おすすめ期間工メーカー10社を給料や正社員雇用などの目的別に徹底比較！【2024年10月版】 |ファイナンシャルフィールド

「短期間でお金を稼ぎたい」、「とにかくすぐに働きたい」、「いろいろな土地で働きたい」といったような思いから期間工として働きたいと思っている人も多いのではないでしょうか。期間工はトヨタ、日産、ホンダといった名だたる自動車メーカーなどでよく募集されている雇用形態です。

転職サイトをのぞくと、これらの自動車メーカーをはじめ、数多くの大企業が期間工を募集しています。ただ、さまざまな会社が募集しているため、いざ働こうと思ってもどこの会社がいいのか悩んでしまうこともあるでしょう。

本記事では、期間工の仕事内容を確認したうえで、どの会社の期間工で働くかの選び方や、期間工として働く際におすすめの会社を紹介しています。
いろいろな期間工の仕事を比較したい方や、次の転職先に期間工を考えているという人は参考にしてみてください。

期間工ってどんな仕事？

期間工は「期間従業員」や「期間社員」などとも呼ばれており、その名のとおり雇用期間が限定された雇用形態です。短期間での退職が予定されている分、簡単な作業が一般的ですが、賃金は高く設定される傾向にあります。期間工は基本的にはメーカーの工場にある生産ラインで働きます。

仕事内容は担当によって異なりますが、いろいろな部署を渡り歩いて全ての工程を網羅的に作業するというよりは、一定期間内は決まった作業をすることが多いです。

実際の仕事内容としては、生産ライン内での部品の組付けや機械を使った加工作業、部品や製品を搬送する物流作業、生産ラインの途中や完成した製品が品質の基準を満たしているかを確認する検査業務、完成した製品の梱包（こんぽう）作業、倉庫内作業などが挙げられます。

どの仕事も基本的には単純作業のため、作業自体の難易度は高くありません。また、力仕事が少ない、もしくはない職場では女性の期間工も多いです。

それでは期間工の特徴について、詳しく見ていきましょう。

おすすめ期間工の選び方

期間工は多くのメーカーで募集がされています。そのため、期間工の求人を見ても、どのメーカーをどういった基準で選べばよいのか分からないという人も多いでしょう。まずはどういったメーカーを選べばよいかの考え方について解説していきます。

やっぱり給与！ 祝い金・満了金で数十万円～百万円もらえる場合も

期間工として働く際には、やはり給与面が気になるものです。給与については期間工は全体的に恵まれていますが、メーカーによって給与水準はさまざまです。そして、同じメーカーでも過去の経験によって日給が変わるケースもあります。期間工での給与は時給や日給制が基本ですので、まずはその金額を確認しましょう。

また、通常の時給以外でも、残業や休日出勤が多いと、残業手当や深夜割増手当などが加算されます。そのため、稼ぐことを第一優先にするのであれば、残業や休日出勤が多いメーカーを選ぶと良いです。

期間工では多くの場合、毎月の給与以外でも入社祝い金や満了金が支払われます。入社祝い金はその名のとおり入社時にもらえるものですが、数ヶ月勤務をすることが条件の場合もあります。満了金は契約期間を満了すると支給されるお金です。契約を更新していくにつれて金額がアップする場合もあり、満了金だけでトータル100万円を超える場合もあります。

給与を第一に考える場合、日給だけでなく、祝い金や満了金、その他の手当ても含めたトータルで検証することが大切です。
期間工として稼ぎたい目標とする金額がある場合は、どれくらい毎月の給与がもらえるのか、そして祝い金や満了金でトータルいくらもらえるのかをよく確認しておきましょう。

生活の基盤となる寮の環境は大事！

多くの期間工が入る寮ですが、同じメーカーでもどの寮に入るかは自分で決めることはできません。基本的には、メーカーの工場に近い寮に入りますが、場合によっては工場から離れた場所からバスなどで通勤することもあります。

また、寮の環境はメーカー間での差が少なくありません。昔ながらの古いシェアハウスタイプが主流の場合もあれば、今どきのワンルームタイプばかりという場合もあります。風呂、トイレ、洗面などが共用の場合もあれば、完全に自分の部屋で完結している場合もあります。

他にも、食堂が備え付けられているかどうか、Wi-Fiはあるのか、通信環境を自分で準備してもよいのか、築年数はどれくらいかなど、確認したい項目は人それぞれです。
寮以外の、たとえば周辺に商業施設や飲食店が多いということを第一優先にしたいという人もいるでしょう。

