で商品開発をおこなっており、300棟以上の供給実績を誇る投資用デザイナーズマンションのシリーズです。
好立地のデザイン性の高いマンションに1口1万円から投資でき、運用期間も3ヶ月~1年3ヶ月程度と短めのファンドが多い点も魅力です。

不動産投資クラウドファンディングのおすすめ会社(3)クリアル株式会社「CREAL」

「CREAL」は、東証グロース上場企業であるクリアル株式会社が運営する不動産クラウドファンディングです。

想定利回り年利4~5.5%(2023年3月時点)、元本割れ0件(2024年2月時点)と利回り・実績ともによく、累計調達額は462億円にも達します。

CREALの特徴は、保育園や学校、物流施設など社会貢献度の高いファンドが豊富な点です。個人では投資する機会があまりないジャンルの物件に1万円から投資でき、投資と社会貢献を両立できる点がおすすめです。

おすすめの少額不動産投資(3)不動産小口化商品

不動産に直接投資して所有者として恩恵を受けたいけれど、数千万円の資金は出せないし物件管理の手間もかけたくないという人におすすめなのが「不動産小口化商品」です。次に不動産小口化商品について解説します。

不動産小口化商品の仕組み

不動産小口化商品とは、その名のとおり現物の一棟不動産を複数口に分けて販売する金融商品です。不動産小口化商品も不動産投資クラウドファンディングと同様に事業者が複数の投資家から資金を集めて運用した収益を投資家に分配します。

不動産投資クラウドファンディングでは投資家が事業者と「匿名組合契約(別名TK出資)」を結ぶのに対し、不動産小口化商品では投資家と事業者は「任意組合型契約」を結びます。

不動産特定共同事業と事業者はどちらも組合員として共同で不動産事業をおこないますが、実際に運用するのは業務執行組合員である事業者です。不動産特定共同事業には許可が必要であり、一定の要件が必要なため悪質な事業者が出るリスクが少ない点がメリットです。

不動産小口化商品では出資口数に応じた持分の所有権を保有するため、譲渡や相続ができます。ただし、少額といっても1口100万円程度からと、REITや不動産投資クラウドファンディングと比較すると高額な資金が必要です。

不動産小口化商品のメリット

不動産小口化商品のメリットは次の5つです。

・人気エリアの高額な不動産にも投資できる
・物件の所有権が得られる
・物件管理の手間がない
・節税・相続対策になる
・複数の物件に分散投資しやすく、リスク軽減になる

個人では投資できないような人気エリアの高額な物件にも投資できる点が不動産小口化商品のメリットです。
現物不動産を小口化することで、予算に合わせて無理なく資産価値の高い物件を保有できます。また、現物不動産を小口化するメリットは予算面だけではありません。相続で問題になりやすい不動産の分割も、複数口保有することで分割が容易になります。

また、物件の所有権が得られる点も大きなメリットです。1口100万円程度からとはいえ現物不動産投資よりはずっと少ない資金で物件の所有権を得られ、所得税や住民税、相続税など現物不動産投資で得られる節税効果が享受できます。

物件の所有権が得られるにもかかわらず、現物不動産投資のように物件管理の手間がなく不動産の専門知識がない人でも取り組みやすい点も魅力の一つでしょう。

1口100万円程度から購入できるので、複数の地域やジャンルに分散投資でき、現物不動産投資よりリスクを軽減しやすい点もメリットです。

不動産小口化商品のデメリット

一方、不動産小口化商品のデメリットは次の2つです。

・流動性が低い
・不動産投資ローンが利用できない

不動産小口化商品の運用期間は10年以上と長く、現物不動産であることからREITや不動産投資クラウドファンディングと比べて流動性が低い点がデメリットの一つです。しかし、逆に長期的に安定した収益が期待できるともいえます。

また、基本的には現物不動産投資のメリットを享受できる不動産小口化商品ですが、現物不動産投資と異なり不動産全体を担保にできないため、不動産投資ローンが利用できない点もデメリットです。

