家計の実支出を全部言える? 節約する際にまず検討すべき「固定費」と「変動費」の代表項目とは
配信日: 2022.06.20 更新日: 2024.10.10
ここからは、公的な調査でも使われている細分化された家計の実支出を紹介します。これらの支出のうち、見直すことで節約に直結する代表項目についても解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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家計の実支出はこんなにたくさんある
総務省統計局が実施している家計調査では、収支項目分類一覧に沿って家計支出の調査をしています。2020年(令和2年)1月改定の収支項目分類一覧を参考にすると、家計の実支出は以下の項目に分けられます。
1. 食料(食費・飲料費など)
2. 住居(家賃地代・設備修繕維持費など)
3. 光熱・水道(電気・ガス・水道など)
4. 家具・家事用具(家具家電・洗剤など消耗品費など)
5. 被服及び履物(洋服制服・靴など)
6. 保健医療(医療費・市販薬購入費など)
7. 交通・通信(交通費全般・車購入費・通信費など)
8. 教育(進学費用・授業料・予備校費など)
9. 教養娯楽(テレビ・パソコン・文房具など)
10. その他の消費支出(理美容代・交際費など)
11. 非消費支出(住民税・社会保険料など)
12. 実支出以外の支払い(保険料・各種ローン返済など)
13. 繰越金
この一覧に挙げている項目はその支出の性質から、さらに「固定費」と「変動費」に分けられます。固定費とは毎月おおむね固定された金額の支出がある項目で、家賃や住宅ローンなどの住居費や通信費、保険代、教育費などが含まれます。一方の変動費は、毎月の支出金額の変動が大きいものをさします。変動費の代表として、食費や交通費、日用品費などです。
固定費と変動費の特徴を知り節約に活かそう
家計改善をするにあたって、まずは固定費の節約から着手しましょう。固定費は、毎月ほとんど同じ金額での出費です。そのため、一度見直しをするとその後も長く節約効果が続きます。一方変動費は、毎月変動する出費ですので、毎月工夫をしながら節約を継続する必要があります。このように、固定費と変動費の特徴を知ることで、さらに効果的な家計改善が見込めます。
具体的な例として、固定費では「通信費」、変動費では「食費」についてそれぞれ節約のポイントを紹介します。
通信費の節約ポイント
通信費とは、インターネット料金やスマートフォン料金です。いずれも現代の生活には欠かせないものとなりました。これらの節約ポイントは、より安い他社へ切り替えることです。近年、格安スマホや格安Simが普及し、ほとんどの会社で日中に実店舗を訪れなくてもインターネット上で切り替えができるようになりました。
同時に、通信費がどれだけ安くなるかのシミュレーションもHP上で自由にできるようになっています。これらを積極的に活用し、自身のスマートフォンの使い方で一番安い会社はどこであるか調べてみましょう。
インターネット回線を同時に切り替えることで、スマートフォン料金も安くなる会社もあります。スマートフォン料金に加えて、通信費全体で割引が適用されないかについても同時に検討してみましょう。
食費の節約ポイント
変動費のうちもっともポピュラーで、単身世帯でも家族世帯でも節約したいのは食費ではないでしょうか。食費節約では、まず外食を減らすことや、水筒を持ち歩くことでラテマネーを使わないという方法は効果があります。ラテマネーとは、つい出先で買ってしまうコーヒーなど飲み物代のことです。外食においても同じで、なるべく手作りの食事をすることで食費は減ります。
さらに、毎月の食費予算を決めて、その範囲で食材を買い自炊をすることでも節約効果があります。毎月の食費予算をさらに週ごとに分け、週単位で食費を管理しても良いでしょう。なるべく食材はまとめ買いをし、買い物にいく頻度を減らすこともポイントです。
先述したラテマネーのように、買い物に行ってつい無駄なものを購入してしまうというリスクを減らすためです。食費予算を決めることと、買い物に行く頻度を減らすだけでも一定の効果は見込めます。
支出を見直し、無理のない節約を
紹介した支出項目を参考に、それぞれの出費が自身の家計ではどのくらいなのか一度まとめてみるとよいでしょう。項目だけ見るよりも、概算で良いので自身の家計に置き換えるとよりわかりやすいです。そのなかで固定費と変動費に分け、自身の家計において着手しやすい項目から節約をしましょう。
なかでも比較的節約の効果が現れやすいのは通信費と食費です。いずれも日々の生活に密着している支出です。無理のない範囲で少しずつ進めてみましょう。
出典
総務省統計局 家計調査 収支項目分類一覧(2020年(令和2年)1月改定)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部