寮は多くの期間工にとって生活の基盤です。仕事で疲れて帰ってきて休息を取るための寮は自分にとって快適であるに越したことはありません。寮についての情報はメーカーのホームページはもちろん、ネット上でも確認できます。自分の候補に挙げているメーカーがどのような寮を準備してくれるのかという点は、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

力仕事もあるため、苦手な人は軽作業が多い会社を選ぼう

特に女性や力に自信がない人は、大型製品を扱っているメーカーで働くと苦労する可能性があります。大型製品の組み付けは重量物の持ち運びや組付けをしなければならず、さらに時にはきつい姿勢でおこないます。体力に自信があれば良いですが、不安がある人は注意が必要です。

力仕事が難しい人は、軽作業中心のメーカーもあります。小型部品の組付けや検査作業が多いメーカーを選べば比較的力仕事が少ないので、体力に自信がない人でも安心して働けます。とはいえ、軽作業中心のメーカーの中でも肉体的負担がゼロというわけではありません。

「小さい部品を扱うメーカーだから全部の仕事が楽」と考えていると痛い目を見る可能性もありますので注意しましょう。

正社員登用の実績はチェックしよう

期間工は正社員ではありません。そのため、雇用期間に定めがあるのはもちろん、正社員とは給与形態や受けられる恩恵が違います。ただ、期間工を採用している多くのメーカーでは、正社員登用制度が設けられています。大手メーカーで正社員になれるメリットは大きいです。

正社員登用については、制度そのものがなかったり、制度はあるものの実績が少ないメーカーもあったりします。長期的に働きたいと考えているのであれば、正社員登用制度はあるのか、正社員登用実績はどれくらいなのかといったチェックをしましょう。

なお、正社員登用の実績は非公開のメーカーもありますが、公開しているメーカーもあります。たとえば、トヨタでは2018～2022年の5年間で1023名の期間工が正社員として採用されています。また、スバルでは正社員登用のチャンスは年間4回あり、2023年8月時点での正社員登用実績は2090名です。（2023年8月にも45名登用）

おすすめ期間工メーカーを紹介！ それぞれの特徴も要確認！

期間工を募集しているメーカーは数多くあるため、どこがいいのか迷うことも多いです。ここからはおすすめの期間工メーカーを特徴とともに解説していきます。

トヨタ・期間従業員

期間工は期間が限定された働き方

求人の中には正社員として雇用期間が限定されないものも多いですが、期間工の雇用期間は最大でも2年11ヶ月という決まりがあります。そのため、期間工で入った会社がすごく恵まれていたり、仕事内容が自分に合っていたりしても、3年後には別の仕事を探さなくてはなりません。

期間工の雇用期間に定めがあるのは労働基準法第14条にて、「労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、三年（次の各号のいずれかに該当する労働契約にあつては、五年）を超える期間について締結してはならない」と記載があるためです。

雇用期間が限定されているため、基本的には長期的な安定雇用を望む人は期間工に向いていません。反対に、「同じ会社でずっと働きたくない」「定期的に働く場所を変えて観光がてら働きたい」といった人は期間工で望むような働き方ができるかもしれません。

期間工として働くとこんなメリットが！

雇用期間が限定されている期間工ですが、期間工として働くことにはいろいろなメリットがあります。主なものを見ていきましょう。

未経験者でも採用されやすい

期間工は大手メーカーで頻繁に募集されているため、「高卒の自分には無理だ」「今までに誇れる経験がないから難しそう」と感じる人もいるかもしれません。しかし、基本的には期間工は未経験者でも採用されやすい傾向にあります。

また、未経験で働きはじめたとしても、多くの会社は大手メーカーということもあり、充実した研修制度を備えています。そのため、未経験者で採用されても仕事に付いていけないということはあまりなく、研修後は他の期間工と同じように働くことが可能です。

そもそも、期間工では単純な機械の組み立てや繰り返し作業が多いため、作業自体の難易度はそれほど高くありません。作業の難易度が高くないため、未経験者でも採用されやすくなっているという面もあるでしょう。

好待遇で稼ぎやすく貯蓄もしやすい

期間工は雇用期間こそ限定的ですが、好待遇で稼ぎやすく、また貯蓄もしやすい仕組みがあります。多くの期間工では寮に入居でき、その場合寮費は無料または格安です。

寮には食堂があることも多く、その場合は500～1000円程度で食事ができます。また、大半の寮には最低限の家具・家電が備え付けられており、敷金や礼金などの初期費用も不要です。

寮に入れば支出を大きく減らせますが、そもそも期間工の収入自体も決して低くなく、年収で400～500万円程度稼げることもよくあります。これは交替勤務や残業といったものもありますが、多くの期間工では入社祝い金や満了金といった制度があることも大きいです。