不動産小口化商品の始め方

不動産小口化商品の運用を始めるには、次の5ステップでおこないます。

1.資料請求・セミナーや案内会に参加
2.購入商品決定、申し込み
3.契約手続き
4.出資金支払い
5.組合加入・契約成立

任意組合型の不動産小口化商品では、所有権が発生するため法務局で所有権移転登記も必要です。司法書士に依頼する場合には登記費用に加えて報酬がかかるため注意しておきましょう。

また、不動産小口化商品も不動産投資クラウドファンディングと同様に、人気の高い商品はすぐに完売してしまう可能性があるため事業者からの情報をこまめにチェックしておきましょう。

不動産小口化商品のおすすめ会社2社

ここでは、不動産小口化商品のおすすめ会社を2社紹介します。

不動産小口化商品のおすすめ会社(1)株式会社エー・ディー・ワークス「ARISTO」

「ARISTO」は、東証プライムに上場している株式会社ADワークスグループの子会社である株式会社エー・ディー・ワークスが販売する不動産小口化商品です。

運用しているのは好立地の優良不動産であり、店舗・事務所ビルが中心です。管理運営の手間がなく、相続・贈与がしやすい不動産小口化商品は優良不動産への投資と少額からの投資のメリットを兼ね備えた商品です。

不動産小口化商品のおすすめ会社(2)株式会社インテリックス「アセットシェアリング」

「アセットシェアリング」は、東証スタンダードに上場している株式会社インテリックスが販売する不動産小口化商品です。住宅・商業ビル・ホテルとバラエティのある商品を取り扱っています。

アセットシェアリングの特徴は、1物件だけでなく複数物件に投資し1商品で分散投資が可能な「アセットシェアリング+」がある点です。1商品でリスク軽減が図れるおすすめの商品です。

おすすめの少額不動産投資(4)現物不動産投資

数千万円かかるイメージから、少額での不動産投資を考えている人で現物不動産投資を選択肢に入れる人は少ないのではないでしょうか。しかし現物不動産投資でも月々の支払い自体を少額に抑えることは可能です。最後に、「現物不動産投資」についても解説します。

現物不動産投資の仕組み

「現物不動産投資」では、直接自分で物件を購入し運用をおこないます。
ワンルームマンションやアパート、オフィスビル、戸建てなど投資対象はさまざまですが、個人ですべての資金を用意して購入する必要があるため、戸建てや区分マンション投資が中心となるでしょう。地方の物件や築古物件を選べば物件価格も抑えられます。

現物不動産投資では通常ローンを利用して投資用不動産を購入します。購入した不動産を賃貸して得た家賃収入からローンを返済し、ローン完済後の戦略は賃貸を続けてローンの支払いがない分利益を増やすか、売却して売却益を狙うかのいずれかです。

不動産の購入には中古の区分マンションの場合、初期費用が数十万円~100万円程度かかりますが、物件によっては10万円程度からの頭金でも購入可能なうえに初期費用を含めたフルローンが組める銀行もあります。物件によっては月々のローンが家賃から支払えれば月1万円から投資可能です。

現物不動産投資のメリット

現物不動産投資のメリットは次の5つです。

・長期にわたり安定した収入が得られる
・節税効果が高い
・保険代わりになる
・レバレッジ効果で資産形成の速度が上がる
・インフレに強い

ほかの少額不動産投資でも安定した収入は得られますが、不動産投資では物件のすべてを保有している分得られる収入の額も大きくなります。また日常の管理や入居者対応は管理会社に任せられるため、いわゆる「不労所得」として副業やリタイア後の収入源としても向いています。

現物不動産投資の大きなメリットがローンの活用による「レバレッジ効果」です。利息の負担はあるものの保有資産より大きな金額の物件を運用できるため得られる収益も大きく、資産形成の速度が上がる点がメリットです。さらに、不動産の保有で所得税や住民税、相続税も軽減されるため節税効果も上がります。

