最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.07.25
家計

人生100年時代に向けて、働き方を制限しない、自分の経済力も持っておきたいと考える女性が増えています

働き方改革が議論されているところですが、実は静かに公的年金を活用しようとする女性が増えていることをご存知でしょうか? 
 
配偶者控除が、2018年1月から150万円に引き上げられたことを喜んでいる人も多いでしょう。長く働け、家計の余裕も作ることができます。職場においては、人材不足に困っているところが多く、若い才能を持った女性が社会で活躍してほしいと求めています。
 
税金や社会保険料が増えてしまうことを心配し、働き方を抑えてきた女性に変化が起きています。
 
人生100年時代といわれるようになり、長くなった老後生活を楽しみたいと考えたときに、夫頼りではなく自分の経済力も持っておきたい、と考えているのではないでしょうか。あなたは働き方を変えますか? 一緒に考えてみませんか。
 
木田美智子

執筆者:

Text:木田美智子(きだ みちこ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
確定拠出年金相談ねっと認定FP、DCアドバイザー、証券外務員内部管理責任者、相続士、金融知力インストラクター、FP未来への扉(幹事)、SANWA DCサポート代表。

詳細はこちら
木田美智子

執筆者:

Text:木田美智子(きだ みちこ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
確定拠出年金相談ねっと認定FP、DCアドバイザー、証券外務員内部管理責任者、相続士、金融知力インストラクター、FP未来への扉(幹事)、SANWA DCサポート代表。

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厚生年金に加入して働くのは損ですか?

パートをして働いている女性が特に気にしてきたのが、社会保険料を自分で負担するかどうかではないでしょうか。「130万円の壁」とずっといわれていました。
 
社会保険料は、130万円の給与をもらって厚生年金に加入した場合で考えてみます。組合や地域により金額の差はありますが、けんぽ組合東京都の場合、健康保険料は7684円、厚生年金は1万2261円かかり、せっかく長く働いてもその分手元に残る金額は少なくなってしまいます。そのため130万円を超えないように、意識してきたパート社員が多かったのです。
 
変化が起きてきたのは、2016年10月の改正です。501人以上の会社で週20時間を超え年収106万円以上で、1年以上働く見込みがあると厚生年金に加入するというものです。
 
2017年4月からは500人以下の企業でも、労使合意があれば106万円を超え、週20時間以上あれば厚生年金が加入できるよう拡大されています。
 
「106万円の壁」ともいわれて、働き方を制限するのではと考えられていましたが、手取りが減らないように時間を延長したり、転職したり正社員になったりと、厚生年金に加入しての働き方を選んだ人が労働政策研究・研修気候調査(2018年2月発表)では58%もいたということです。
 
この結果は予想と外れていたのです。なぜ働き方を制限しなかったのでしょうか? 会社では、社会保険料が増えることも、きちんと説明がなされていたのです。それは、今までよく知らされていなかった国の制度のことが理解できたからではないでしょうか。
 
子どもができて出産の際には出産手当金がもらえることや、病気になった時に支払われる傷病手当金のことを、皆さんはご存知でしたか? 社会保険や税金のことはあまり教えてもらっていませんから、保険料を支払うことで、今までなかった特典があることがわかり意識が変わったようです。
 
もちろん年金についても自分の年金を増やすことができ、長い老後を楽しむ資金にと考えている人もいることでしょう。厚生年金に加入して働いたほうが得、と考える人が増えているのは事実です。
 

106万円の壁・130万円の壁と将来の厚生年金

正社員になれる人は良いのですが、子どもが小さかったり、介護があったりと家庭の事情で働けない人も多くいることでしょう。なるべく手取りを減らさないように働いたらどうなるかを、さやかさんの例でみていきましょう。
 
さやかさんの家族は、夫42歳、さやかさん40歳。子どもは小学校1年生と保育園で年長クラスの6歳。夫の給与は700万円です。
 
さやかさんは、106万円の壁が該当する会社にパートで勤務しています。いますぐ長時間働くと子どもたちがかわいそうなので、もうしばらくはパートで働こうと考えていました。今まで月に8万円の給与でしたが、手取りを減らさないようにするために毎月10万円で働いてみようと考えています。
 
健康保険が5752円、厚生年金が8967円で毎月1万4719円の社会保険料がかかります。所得税は1万7000円ほど。住民税も控除がなければ2万4500円ほどかかります。年間税金と社会保険料の支払額は21万8000円ほどです。月2万円分働く時間を増やしていけばカバーできます。
 
それによって将来の年金額は13万1000円ほどの厚生年金が65歳から受け取れる計算です。人生100年時代と言われているときに、生きている限りずっと支払われる年金は、長い老後の資金として役立つのではないでしょうか。
 
130万円を超えた働き方をする場合で考えてみると、手取りを減らさないように働くには、月に13万円給与をもらえれば多く支払った分をカバーできそうです。もし月に13万円で20年間、厚生年金に加入すると、年間17万1000円ほどの年金を増やすことになります。
 

長く働いて、使っても減らない財産をつくりたい!

会社からの説明を聞いたさやかさんは考えました。あと20年間長く働いて厚生年金に加入したら、一生受け取れる年金になることを。厚生年金の払い込み総額を計算してみると少し違いはありますが、約17年間で元が取れてしまう計算です。
 
厚生年金への掛金は、将来もらうための貯金と考えてみると、82歳になった時にはもし貯金なら全部使ってしまうことになります。でも年金という形で準備できれば、何歳になってももらい続けられることに気付いたのです。
 
そして、保険料の半分は会社が負担してくれていますから、本当にお得だということに。自分たちが老後生活になったとき、子どもたちに迷惑をかけたくありません。さやかさんは、こうして厚生年金に加入して働くことになったのです。
 
さやかさんのように考えて厚生年金に加入しながら、働く女性が増えています。
 
さらに国の制度確定拠出年金iDeCoを活用すると、所得税・住民税の所得控除を受けられますから、こちらも併用するとさらにお得に老後資金の準備をすることができます。余裕を作って始められてはいかがでしょうか。
 
Text:木田美智子(きだ みちこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

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