更新日: 2020.09.02 家計の見直し

在宅ワークで高くなる電気代。節約のためのコツって?

執筆者 : 松木優子 / 監修 : FINANCIAL FIELD編集部

在宅ワークで高くなる電気代。節約のためのコツって?
新型コロナウイルス感染症を機に、今後も在宅ワークが続くという方も多いのではないでしょうか。
 
暑い季節になってくると、気になるのが電気代です。
 
1日中自宅にいると、どうしても電気代がかさむと思います。
 
そこで今回は、電気代節約のコツをご紹介します。
松木優子

執筆者:松木優子(まつき ゆうこ)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士。フリーライター。

来店型保険ショップ元コンサルタント。首都圏郊外の地域密着店や、都市部の富裕層が多い店舗で、年間約150組のお客様のコンサルタントを担当。

FINANCIAL FIELD編集部

監修:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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契約アンペアを下げる

大手電力会社のうち、基本料金にアンペア制を取り入れているのは北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、九州電力です。
 
関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力は契約アンペアが初めから決まっている「最低料金制」なので、次項の「契約プランを変える」で電気代を抑えることができます。
 
アンペアは同時に使える電気の量のことです。同時にどれだけ電気機器を使うかによりますが、もし必要なアンペア数が下がれば、基本料金を抑えることが可能です。
 
アンペアは次のように計算できます。

※TEPCO東京電力エナジーパートナー 「現在のご契約アンペアの確認方法」より筆者が作成
 

契約プランを変える

契約プラン自体を変える方法もあります。例えば東京電力では、主に3つのプランがあります。
 
・プレミアム:ご家族が多い、ペットを飼っているなど電気をたくさん使う方向け
・スタンダード:1人暮らしからファミリーまで、幅広い方向け
・夜トク:夜間に電気をよく使う方向け
 
ほかの電力会社も同様に、電気の使用量やライフスタイルに合わせた契約プランを選べるようになっているところがほとんどです。
 
最近は、同じ電力会社で電気とガスをセット契約すると、お得になるプランもあります。
 
ただし、ほかの割安な会社で別々に契約した方が安くなる場合もあるので、しっかり料金を比較しましょう。
 

電力会社を変える

2016年4月に電気の小売業への参入が全面自由化され、ご家庭でも電力会社を自由に選べるようになりました。
 
これにより、さまざまな会社が多様な料金プランを提供しています。
 
例えば、
 
・完全従量料金:基本料金を0円とし、使った分だけ料金がかかる
・歩数連動割引:歩いた歩数に応じて料金が割引される
・特定時間帯無料:特定の時間(例:午前6時~午前8時)の電気料金は無料
 
などがあります。
 
電力会社を変えたからといって、新たに電線を引く必要はありません。
 
賃貸やマンションにお住まいでも、契約名義が本人であれば電力会社を変えられます。
 
マンション全体で一括契約などの場合は、管理組合にご相談ください。
 
各社の料金は、比較サイトなどで確認ができるので試算してみるとよいでしょう。
 

家電の使い方を見直す

家電など電気機器の使い方を見直すことで、電気代の節約になる場合もあります。
 
在宅ワークで特に使用時間が増える、エアコンと照明の使い方をチェックしてみましょう。
 

エアコン

冷房を使う際はドアや窓の開閉を少なくする、カーテンやすだれで日差しをカットする、扇風機やサーキュレーターを併用する、などが効果的です。
 
また、室外機の吹出口の前に物を置くと冷房の効果が下がってしまうので、置かないようにしましょう。
 
■冷房は28℃を目安に
外気31℃でエアコン(2.2kW)の冷房を1日9時間使用した場合、設定温度を27℃から28℃に上げると、年間で約820円の節約になります。
 
■フィルターは月に1〜2回掃除を
フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2kW)と、フィルターを掃除したエアコンを比較すると、年間で約860円の節約になります。
 

照明

安価な白熱電球を使用されている方も多いと思いますが、電球の種類を変えるだけで、電気代を抑えることができます。
 
■電球形蛍光ランプに変える
54Wの白熱電球から、12Wの電球形蛍光ランプに変えて年間2000時間使った場合、約2270円の節約になります。
 
■電球形LEDランプに変える
54Wの白熱電球から、9Wの電球形LEDランプに変えて年間2000時間使った場合、約2430円の節約になります。
 
■点灯時間を減らす
各電球1灯の点灯時間を1日1時間減らすと、年間で蛍光ランプ:約120円、白熱電球:約530円、電球形LEDランプ:約90円の節約になります。
 

家電を買い替える

古い家電は、最近の家電に比べて省エネ性能があまり高くなく、使い方を見直しても電気代の節約にならない場合があります。
 
そんなときは、思い切って買い替えてしまうのも1つの方法です。
 
10年前の製品と比べて、今のエアコンは約5%の省エネ、冷蔵庫はなんと約49%もの省エネになります。
 
電気代の節約には、さまざまな方法があります。
 
夏が本格的にやってくる前に、節約の準備をしておいてはいかがでしょうか。
 

参考
TEPCO東京電力エナジーパートナー 「現在のご契約アンペアの確認方法」
TEPCO東京電力エナジーパートナー 「電気の料金プラン一覧」
経済産業省 資源エネルギー庁 「電力・ガス小売全面自由化の進捗状況について」
経済産業省 資源エネルギー庁 「電力の小売全面自由化」
 
執筆者:松木優子
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。フリーライター。
 
監修:FINANCIAL FIELD編集部


 

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