執筆者: FINANCIAL FIELD編集部
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
会社側が住むところを用意してくれる「寮付きの求人」は、遠方にある仕事でも探しやすいのが特徴です。離れた場所でも、寮が用意されているなら、自分でアパートやマンションを探す手間が省けます。
本記事では、そんな寮付き求人の魅力について解説していきます。実際に利用した方の口コミ・評判も紹介していくので、参考にしてみてください。
目次
寮付き求人の特徴
寮付き求人は会社が用意した寮に、「社員が住み込みで働く」といった特徴を持っています。地元から遠い場所でも、寮が用意されているなら、働きやすいのが魅力です。
具体的に、寮付き求人とはどのような特徴を持っているのか詳しい内容を紹介します。
寮には2種類のタイプがある
寮付き求人には一般的に、2つのタイプが存在します。
まず1つ目は「社宅型寮」であり、これは企業が従業員の住居を提供する形態です。もう1つは「借上型寮」であり、従業員が自身で住居を選び、企業が賃貸契約を結んで支援する形態になります。後者では従業員は柔軟に住居を選ぶことができ、生活スタイルに合わせた寮生活が可能になるでしょう。
また、寮のなかには集合寮と呼ばれるものがあり、同じ勤務先の従業員が共同生活する寮となります。お風呂やトイレなどが共同となっているケースがあるので、事前に確認しておくようにしましょう。
立地が悪い場所や交替制の仕事に多い
寮付き求人は、通勤が難しい地域や遠方から通勤が難しい交替制の仕事に多く見られます。例えば、工場や施設の遠隔地における生活基盤の不足や、24時間体制で稼働する産業分野での需要が高いです。
寮であれば、従業員が通勤に費やす時間や労力を削減し、仕事に専念できる環境が整えられています。通勤が面倒と感じる方には、寮付き求人は魅力的な内容といえるでしょう。
また、交替制の求人の場合、時間帯によっては道や駅などの公共施設が混みあっている可能性があります。自宅からの通勤では時間がかかるかもしれませんが、寮なら仕事場に近い場所にあるので、混み具合を心配する必要がありません。
条件によっては家族で住める
一部の企業では、単身者だけでなく家族も住めるような条件が整っている場合があります。これは、転勤が頻繁で家族を同伴させることが難しい場合や、地域において住居が限られているため、企業が家族を含めた従業員の福祉を考慮して提供するケースなどです。
条件によっては、学校や医療機関が近くにあるなど、家族の生活環境も重視されています。家族で生活できる寮を探しているときは、どのような条件の寮なのか事前に確認しておきましょう。
寮付き求人は、これらの特徴によって異なる形態が存在し、従業員の生活スタイルや状況に合わせた柔軟な雇用環境を提供しています。自分に合った寮付き求人がないかチェックしてみましょう。
寮付き求人のメリット
住み込みで働ける寮付き求人は、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか? 主なメリットとしては、生活費が浮く、通勤に時間がかからないなどが考えられます。
具体的に、寮付き求人のメリットについて解説していくので、参考にしてみてください。
生活費が浮く
寮付き求人の主なメリットの1つは、生活費の軽減です。通常、企業が提供する寮は賃貸住宅よりもリーズナブルであり、また光熱費や水道代も一部または全額が企業によって補助されることがあります。
これにより、従業員は住居費用を抑え、手取り収入を有効に活用することが可能です。自分でアパートやマンションを契約するよりも経済的にお得になります。
浮いたお金は趣味や貯金にまわせるので、生活を豊かにしてくれるでしょう。ただし、求人によっては寮費の金額が異なります。どれくらいの寮費がかかるのか、事前に確認してから応募することが大切です。
通勤に時間がかからない
寮が職場に近い場合、通勤にかかる時間やコストが大幅に削減されます。通勤時間が短縮されることで、従業員は仕事に集中しやすくなり、さらに仕事とプライベートのバランスを取りやすくなるでしょう。
また、長距離通勤のストレスも軽減され、健康面でもプラスの影響が期待できます。電車やバスの時間を気にする心配もなくなるでしょう。移動時間を自分の趣味の時間に充てられるので、有意義な時間が過ごせるようになります。
普段から通勤にかける時間が長くて大変な方は、寮求人を検討してみるのも良いかもしれません。
同僚や先輩とコミュニケーションが取りやすい
共同生活や近隣に同僚や先輩が住んでいる場合、コミュニケーションが取りやすくなります。寮仲間との交流や親睦を深めることで、仕事上の連携がスムーズになり、職場の雰囲気も良好に保たれるでしょう。
特に新卒や異動者にとっては、同じ寮で生活することで助け合いの文化が生まれ、仕事への適応がしやすくなります。
また、プライベートでも、寮生活をしている人と密に連絡が取れるので、一緒に遊んでコミュニケーションを取ることができるでしょう。
寮付き求人はこれらのメリットを通じて、従業員の生活の利便性や効率性を向上させ、働く環境をより魅力的にする一因となるでしょう。
