更新日: 2024.10.10 家計の見直し

通勤時間を短くするか、家賃の安さを選ぶか…。悩める独身の家賃問題を解決!

通勤時間を短くするか、家賃の安さを選ぶか…。悩める独身の家賃問題を解決!
都市部にある職場までの通勤は時間が短ければ時間の節約になりますが、一方で家賃は高くなる傾向にあります。逆に、家賃を安く抑えると通勤時間が長くなる場合が多いです。住む場所を選ぶ際のそういった問題をどうするか、お金に融通がきく分悩んでいる独身の方も少なくないようです。
 
そこで、悩める独身の方に向けて、通勤時間と家賃のどちらを優先すべきか、お金の面から考えていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

プライベート重視であれば通勤時間を短くするべき

時間とお金の関係については、「時は金なり」や「時間はお金で買えない」といわれることもあります。プライベートを重視する方であれば、多少高めの家賃を払って通勤時間を短縮してもよいでしょう。
 
独身であればお金の使い道について融通がきく反面、家事も自身でこなさねばなりません。仕事の時間や睡眠時間、家事の時間を削るにも限界があります。通勤に時間を取られると時間だけでなく体力も奪われてしまい、そのため帰宅後にプライベートの時間を楽しめず、歯がゆい思いをすることもあるかもしれません。
 
また、通勤時間を30分短くすれば、月20日通勤するとして、往復で20時間が確保できます。仮にそれによって家賃が2万円から3万円上がったとしても、その分仕事を頑張り、月3万円以上給与を稼ぐ、もしくは副業で稼ぐということもできます。
 

節約志向であれば家賃の安さで選ぶべき

「まだまだ若手で給与が思うほどもらえない」「独身だからこそ、今は将来に向けて堅実に貯金を頑張りたい」そう考えているのであれば、通勤時間の短さよりも家賃の安さを選ぶべきです。
 
節約の基本は固定費の削減にあります。仮に家賃が1万円でも下がれば、毎月の予算には確実に1万円の余裕が生まれます。毎月1万円の貯金ができれば、年間で12万円も増えることになり、この差は決して小さくありません。
 
また、勤務先の業績悪化などによる収入減があっても、家賃が安ければ家計を赤字にすることなく生活することが可能になる場合もあります。
 
他にも、比較的座って通勤できる時間の長い始発駅や、ラッシュ時に混み合う方向とは別方向に向かう電車で通勤できる場所を選べば、通勤時間が増えることによる負担が小さい場合もあります。通勤にかかる交通費は多くの場合、勤務先から支給されるので、通勤にかかる金銭負担は気にする必要がありません。
 
ただし、会社から支給される交通費は、厚生年金や健康保険といった社会保険料の対象となります。交通費の額によっては社会保険料の等級が上がり、その分社会保険料の負担が増える可能性があることに注意してください。
 

どうしても悩んで決められないときは?

もし、どうするか悩んで決められないというのであれば、いったん家賃の安い方を選んでみることをおすすめします。
 
支出、特に固定費が少ないに越したことはないからです。その上で「通勤時間が長いことに耐えられない、苦痛に感じる」というのであれば、引っ越しをすればよいのです。荷物の少ない独身であれば、引っ越し費用を抑えることもできるはずです。
 
また、「現状すでに家賃の安い方を優先しているが、どうすべきか悩んでいる」というような場合は、通勤時間の短縮によって得られるものと失うお金の額を、てんびんにかけてみてください。
 
例えば、1時間当たり1500円の給与を得られる方が、毎日往復で1時間の通勤を20日したとしましょう。合計20時間、つまり月3万円分の時間を毎月の通勤に使っているわけです。
 
そうすることで、職場の近くに住む場合と比べ、削減できる家賃が3万円未満であれば、ある意味では時間を損しているとも考えられます。この場合「通勤時間を短くした方が有意義な時間を得られる」と考えてもよいでしょう。
 

通勤時間か家賃か、どちらを選ぶかはライフスタイルで決めるべき

独身の方が住む場所を決める際に、通勤時間と家賃のどちらを優先すべきかは、ライフスタイルによって決めるべきです。例えば「プライベートの時間が大切」という方であれば通勤時間が短い方を選び、支出を少しでも下げたい節約志向の方であれば家賃が安い方を選ぶ、という具合です。
 
「通勤時間が短く家賃も安い」という条件は基本的に実現が難しく、多くの場合はどちらかを選ぶことになります。もし、どうにも決めかねるという場合、まずは家賃を優先して様子を見つつ、状況に応じてどちらを選ぶか最終決定してみるのがよいでしょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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