1年前と比べ約70%アップ!レタスはなぜこんなに高いのか?
配信日: 2018.02.07 更新日: 2024.10.10
総務省が公開している「消費者物価指数」は、消費者が購入する生活用品の価格変動を示す指数です。平成29年12月分の消費者物価指数では、前年同月と比較して生鮮野菜は6.4%上昇しました。中でもレタスは70.5%も上昇しています。
どうしてここまで、レタスをはじめとした野菜が高騰しているのか、その原因をスーパーの方に聞いてみました。
参考URL:総務省統計局「2015年基準 消費者物価指数」全国 平成29年(2017年)12月分および平成29年(2017年)平均
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
弁護士
開成高校卒、東京大学法学部卒。弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動。どんな相談に対しても「わからない」とは言わないことをスタンスに、日々クライアントのために奮闘中。
【東京桜橋法律事務所】
目次
レタス高騰の理由は昨年10月の台風
野菜が高騰した理由は天候による部分が大きいそうです。去年(2017年)の10月、2つの大きな台風が発生しました。その影響で、日照不足や急激な気温の低下が起こり、野菜が育たなかったといいます。そのため、11、12月ごろから急激に野菜の価格が上がりました。
年明けの2月までには価格が下がる予定でしたが、今回の雪の影響でまた高くなると予想されています。
やはり、野菜の価格変動には天候の問題が大きく関わっているようですね。
野菜が高騰すると売れる「カット野菜」。でも、それ本当にお得?
野菜が全体的に高いとき、お客さんがいつも買っている野菜の代わりとして買うものがあります。
もやし、豆苗(とうみょう)などの安い野菜、通常の2分の1のサイズ、4分の1のサイズで売られている野菜、袋に入ったカット野菜やカットサラダ、工場で作っている野菜、冷凍野菜などの、ある程度値段が固定されている商品です。
しかし、袋に入ったカット野菜を買う際は少し注意する点があります。カット野菜は値段が変わらなくても、野菜の価格変動に合わせて量が調節されていることがあります。「値段が変わらなくてお得~」と思って買っても、実はいつもより量が少なくて、お得になっていないこともあるので注意しましょう。
また、今までは国産のレタスを使っていたけど、価格の高騰によって外国産になっていることもあります。実際、収穫不足によってアメリカ産のカットレタスが増えており、国産を取り扱っているのは一部の店舗だけになっているようです。
野菜が高くなってもスーパーの売り上げは落ちない?
やはり、スーパーでは、価格が上がった野菜の売り上げは落ちるそうです。そのため、レタスでいえば丸ごと1個よりも、2分の1のサイズ、4分の1のサイズの少量商品のスペースを広げるといいます。
しかし、意外なのは野菜が高騰するとスーパーは困るどころか、全体の売り上げが上がる傾向にあるという点。野菜は、必要な人は高くても買う商品であるため、野菜全体の売り上げが落ちるということはないそうです。野菜の価格が上がってもスーパーの売り上げが落ちないという点は、消費者としては不思議かもしれませんね。
買った野菜が傷んでいたとき、どうするか?
たまにあるのが、スーパーで買ったレタスなどの野菜が傷んでいること。このような場合、交換することはできるのでしょうか? 東京桜橋法律事務所の豊田賢治弁護士にお伺いしました。
傷みの程度によって、対応は変わるかと思います。見た目が悪い、ちょっと腐っている程度であれば、法律的には返品(返金)はもちろん交換も厳しいと考えられます。逆に、半分近くダメで食べるのが無理という場合は、返品(返金)も交換も可能であると思われます。
なお、あくまでも買った直後の話であり、長期間置いておいて腐ったというのはダメです。返品(返金)や交換を求める場合、買った際のレシートを取っておくのと購入直後の野菜の写真を撮っておくことが大事です。スーパーに来るお客さんの中には、うそをついたり話をおおげさにして返品(返金)や交換を強硬に求めるクレーマーもいます。そのような悪質なクレーマーと差別化するためにも、証拠となるものを残しておきましょう。
TEXT:ファイナンシャルフィールド編集部
監修:豊田 賢治 (とよた けんじ)弁護士
東京桜橋法律事務所 所長 http://tksb.jp/
弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。
現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動。