また、現物不動産投資のもう一つのメリットがリスク回避としての側面です。物件購入時の団信(団体信用生命保険)の加入で万一の際には物件のローン残債がなくなるため遺される家族への資産となります。さらに、インフレにともない預貯金の価値が相対的に下がるのに反して物件価格や家賃は相対的に上がりやすいため、インフレ対策にもなります。

現物不動産投資のデメリット

一方、現物不動産投資のデメリットは次の3つです。

・思ったような収益が得られない可能性がある
・修繕費や税金がかかる
・完全に管理を任せられるわけではなく、入居者によっては管理の手間が大きい

現物不動産の保有は空き室リスク・災害リスク・不動産価格下落リスクなどが大きくなります。また、管理を管理会社に任せたとしても入居者審査や物件に関する判断はおこなう必要があり、完全に管理の手間がなくなるわけではありません。滞納やクレームが頻繁に起こるような入居者がいると、場合によっては得られる収益に対して負担が大きくなる可能性もあります。

また、物件を保有している以上は、経年劣化にともなう修繕費や固定資産税・都市計画税などの税金がかかってくるため費用面についても注意が必要です。

現物不動産投資の始め方

現物不動産投資を始めるには、次の5ステップでおこないます。

1.情報収集
2.物件探し
3.申し込み・ローン審査
4.売買契約
5.引き渡し・管理会社選定

大きな金額を運用することになる現物不動産投資では、事前に情報収集が欠かせません。自分で運用の流れや収益・費用、リスクなどの基本的な情報について調べておきましょう。不動産投資会社ではセミナーを開催しているので参加するのもおすすめです。

次に物件探しです。予算や目標に応じて、エリアに加えて新築か中古か、戸建てか区分マンションか、あるいは一棟アパートかなどから考える必要があります。物件が決まったら金融機関に不動産投資ローンの仮審査を申し込み、通過したら売買契約を結び本審査を受けます。

物件の引き渡しを受けたら運用開始です。初心者の場合には管理を自分でおこなうのは大変なので、少なくとも最初は管理会社に任せるのがよいでしょう。

現物不動産投資のおすすめ会社3社

REITや不動産投資クラウドファンディング、不動産小口化商品などで資金を増やし、現物不動産を運用するイメージがつかめたら、現物不動産投資にステップアップするのも一つの戦略です。ここでは、不動産小口化商品のおすすめ会社を3社紹介します。

現物不動産投資のおすすめ会社(1)株式会社GA technologies

「株式会社GA technologies(ジーエーテクノロジーズ)」は東証グロースに上場している企業で、ネット不動産投資サービス「RENOSY(リノシー)」を運営している急成長中の会社です。

「RENOSY(リノシー)」の特徴は「AI査定」などのAIを活用した不動産投資サービスを始めとしたテクノロジーの活用です。不動産取引のオンライン化を目指す経営方針により、問い合わせから売買契約、その後の賃貸管理まですべての手続きがオンラインで完結します。そのため副業としても取り組みやすい点も大きなメリットです。

現物不動産投資のおすすめ会社(2)株式会社FJネクスト

「ガーラマンションシリーズ」としてCMでもおなじみの「FJネクスト(エフ・ジェー・ネクスト)」は、東証プライム上場企業のFJネクストホールディングスのグループ企業です。

旧FJネクスト設立からは40年以上経っている歴史のある会社で、事業の中心となるのが投資目的の「資産運用型マンション」であるガーラマンションシリーズです。

ガーラマンションシリーズの所在地は東京23区や横浜市、川崎市などの都心周辺エリアから徒歩数分の好立地がほとんどであり、将来的な売却も視野に入れるために物件の資産価値を維持したい人に向いています。

現物不動産投資のおすすめ会社(3)株式会社トーシンパートナーズ

「株式会社トーシンパートナーズ」はグッドデザイン賞8年連続受賞の「ZOOM」シリーズや「フェニックス」シリーズなどのオリジナルブランドの賃貸マンションを開発・販売する企業です。

トーシンパートナーズがターゲットとしているのは首都圏の単身者です。新宿、渋谷、池袋、東京、品川、横浜、川崎といったビッグターミナルにアクセスしやすい最寄り駅から徒歩約10分圏内という立地条件にこだわり、デザイン性・クオリティともに高いマンションを提供しています。
グループ企業のトーシンコミュニティーが部屋の査定賃料の90%で借り上げる「借上システム」もあり、空き室リスクが心配なオーナーにも安心です。

少額不動産投資のメリット

少額不動産投資を利用するメリットは次の3つです。

・1万円程度から始められる
・リスクが小さく不動産投資をおこなえる
・リスク分散になる

少額不動産投資では、「予算に合わせて」投資先を選べます。不動産投資クラウドファンディングならば1万円程度から始められるため、資金があまりない人でも不動産投資を始められます。また、運用する資金が少額のため、失敗しても損害が少ない点や複数商品に投資でき、リスクの分散ができる点もメリットです。

少額不動産投資のデメリット

少額不動産投資を利用するデメリットは、次の3つです。

・大きな利益は得られない
・投資先の選択肢が少ない
・人気が高い物件は投資できるとは限らない

投資額が少額である以上、短期で大きな利益は見込めないのが少額不動産投資のデメリットです。また資金が少額な商品では投資先の選択肢が限られる点や、参入のハードルが低い分ライバルも多く、人気の商品はなかなか購入できない可能性がある点もデメリットでしょう。

少額不動産投資がおすすめな人の特徴

少額不動産投資での不動産投資がおすすめな人の特徴は次の3つです。

・不動産投資についてこれから学びたい人
・資産を分散させたい人
・本格的な不動産投資をするほどの資金がまだない人

少額で始められる不動産投資は、不動産投資に興味があってもまだ知識がともなっていない人や資金が十分にない人が資産を増やすのにおすすめの手段です。また、現金資産と不動産資産、国内資産と海外資産など手持ちの資産を分散して市場リスクや為替リスクを軽減させたい人にも向いています。

初心者が少額不動産投資で失敗しないための方法

最後に、初心者が少額不動産投資を始める際に失敗しやすいポイントと対策について解説します。

初心者が少額不動産投資で失敗しないための方法(1)自分でも情報を収集する

プロが運用する商品とはいえ、自分で商品内容を理解していないまま始めると思ったような結果にならない可能性もあります。

インターネットや書籍、セミナーなどを活用して不動産投資に関する基礎知識や市場の動向を理解しましょう。

初心者が少額不動産投資で失敗しないための方法(2)投資に充てられる適切な資金を設定する

少額でも一定期間資金が拘束される商品もあるため、余剰資金ぎりぎりまで投資に充ててしまうと不測の事態でお金が必要になった場合に手に入らなかったり、早期売却で損をしてしまったりする可能性があります。

また、もし損失が出た場合に生活に影響が出る金額は避けるべきです。無理なくリスクを許容できる金額で投資をおこないましょう。

初心者が少額不動産投資で失敗しないための方法(3)長期的な視点で投資をおこなう

少額の投資で大きな利益を得るためには、利回りの大きい商品にチャレンジする必要があります。しかし利回りの大きい商品はリスクも大きかったり、誇大な利回りをうたっていたりといった可能性もあります。

すぐに大きく儲かることを期待せず、長期的な視点で投資をおこなうようにしましょう。

初心者が少額不動産投資で失敗しないための方法(4)少額でも投資リスクを理解する

少額でも投資である以上、リスクは完全には避けられません。市場や為替の変動など、想定される投資リスクを理解したうえで商品を選定するようにしましょう。

おすすめ少額不動産投資まとめ

少額不動産投資は、限られた資金でリスクを抑えつつ資産形成を目指す不動産投資初心者にとって魅力的な商品です。記事で紹介した4種類の少額不動産投資それぞれの特徴やメリット・デメリットを踏まえて、目的に合った商品を選択しましょう。

出典

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