更新日: 2021.10.12 キャリア

正社員になりたいフリーターは6割未満? 正社員になりたくない理由や正社員の就職に不安なこと

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

正社員になりたいフリーターは6割未満? 正社員になりたくない理由や正社員の就職に不安なこと
「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、正社員の月収 32.4万円に対し、正社員以外では 21.4万円で、10万円以上の差があります。男性では、正社員35.0万円に対し、正社員以外では 24.0万円、女性では、正社員 26.9万円に対し、正社員以外では 19.3万円となっています。雇用形態間賃金格差を見ると、正社員を100とした場合、正社員以外では66.3となっており、正社員とアルバイトやパートなどの非正規社員では、結構な収入格差があるようです(※1)。
 
それではフリーターの人はみんな正社員になりたいのでしょうか?株式会社ビズヒッツ(本社:三重県鈴鹿市)は、男女500名のフリーターを対象に「フリーターから正社員への就職で不安なことに関する意識調査」を実施しました(※2)。
 
「給料をアップしたい」「安定した職業に就きたい」という理由でフリーターから正社員になりたいという気持ちはあるものの、正社員への転職に不安を感じている人もいるようです。それでは調査結果を見ていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

正社員になりたいフリーターは56.6%。意外と少ない?

フリーターの男女500人に、正社員になりたいかと聞いたところ、「すぐにでもなりたい」(24.8%)、「いずれはなりたい」(31.8%)合わせて56.6%が正社員になりたいと回答しました。正社員になりたい人は6割に満たず、意外と少ない印象です。
 
正社員に「なりたい」理由は、「収入を増やしたい」「社会保険がほしい」「安定した生活をしたい」などといった点が挙げられました。「結婚するなら正社員になりたい」「娘が生まれたので早く安定した収入を確保したい」「出産後に職場復帰もできるから」など、結婚や子どもが生まれた際のことを考えて、安定した収入が得られる正社員になりたいという人もいました。
 

正社員になりたくない理由は、自由を求めるから

それでは、フリーターから正社員に「なりたくない」理由は何でしょう。「自由度が高いほうがいい」という他に「今はアルバイトだが、正社員時代よりも高収入」「時給換算するとアルバイトのほうが高い」など、フリーターのほうが稼げているという声が寄せられました。
 
また、「正社員になると音楽活動との両立が難しいため」という人や、「独立を目指しているから」など、何らかの目的があって、あえて非正規雇用の道を選んでいる人もいました。
 

正社員として就職するのに不安なこととは?

次に、フリーターから正社員への就職で不安なことを聞いたところ、1位は「自由度が低くなる」でした。具体的には、「自分の時間が自由にもてなくなる」「自分に合わなかった場合、正社員だと辞めにくい」「簡単には仕事を休めないところが不安」といったコメントが寄せられました。正社員には「家庭よりも仕事を優先しないといけないイメージ」を抱いている人もいるようです。
 
2位は「転職活動そのもの」で、「採用されるのか不安」「履歴書にずっとフリーターだったことを記載すると、就職に不利になりそう」といった回答が寄せられました。また「書類の作成がちゃんとできるか不安」「面接対策など、わからないことがたくさんある」という声もありました。
 
3位は「職場の人間関係」。「人間関係を良好に築けるかが不安」「自分より年下の方が上司になることがあるのではないかと、少し不安がある」「人間関係でトラブルに巻き込まれないかなど不安に感じる」といったことを心配しているようです。
 
他の理由としては、正社員となると責任ある仕事を任され、仕事内容も高度になるため、「責任に耐えられるか」「仕事がこなせるか」といった点を不安視する人もいました。また、「職場の労働環境」や「体調への影響」を心配する人も。
 
以上の結果から、フリーター全員が正社員としての就職を希望しているわけではなく、時間の自由を優先したかったり、煩わしい人間関係や責任ある仕事を避けたかったりして、フリーターを選択する人も一定数いることがわかりました。しかし、ある程度の年齢までフリーターでいると、正社員として採用されることが難しくなる可能性もありますので、選択に関しては注意が必要かもしれませんね。
 
※1:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」
※2:株式会社ビズヒッツ「フリーターから正社員への就職で不安なことに関する意識調査」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ライターさん募集