「和牛」と「国産牛」の違いは?100グラムあたりそれぞれ価格はいくら?
配信日: 2024.06.05 更新日: 2024.10.10
そこで今回は、「和牛」と「国産牛」の違いを説明しながら、価格がどのように変わるのかをご紹介します。何となくお肉を買っていた方は、これを機に2つの違いを理解したうえでお肉を選んでみるのも楽しいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「和牛」と「国産牛」の違い
日本で売られている牛肉は、大きく「輸入牛」と「国産牛」に分けられます。さらに国産牛の中には「和牛」と呼ばれるカテゴリーがあり、この2つは厳密には違う定義を持ちます。
国産牛は、日本国内で飼育・加工された牛肉を指し、広い意味で使用される言葉です。
なぜなら、国産牛と表記された牛肉の中には、海外の牛を輸入したのち、日本で飼育・加工した牛も含まれるからです。海外の牛であっても、日本での飼育期間の方が長ければ、国産牛として扱われるのです。価格は、和牛に比べて安い傾向にあります。
一方和牛は、特定種から生まれたことが証明でき、日本で生まれ育った牛を指します。
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、現在国内で和牛と認められる品種は、以下の4つ、およびこの4種間のハイブリッド種です。
・黒毛和種
・褐毛(あかげ)和種
・日本短角種
・無角和種
中でも「黒毛和種」は、その全体の90%以上を占めています。「松阪牛」や「米沢牛」なども黒毛和種です。
「和牛」と「国産牛」は価格帯も異なる
和牛と国産牛の違いが分かったところで、次は価格帯を比べてみましょう。国産牛に比べて和牛の方が高価な傾向にあるといわれていますが、実際にどれほどの差があるのでしょうか。それぞれの販売価格(部位別、首都圏仲間価格)の相場を表1にまとめました。
表1
価格(税抜) | |||
---|---|---|---|
ロース | カタ | モモ | |
和牛 | 約5800円 | 約3000円 | 約3500円 |
国産牛 (ホルスタイン種) |
約3500円 | 約1850円 | 約1800円 |
※筆者作成(2024年5月時点)
表1を見てみると、どの部位でも和牛の方が価格は高いことが分かります。ロースでは、和牛と国産牛で約2300円の差が見られます。
表1の価格はあくまで相場からの予測値であり、販売元や種類、ランクによっても価格は大きく変動するため、目安として参考にしてください。
実際に販売されている商品の価格を見ても、和牛は約5780円/キログラム、国産牛は約3730円/キログラムとなっていました。100グラムあたりの価格はそれぞれ、和牛が約578円、国産牛が約373円です。
なお、すき焼きで使用される牛肉の目安は、個人差はあるものの一般的には1人前で150グラムほどです。1キログラムあれば6~7人前ほどになるため、人数に合わせて購入する量を決めましょう。2~3人前を用意したい場合、500グラムほどあればよいので、3000円あれば和牛を購入できそうです。
和牛が高価な理由とは?
和牛が国産牛よりも高価な理由は、飼育に時間とお金がかかることや、生産量が少ないことなどがあげられます。おいしいお肉にするため、品種改良を重ねたり餌(えさ)を工夫したりなど、さまざまな場面で手がかかっているようです。
その努力の結果、和牛は甘みの強い味わいやとろけるような食感が楽しめると国内外から高く評価されています。「松阪牛」や「米沢牛」など、銘柄によっても特徴が異なります。
日本で牛肉は、しゃぶしゃぶやすき焼きなどさまざまな料理に使われ、親しまれています。中でも和牛は比較的高価なので、誕生日や記念日など、大切な日に選んでみてはいかがでしょうか。
「和牛」と「国産牛」は100グラムあたり200円以上の違いが見られる
和牛と国産牛は、厳密には定義が異なることが分かりました。国内で「和牛」と表記される牛肉は、決まった種類の牛のみです。なじみのある「松阪牛」や「米沢牛」なども和牛の銘柄のひとつです。
価格帯は、和牛の方が国産牛に比べて100グラムあたり200円以上高い傾向にあります。銘柄や販売元によっても価格は変動しますが、和牛の方が高価と考えておくとよいでしょう。誕生日や記念日など大切な日に、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
出典
JETRO日本貿易振興機構(ジェトロ) 農林水産物・食品 和牛
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー