正社員で働き始めてもうすぐ1年。離職を考えています。失業手当は受け取れるでしょうか?

配信日: 2024.01.25 更新日: 2024.10.10

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正社員で働き始めてもうすぐ1年。離職を考えています。失業手当は受け取れるでしょうか?
失業等給付の基本手当(失業保険)は、仕事を辞めたら自動的にもらえるものではありません。給付を受けるためには、一定の条件と手続きが必要になります。本記事では、失業保険の受給要件と受給額について解説します。
堀江佳久

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

失業保険の受給要件は?

1.失業保険とは?
 
失業保険とは、失業状態にある人が経済的な心配をせずに、新しい仕事を探し、1日でも早く再就職ができるよう、失業中にお金が受け取れる制度です。一定の条件を満たしたうえで、ハローワークへ行き、手続きをすれば、90日~360日の間で受給期間が決定します。
 
2.受給要件
 
(1)失業の状態であること
 
「失業状態」とは、ハローワークで求職の申し込みを行い、「就職したい」という積極的な意思を持ち、すぐにでも就職可能な能力があるにもかかわらず、本人の努力やハローワークの支援があっても職業に就くことができない状態を指します。
 
(2)雇用保険の被保険者期間が一定以上必要
 
離職理由によって必要な被保険者である期間が異なります(表1参照)。

表1

なお、表1の「やむえない理由」とは、心身の障害や病気やケガなど会社を離職せざるを得ないものをいいます。離職理由については、最終的にハローワークが決定します。
 

受給額(1日当たり)と受給期間

1.受給額(1日当たり)
 
失業保険の受給額は、離職日の直前6ヶ月に毎月支払われていた賃金(賞与は除く)の合計を180で割って算出した賃金日額をベースに算出されます。
 
なお、賃金日額には上限と下限があり、上記で求めた金額が上限額を上回るケースでは上限額を、下限額を下回るケースにおいては下限額が賃金日額となります。

表2

このようにして求められた賃金日額に所定の給付率をかけた、下記計算式で基本手当日額を算出します。これが、実際に1日当たりに給付される金額です。
 
基本手当日額=賃金日額×45%~80%
 
なお、給付率は表3のように決められています。
表3

表4

2.受給期間(給付日数)
 
受給期間(給付日数)は、離職した理由と雇用保険の被保険者だった期間の長さによって変わってきます(表5および表6参照)。
表5

表6

まとめ

失業手当(失業保険)をもらうためには、上記のとおり、一定の条件が必要になりますので、離職する場合には条件をしっかり確認しましょう。
 
支給額(基本手当日額)は、離職したときの年齢や離職日の直前6ヶ月に毎月支払われていた賃金(賞与は除く)によって額が決まってきます。また、支給期間は、離職した理由と雇用保険の被保険者だった期間によって決まりますので、こちらも確認しておきましょう。
 

出典

ハローワークインターネットサービス 基本手当について
ハローワークインターネットサービス 基本手当の所定給付日数
厚生労働省 雇用保険の基本手当日額が変更になります ~令和5年8月1日から~
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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