寮付き求人に関する良い口コミ・評判
寮付き求人は通勤の手間が省ける、生活費が浮くなどのメリットがあります。実際に利用した方の口コミ・評判でも、良い評価を紹介します。
遠方でも安心して働ける
遠くの地域にある求人でも、寮が完備されていれば安心して働けるといった意見があるようです。
地元から離れた場所でも、寮があれば気軽に働けるので働き先の選択肢が広がるでしょう。会社側で寮を用意してくれるなら、住む場所を一から探さなくても良いので助かります。
ただし、遠方に寮があるときは、内見をおこなうことができないケースもあるでしょう。
個室の求人も多い
寮付き求人は、他の同僚とお風呂やトイレが共同の集合寮などがあります。共同で使う場所が多いほど不便になるケースがありますが、個室の求人も多いです。
個室であれば、プライベートの時間を有効に活用できるので、気兼ねなく住むことができます。一般的なアパートやマンションと変わらない生活が送れるため、精神的な負担になる心配も少ないでしょう。
また、自分でアパートやマンションを契約するより、会社側で寮を用意してもらったほうが手続きも楽です。
ただし、寮のなかには共用スペースが多く、仕事の関係者と顔を合わせる機会が多くなる可能性があります。仕事とプライベートを分けて考えなくても良い方なら問題ありませんが、プライベートの時間を大切にしたい方は、寮の種類について事前確認が必要です。
集中して毎日働ける
寮付き求人は住まいが用意されているので、通勤に時間がかかることがありません。そのため、仕事に集中できるといった意見が多いです。
また、寮の場合は家賃や水道代などが安く設定されているケースが多いので、生活費が浮かせられます。徐々にお金を貯めることができるため、生活的に楽になるケースが多いです。
寮付き求人には、このような良い口コミ・評判があるので、就職する際の参考にしてみてください。
寮付き求人のデメリット
寮付き求人は、生活費が浮く、通勤の時間がかからないなどのメリットがあります。しかし、なかにはデメリットに感じる部分もあるため、求人に応募をする前にデメリットも把握しておくことが大切です。
寮付き求人は、どのようなデメリットがあるのか詳しい内容を紹介します。
求人は交替制が多い
寮付き求人は交替制の仕事が多い傾向にあるため、生活リズムが不規則になりやすいです。 これは、製造業や医療業界など、24時間稼働が必要な分野でよく見られます。
交替制の勤務は、睡眠や社交活動への影響があるため、従業員にとってストレスや生活の不規則さが課題となるでしょう。
1週間の生活リズムが崩れやすいので、交替制の勤務の求人を選ぶときは有効的に休む方法を把握しておく必要があります。一定の生活リズムが良い方には、交替制の勤務は向いていない可能性があります。
細かい部屋の指定ができない
企業提供の寮では、個々の希望に合わせた部屋の指定が難しいことがあります。
寮が集合住宅や寮棟である場合、入居者によって異なる要望やライフスタイルに対応することが難しく、個々でそれぞれの好みに合った環境を整えることが重要です。
基本的に空いている部屋への入居が求められるので、柔軟に要望に応えてもらうことは難しいでしょう。部屋の空きに余裕があれば、ある程度の希望は通してもらえる可能性があります。
仕事を辞めると寮を出ないといけない
寮は通常、雇用と密接な関係があり、仕事を辞めると寮も退去する必要があります。 このため、仕事の都合や企業の方針により、寮生活を続けることが難しくなることがあるでしょう。
転職やキャリアチェンジを検討する場合、寮を提供している企業から離れることは避けられません。仕事を辞めた場合は、新しく部屋を探す必要がある点を理解したうえで求人を選びましょう。
万が一、仕事環境が合わないと感じて退職する場合は、事前に住むマンションやアパートを決めてから退職したほうが賢明です。
これらのデメリットは、寮付き求人を検討する際に考慮すべきポイントであり、個々のライフスタイルや職場環境との適合性を検討する必要があります。
寮付き求人に関する悪い口コミ・評判
寮付き求人は交替制勤務が多い、仕事を辞めた場合は寮を出る必要があるなどのデメリットがあります。実際に寮付き求人に採用された方で、悪い口コミ・評判もあるので、応募する前に把握しておくことが大切です。
具体的に、寮付き求人に関する悪い口コミ・評判について解説していくので、参考にしてみてください。
シフトが不規則になる
寮付き求人は交替制のシフトが多いため、生活が不規則になりやすいといった意見があります。
普段のライフスタイルが崩れるので、体力・精神的につらいと感じる方もいるでしょう。寮付き求人を選ぶときは、どのようなシフトになるのか事前に確認しておくことをおすすめします。
寮付き求人のなかには交替制のシフトではない仕事内容の求人もあるので、どのような仕事内容なのか確認したうえで、寮付き求人を選ぶか検討しましょう。
寮によっては自分の時間が作りにくい
寮にはいくつか種類があり、環境次第ではプライベートの時間が作りにくい可能性があります。