入社祝い金は入社しただけ、もしくは入社後数ヶ月後に、満了金は3ヶ月や6ヶ月などの契約満了時に支払われます。入社祝い金や満了金の金額はメーカーにより異なりますが、2年11ヶ月の期間満了まで働くと、これらだけで100万円を超える場合もあります。

正社員登用のチャンスがある

期間工の雇用期間は最大でも2年11ヶ月です。そのため、期間満了後には再度転職活動をする必要があります。しかし、期間工で働いている内に、そのメーカーでもっと働きたい、もっと貢献したいという気持ちが芽生えることもあるでしょう。そういう人たちに向けて、多くのメーカーでは期間工から正社員への登用制度を設けています。

もちろん、正社員登用制度があるからといって、希望する全ての人が正社員になれるわけではありません。基本的には勤務実績や上司の推薦、そして試験への合格が必要です。正社員になりたい人は、普段から改善提案を積極的に出す、勤務態度に気をつけるなど、チャンスを逃さないようにしましょう。

大企業で働ける

期間工は基本的には大手メーカーなどの大企業が募集しています。中には誰もが知っているような有名企業もありますので、そのような大企業で働くと、「大手メーカーで働いている」と誇りを持てるかもしれません。
誇りを持てるという気持ち的な面だけでなく、大企業は福利厚生も充実しています。正社員だけでなく期間工に対しても、寮はもちろん、家族手当や食事手当、赴任手当といった手当てが用意されている場合も少なくありません。

また、いわゆるブラック企業では残業代がつかない、労働環境が過酷、ハラスメントが横行しているというような場合もあります。しかし、大企業ではコンプライアンス遵守が命題のため、働く環境が整っています。
さらに、うまくいけば正社員登用試験に合格し、そのまま大企業の正社員として働ける可能性もあるでしょう。

期間工として働くときには注意すべき点も

期間工で働くメリットはさまざまですが、メリットばかりではありません。雇用期間は限定されますし、他にも注意すべき点はあります。期間工として働くときの注意点についても見ていきましょう。

会社や担当業務によって仕事内容はさまざま

期間工としての仕事内容は基本的には単純作業です。とはいえ、実際に自分がどのような仕事をするのかは、会社や担当業務によってさまざまです。

会社によって業務の違いが生じる点については、その会社がなにを作っているかにも左右されます。たとえば、自動車メーカーの車体組立という工程では、塗装されたボディーに部品を組み立てていきます。その際には重量物の持ち運びや取り付けがあるので、重労働といっても過言ではありません。一方、自動車の部品を扱うメーカーでは、重量物の持ち運び作業は少ないです。

このように、会社が違えば扱う物が違うので、おのずと仕事内容も違ってきます。もちろん、同じ会社でも組み立てなのか、検査なのか、物流なのかといったように、仕事内容もさまざまです。

交替勤務に慣れないときつい

期間工では多くの人が交替勤務に従事します。交替勤務とは、今週は昼に働き、翌週は夜、さらに次の週は昼というように、勤務時間が周期的に変わる働き方です。周期的に昼勤と夜勤が繰り返されるため、そのたびに寝る時間や余暇時間も逆転してしまいます。生活のリズムを取りづらい面がありますので、事前に認識しておく必要があります。

なお、交替勤務は悪い面ばかりではありません。平日の昼間の休みでショッピングや観光を人が少ない中快適に過ごせたり、病院や役所などに行きやすかったりします。また、交替勤務に従事すると基本的には手当てが支給されます。給与がその分増えますので、「交替勤務が良い」と感じる人も少なくありません。

寮生活に慣れないときつい

自宅から遠く離れた工場で期間工として働く場合、多くの場合は会社が用意してくれた寮に入ります。寮では敷金などの初期費用がかからず、家賃も無料または格安、さらに家具・家電付きといった好待遇です。

ただ、寮ではワンルームで一般的なアパートのような場合もあれば、1室に複数人が居住するようなルームシェアタイプの場合もあります。ルームシェアタイプでは室内の風呂やトイレは共同ですし、ワンルームタイプでもこれらについては部屋になく、共有スペースに設置されていることもあります。

共有設備については衛生面が気になったり、帰宅してまで会社の人と顔を合わせるのが嫌だったりする人もいるでしょう。また、特にルームシェアタイプの場合、各自の部屋はあってもプライベートを完全に確保することは困難です。

このような寮生活に慣れないと、なかなか仕事に集中するのも難しいかもしれません。