更新日: 2024.07.10 家計の見直し

毎年夏は車でエアコンをガンガンに効かせます。ガソリン代が心配ですが、温度設定したら節約できるのでしょうか?

毎年夏は車でエアコンをガンガンに効かせます。ガソリン代が心配ですが、温度設定したら節約できるのでしょうか?
夏の車内は、少し駐車しておくだけでもサウナのような暑さになります。また、走行中も日差しが入り、暑さがなかなか和らぐことはなく、常にカーエアコンをつけて運転することも少なくありません。しかし、夏場はエアコンをつけっぱなしにしているとガソリンの減りが早いようにも感じます。
 
そこで本記事では、カーエアコンの仕組みやエアコンの上手な使い方、燃費向上テクニックについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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カーエアコンの仕組み

まずはカーエアコンが冷風をつくる仕組みを知りましょう。カーエアコンの仕組みは、冷媒と呼ばれるエアコンガスを使い、冷風をつくるというものです。
 
冷媒は常温では気体ですが、高温高圧状態に圧縮し液状化させます。液体になったら、再び気体に戻ろうと蒸発するため気化熱が発生し、これが空気を冷やします。この現象を繰り返すことで冷風がつくられるのです。
 
ちなみに冬に利用する暖房の仕組みは、冷風とは異なります。暖房はエンジン内を循環する熱を逃し、オーバーヒートを防ぐ冷却水を利用します。加熱された冷却水をダッシュボード奥のラジエーターに引き込んで、ブロアファンで車内に温風を送り出す仕組みです。
 

カーエアコンは燃費に影響する?

カーエアコンが冷風をつくる仕組みを解説しましたが、これは燃費に影響するのでしょうか。
 
夏場にエアコンを使いながら走行していると、燃費の減りが早いように感じたことがある人もいるのではないでしょうか。その原因はコンプレッサーにあります。冷媒を圧縮させる装置がコンプレッサーです。カーエアコンにある「A/C」ボタンを押すとコンプレッサーが作動します。
 
コンプレッサーを動かすためにはエンジンの力が必要になるため、通常走行時よりもエンジンを動かす必要があり、燃費に影響するのです。なお、温風をつくるのは運転時に発生するエンジンの熱が使われるため、燃費には影響しません。
 
カーエアコンで冷風を使うとどれほど燃費に影響するかは、環境省のデータにより明らかです。環境省の「エコドライブ10のすすめ」によると、車内の温度設定を外気と同じ25度に設定した場合、12%程度燃費が悪化することが分かっています。
 

カーエアコンの適切な使用方法

燃費が悪くなるからといって、夏の暑い日にカーエアコンを使わないわけにはいきません。下記のポイントを押さえて、少しでも上手にカーエアコンを使っていきましょう。
 
・こまめにオン/オフ
「A/C」ボタンがオンになっている間は、エンジンを使ってコンプレッサーが稼働しているため、燃費が悪くなります。十分に車内の温度が下がったときはオフにしたり、暖房のときは使用を控えたりするとよいでしょう。
 
・内気循環と外気導入の使い分け
車のマークに矢印がついているボタンで、内気循環は車内の空気を循環させ、外気導入は外気を車内に取り入れます。内気循環モードであれば、車内の冷えた空気を使うため、燃費への影響を軽減できます。
 
ただし、車内の空気を循環させるということは、車内の酸素が減ってしまう恐れもあります。定期的な換気や、外気循環モードへの切り替えを行いましょう。
 
・エアコンの風量を控えめにする
燃費への影響は、温度設定よりも風量だともいわれています。車内の温度が落ち着いたら風量を少し下げるのも燃費向上によいでしょう。
 
・AUTO(オート)モードを使用
AUTOモードを利用すれば、設定温度まで車が自動的に適切な方法で風量や内気・外気循環などを調整してくれます。手動よりも適切に効率良くエアコンが作動するため、燃費向上にもつながるでしょう。
 
・こまめな掃除、フィルター交換
カーエアコンは汚れがたまると、風量や吸い込む力に影響が及びます。オイル交換とセットで定期的な交換や洗浄をするようにしましょう。
 

無理のない節約で夏も快適なドライブを!

夏の車内は、70度を超えることもあるといわれています。走行中に直射日光に当たったり、車内の空気が乾燥して水分不足に陥ったりすると、熱中症になる恐れがあります。
 
ガソリン代も高騰しているため、燃費が悪くなることは避けたいものですが、無理な節約はせず、カーエアコンを賢く使いながら夏も快適かつ安全にドライブを楽しみましょう。
 
※2024/7/10 タイトルを変更しました。
 

出典

環境省 エコドライブ10のすすめ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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