寮によっては門限やルールなどが設けられているケースがあります。自由な行動ができない可能性があるので、事前に確認が必要です。
また、寮の築年数がたっていると、きれいな寮は期待できません。設備が整っていない可能性もあります。
このように寮付き求人には悪い口コミ・評判もあるようです。事前にこれらの口コミを参考に、自分に合っている求人なのか見極めておきましょう。
寮付き求人の選び方
寮付き求人は、全国的に展開されており、どの求人を選べば良いのか迷ってしまう方もいるでしょう。主な選び方としては、寮の環境や周辺環境を選ぶといった方法があります。
具体的に、寮付き求人の選び方について詳しく解説します。
寮の環境
「寮の環境」は、快適な生活を送るうえで非常に重要です。
静かで清潔かつ安全な寮が提供されているか確認しましょう。寮の共有スペースや個室の設備、生活インフラが整っているかどうかも検討対象です。
また、同僚や寮仲間とのコミュニケーションを重視する場合は、共有スペースが活用しやすいかどうかも考慮しましょう。共有スペースとしては、お風呂やトイレなどが含まれるケースがあります。
より快適な生活を送るためにも、できるだけ個室のスペースが多い寮を選んだほうがよいでしょう。
周辺環境
寮の「周辺環境」も重要な要素です。
通勤や買い物、レジャー施設などが近くにあるかどうかを確認しましょう。スーパーやコンビニが遠いと、普段の買い物が不便に感じる可能性があります。
また、安全性や治安も考慮すべきポイントです。交通機関のアクセスや近くの施設が整っていれば、生活が便利になります。仕事のストレスを解消させるためにも、何らかの娯楽施設があるかどうかも確認しておくことが大切です。
事前にどのような寮なのか確認できるなら、一度寮から歩いてみて、お店からどれくらいの距離があるのか確認してみるのもよいでしょう。
寮の費用や設備
寮の「費用」や「設備」も検討材料です。
企業提供の寮の費用や光熱費、水道代がどの程度カバーされているかを確認しましょう。寮によって毎月かかる費用が異なるので、細かくチェックしておくことが大切です。
また、個室の広さや設備(ネットワーク環境、キッチン、洗濯機など)も確認して、自身の生活スタイルに合ったものかどうかを判断する方法もあります。寮によっては、共用スペースが設けられているケースもあるので、プライベート空間も用意されているのか、確認しておくことも大切です。
これらの要素を総合的に考慮し、寮付き求人を選ぶ際には、自分のライフスタイルや優先順位に合わせて検討することが重要になります。十分な調査や質問をおこない、快適な寮生活を送るための条件を整理することが大切です。
寮付き求人の仕事が向いている人
寮付き求人には一長一短があり、人によっては相性が悪いケースがあります。ただし、生活費を抑えたい人には、おすすめできる求人といえるでしょう。
具体的に、寮付き求人の仕事が向いている人とは、どんな人なのか詳しく解説します。
生活費を抑えたい人
生活費を抑えたいと考える人にとって、寮付き求人は魅力的な選択肢です。寮が提供されることで住居費や光熱費が削減され、手取り収入を有効に活用できます。
自分でアパートやマンションを契約するよりも、費用を安く抑えることが可能です。貯蓄したい人にはおすすめの選択といえるでしょう。
特に、新卒者や経済的な余裕が限られている人にとっては、生活費の節約が大きなメリットとなります。お金を貯めたい人や、趣味にお金をかけたい人には寮付き求人はおすすめです。
プライベートと仕事をきっちり分けなくてもよい人
プライベートと仕事を厳格に分けず、効率的に働きたいと考える人にとって、寮付き求人は適しています。職場と住居が近いため、通勤時間が短縮され、仕事に集中しやすくなるでしょう。
また、同僚や寮仲間との交流がしやすい環境であるため、仕事外でもコミュニケーションが取りやすい点も魅力的です。実際、寮に住んでいれば、同僚と遊ぶことが増えます。仕事関連の話が多くなるので、密にコミュニケーションが取れるはずです。
ただし、仕事とプライベートを分けたい人にはおすすめできないので、寮付き求人を選ぶときは自分に合っているか検討しましょう。
これらの条件に当てはまる人は、寮付き求人を検討することで、生活の効率性やコスト削減を実現し、より柔軟で効果的な働き方が可能となります。
寮付き求人まとめ
寮付き求人は、会社側が住むところを提供してくれる求人で、遠方にある会社に勤めるときなどに利用できます。自分でアパートやマンションを借りるよりもお得なので、生活費を浮かせることが可能です。
実際利用した方の口コミ・評判では、遠方でも働ける、仕事に集中できるといった意見もあります。ただし、シフトが不規則になりやすいといった悪い口コミ・評判もあるので、自分に合っている求人なのか、よく検討しておきましょう。
寮付き求人は会社側の配慮で、家賃や水道代が安いといったメリットがあります。そのため、貯蓄したい、趣味にお金をかけたい人にはおすすめの求人といえるでしょう。今回紹介した寮付き求人の口コミなどを参考に、自分に合っている求人なのか検討してから応募してください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部