更新日: 2024.10.10 その他家計
大学生の息子が「デビットカード」で全て会計して毎月口座残高を使い切っています…使いすぎは防げないのでしょうか?
クレジットカードと異なり口座残高を超える金額は使えないため、非常時にお金が用意できなくなる可能性もあるでしょう。今回は、クレジットカードとデビットカードの違いや注意点、対策などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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デビットカードとは?
デビットカードとはクレジットカードのように支払いが可能なカードで、使用したお金が即時口座から引き落とされます。未成年の学生でも申し込めるものが多いですが、親権者の同意が必要な場合もあるため注意しましょう。
デビットカードは使ったタイミングで引き落とされる仕組み上、分割払いやリボ払いは利用できません。
クレジットカードは多少高額の支払いがあっても引き落とし日までにお金を工面できれば問題ありませんが、デビットカードは使えば使うほどその場で口座からお金がなくなっていきます。もしクレジットカードと同じような感覚で利用すると、いつの間にか口座残高はゼロになっているケースもあるでしょう。
クレジットカードだと、クレジットカード会社の締め日や支払日により異なりますが、その月に使った分のお金は分割払いを選択していなければ翌月もしくは翌々月に一度で引き落とされます。分割払いを選択しているときは、分割回数に応じた金額が毎月引き落とされる仕組みです。
デビットカードは使った金額が口座残高からすぐに分かるメリットもありますが、普段から口座残高を確認しない方はお金の使い方に注意が必要になります。
デビットカードを利用するときの注意点
デビットカードの利用上限は、カードと連携している普通預金口座の残高と同額です。もし大学生がアルバイトで稼いだお金が入る口座を利用している場合、稼いだ額を超えた利用はできません。
もし上限を超えると利用できるお金がないため、支払いができません。口座残高を把握していないと支払時に困ることになります。
さらに、カードを利用するにあたって紛失や盗難リスクもあるでしょう。もし紛失したり盗難されたりすると、不正利用されるおそれがあります。
万が一不正利用されてしまったときの補償制度が用意されている場合もありますが、クレジットカードほど手厚くない可能性があります。補償限度額も設定されており、限度額を超えて補償はできないため、不正利用されないための対策が必要です。
デビットカードの使い過ぎを防ぐ方法
大学生の子どもが何度も口座が0円になるまでデビットカードを使ってしまうときは、利用限度額を設定するとよいでしょう。限度額を設定すると、口座の残高ではなく、任意の金額まで使ったらその月はカードが使えなくなります。各社が設定している国内ショッピングにおける利用限度額の例は表1の通りです。
表1
利用限度額の設定範囲 | 三井住友銀行 | 三菱UFJ銀行 |
---|---|---|
1回 | 0~100万円 | 0~200万円 |
1日 | 0~100万円 | 0~200万円 |
1ヶ月 | 0~100万円 | 0~1000万円 |
出典:株式会社三井住友銀行「SMBCデビットの活用術」、株式会社三菱UFJ銀行「【三菱UFJデビット】の利用限度額を確認(変更)したいのですが?」を基に筆者作成
例えば子どものアルバイトによる月収が10万円だとすると、利用上限額を1ヶ月5万円に設定しておけば残りの5万円は使わずに済みます。ただし、あまり低く限度額を設定すると、子どもが必要な費用も払えなくなる可能性があるため、子どもとよく相談してから限度額を決めましょう。
また、カードの不正利用対策としても上限額を決める方法は有効です。1日の上限額も決めておくと、万が一盗難されても一度に使われる被害額を少なくできます。不正利用された形跡は口座の履歴を見れば分かるため、こまめに利用履歴はチェックしておきましょう。
デビットカードでの使い過ぎを防ぐために利用限度額を決めておくことが重要
子どもが何度も口座残高が0円になるまでデビットカードを使用してしまうときは、利用限度額を設定する方法が有効です。限度額を超えて買い物ができなくなるため、自然と利用金額を減らせます。特に子どもが利用履歴をあまりチェックしない場合におすすめです。
なお、デビットカードには紛失や盗難による不正利用のリスクも考えられます。その点からも利用限度額の設定は、万が一の被害額をおさえる方法としても有効であるといえるでしょう。
出典
株式会社三井住友銀行 SMBCデビットの活用術
株式会社三菱UFJ銀行 【三菱UFJデビット】の利用限度額を確認(変更)したいのですが?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー