更新日: 2019.10.18 不動産投資
不動産投資を始める前に、まずは投資の考え方を理解しよう
執筆者:岡田文徳(おかだふみのり)
認知症大家対策アドバイザー
人生100年時代を生き抜くために大家さんの認知症対策と不動産賃貸経営のサポートを行なっている。
祖父が認知症になり、お金が下ろせない、賃貸業はストップ、収益の出ない物件を買わされそうになる。
祖父の死後、両親と認知症対策を行い、自ら賃貸経営ノウハウや人脈を構築し、日々改善している。
現在は、大家さん向けにセミナーやコンサルティングを行なっています。
FPでも得意分野は異なる
FPという言葉を聞くと、家計の見直しのプロを頭に思い浮かべる方は多いと思います。
FPのイメージというと、家計の収入と支出を振り分け、支出を見直し、家計を改善する。もしくは、収支のプラスの度合いを増やすことによって、余らせたお金を貯金したり、投資したりすることを提案する、というものではないでしょうか?
しかし、家計を見直すことだけがFPではありません。FPといっても、それぞれ得意分野があります。私は、不動産や相続に強みがありますので、家計の見直しの相談よりも、不動産、相続の相談を受けることがほとんどです。
特に、不動産の相談を受ける場合、
・もう少し早く来てもらえれば
・購入する前に来てもらえれば
などどうしても、「たられば」の話になってしまうことがあります。それでも、現状は変わりませんので、できる限り対応するほかありません。時には、厳しい現状をお伝えしなければならないこともあります。現状を把握しなければ、次に進めないからです。
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なぜ、不動産を購入したのだろうか?
不動産の相談のなかには、「なぜ不動産を購入したのだろうか」と考えざるを得ないことがあります。それは、不動産を持ち続ける限り、手元からお金が出ていく状態になっているケースです。話を聞いてみると、周りに次のことをいわれたから購入したという人がいました。
賃貸不動産を所有すると、
(1)所得税の節税対策になる
(2)保険代わりになる
(3)年金代わりになる
しかし本当に正しいのでしょうか?
本質を理解しよう!
(1)所得税の節税になるということは、元々の給与収入から経費を引くことによって、給与収入よりも所得額が少なくなるので、所得税を支払う分が減るという理屈です。
賃貸不動産においては、経費があります。しかし、賃貸不動産を所有することによって、家賃収入が増えるわけですから、収入は増えるはずです。所得税を支払う分が減る理由は、
(a)減価償却費が多いことによって、経費として参入されている費用が多い
(b)賃貸不動産の年間収支が赤字である
(a)であれば、手元にお金が残りますので問題ありませんが、(b)であれば、手元からお金が減っていますので大問題です。
「(1)所得税の節税」の真意は、自分の手元からお金を減らさないことであると考えます。税金を節税する代わりに、それ以上の費用を支払うことになったとしたら、意味がないのではないかと思います。
投資は、自分自身のお金を増やすために行うものです。お金が減ってしまっては、投資といないのではないでしょうか?
「(2)保険代わりになる」と「(3)年金代わりになる」についても同様です。不動産は、保険の代わりになるのでしょうか?年金の代わりになるのでしょうか?
保険は保険であり、不動産は保険ではありません。年金は年金であり、不動産は年金ではありません。賃貸不動産は、永続的に賃料を保証してもらえるものではないからです。
保険が必要であれば、保険に入るべきであり、年金が必要となれば、自分で年金を作る以外に方法はありません。不動産を購入する前に、理解しておきましょう!
まとめると、
・不動産を購入する前に、一度立ち止まる。
・物事の本質を理解する。
執筆者:岡田文徳
認知症大家対策アドバイザー