父から相続した「100坪」の土地について、不動産会社から「2つに分けたほうが売りやすい」と言われました。分筆費用をかけても、本当に得なのでしょうか?

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
父から相続した「100坪」の土地について、不動産会社から「2つに分けたほうが売りやすい」と言われました。分筆費用をかけても、本当に得なのでしょうか?
親から土地を相続したものの、自分で利用する予定がなく、売却を検討している人もいるでしょう。
 
例えば、100坪ほどの土地を相続した場合、不動産会社から「2つに分けて売却したほうが買い手を見つけやすい」と提案されることがあります。
 
しかし、土地を分けるには測量や登記などの費用がかかります。費用を負担してまで分けたほうがよいのか、迷う人もいるかもしれません。
 
本記事では、100坪の土地を2つに分けて売却する場合のメリットや費用、分筆したほうが得になるかを判断するポイントについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

100坪の土地を2つに分けると売りやすくなる?

土地を2つ以上に分け、それぞれを独立した土地として登記することを「分筆」といいます。
 
例えば、100坪の土地を50坪ずつに分筆すれば、2つの土地として売却できるようになります。
 
仮に、100坪の土地を3000万円で売却する場合、購入希望者にとっては予算を超えてしまう可能性があります。一方、50坪ずつに分けてそれぞれ1500万円で販売できれば、購入を検討できる人が増えるかもしれません。
 
特に、戸建て住宅用の土地を探している人が多い地域では、適度な広さに分けることで需要に合いやすくなる場合があります。
 
ただし、分筆すれば必ず売りやすくなるわけではありません。土地の形状が悪くなったり、道路に接する部分が狭くなったりすると、住宅を建てにくくなる可能性があります。
 
建築基準法では、原則として建築物の敷地は一定の要件を満たす道路に2メートル以上接する必要があります。また、地域によっては敷地面積の最低限度が定められている場合もあります。そのため、分筆を検討する際は、土地の広さだけでなく、形状や道路との位置関係、建築上の制限も確認することが大切です。
 

分筆には測量や登記などの費用がかかる

土地を分筆する場合、測量や境界の確認、分筆登記などの手続きが必要になります。一般的には土地家屋調査士などの専門家に依頼し、費用は土地の面積や形状、境界の状況などによって異なります。
 
例えば、測量や境界確認、分筆登記などに合計60万円かかると仮定し、100坪の土地をそのまま3000万円で売却する場合と比較してみましょう。
 
分筆後の2つの土地をそれぞれ1600万円で売却できれば、合計3200万円になります。分筆費用60万円を差し引くと3140万円となり、一括売却より140万円多くなります。
 
一方、それぞれ1500万円で売却した場合、合計3000万円から分筆費用60万円を差し引くと2940万円となり、一括売却より60万円少なくなります。
 
ただし、これらは仲介手数料や譲渡所得に対する税金などを含まない単純計算です。分筆後は買主が別々になり、売買契約や決済の手続きが複数回必要になる場合もあるため、売却にかかる諸費用も含めて比較することが大切です。
 

分筆したほうが得かどうかは土地の需要によって変わる

土地を分筆するかどうかは、売却価格だけでなく、地域の需要も踏まえて判断する必要があります。
 
例えば、戸建て住宅用の土地を探している人が多い地域では、50坪程度に分けることで購入希望者が増える可能性があります。一方、事業用地や集合住宅用地として広い土地が求められる地域では、100坪のまま売却したほうが適している場合もあります。
 
また、分筆によって土地の形状が悪くなると、かえって評価が下がる可能性があります。道路への接し方や上下水道の引き込み状況によっては、追加工事が必要になる場合もあるため注意が必要です。
 
さらに、土地の境界が不明確な場合は、分筆までに時間がかかることもあります。売却を急いでいる場合は、手続きに必要な期間も考慮しましょう。
 
分筆するか迷った場合は、複数の不動産会社に分筆前後の想定売却価格や売却期間を確認し、土地家屋調査士などにも相談することが大切です。
 

まとめ

100坪の土地を2つに分筆すると、購入希望者が負担する金額を抑えられ、売却しやすくなる可能性があります。
 
ただし、分筆には測量や登記などの費用がかかり、土地の形状や道路との位置関係によっては、かえって売却条件が悪くなる場合もあります。
 
分筆したほうが得かどうかは、分筆前後の想定売却価格と必要経費を比較して判断することが重要です。不動産会社や土地家屋調査士に相談し、地域の需要や建築条件も踏まえて売却方法を検討しましょう。
 

出典

デジタル庁 e-Gov 建築基準法 第四十三条(敷地等と道路との関係)
国土交通省 最低敷地規模制限(法第53条の2)
国税庁 No.3255 譲渡費用となるもの
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE