夫婦のお財布は「一つ」? 「別々」? メリット・デメリットを解説
配信日: 2021.04.11 更新日: 2024.10.10
夫婦の財布を1つとしたり、別々にすることで、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。夫婦の財布の在り方について考えてみました。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
夫婦の財布を1つで管理する場合
昔からよくある夫婦の財布事情といえば、やはり1つの財布でお金を管理する方法です。夫婦の財布を1つで管理すると、次のようなメリットやデメリットが生じます。
夫婦の財布を1つで管理することのメリット
夫婦の財布を1つで管理することの最大のメリットは収支が明確になることです。それにより世帯の収入がいくらあって、支出がいくらあったのかの把握が容易になります。収支が明確になれば将来を見据えての家計管理がしやすくなる上、家族で一体となって貯蓄を行うことができます。
夫婦の財布を1つで管理することのデメリット
夫婦の財布を1つで管理すると、お金が自由に使えないことで不満を抱えてしまったり、家計の管理が夫婦どちらかに偏ってしまうことで一方が無関心となり、家計管理において夫婦間で温度差が生じる原因にもなります。
夫婦の財布を1つで管理するのであれば、自由に使えるお金について不満がたまらないようにし、お金について夫婦で考えるようにするといった工夫が必要になります。
夫婦の財布を別々に管理する場合
近年価値観の変化により増えてきた、夫婦の財布を別で管理するという方法の場合、次のようなメリットとデメリットが生じます。
夫婦の財布を別々に管理することのメリット
夫婦の財布を別々に管理すると夫婦双方がお金を自由に使え、不満がたまりづらいというメリットがあります。別々であれば夫婦間で金銭感覚や価値観が違ってもストレスを感じることが少なく、自分で稼いだお金を自分のライフスタイルに応じた使い方をすることができます。
夫婦の財布を別々に管理することのデメリット
夫婦の財布を別々にすると、それぞれが自由にお金を使えてしまう関係上、お金が思うように貯まらなかったり、どちらかが貯蓄をできないことで、臨時の出費においていつも一方のみが負担するばかりで不満が高まる、ということも起こり得ます。
夫婦の財布を別々に管理していくのであれば、支出の項目分担をきちんと決めるだけでなく、毎月の最低貯蓄額や臨時の出費の取り扱いなどについても、しっかりと決めておくべきでしょう。
夫婦の財布の在り方はどう決めればいい?
夫婦の財布の在り方に正解はありません。夫婦それぞれの価値観やライフスタイル、働き方に応じて決めていくのがよいでしょう。
例えば、お金があればあるだけ使ってしまう、夫婦で協力して計画的に貯蓄をしていきたい、家計の管理が苦手で相手に任せたい、というような場合は夫婦の財布を1つにする方がよいでしょう。
逆に計画的に貯蓄ができ、臨時費用の出費などもきちんと明確にでき、かつ、お金を自由に使えないことが強いストレスになるのであれば、夫婦別の財布とした方がよいでしょう。
いずれにせよ、財布の在り方を考える際はお互いの価値観や考え方を基に夫婦でじっくり話し合って決めていくことが大切でしょう。
夫婦の財布の在り方に正解はない
夫婦の家計管理は「1つの財布」と「夫婦別の財布」、それぞれメリットとデメリットが存在しています。
夫婦の財布の在り方を決める際は夫婦間で十分に話し合い、夫婦の考え方によりマッチする管理方法を選ぶとよいでしょう。
執筆者:柘植輝
行政書士