5年前に買った「レトルトカレー」を夕飯に出した妻。「レトルト食品は賞味期限が長いから大丈夫!」と言っていますが、本当でしょうか…?

配信日: 2024.12.08 更新日: 2024.12.09

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5年前に買った「レトルトカレー」を夕飯に出した妻。「レトルト食品は賞味期限が長いから大丈夫!」と言っていますが、本当でしょうか…?
長期保存も可能な「レトルト食品」は、私たちにとって非常に身近な存在です。そもそも「レトルト」とは「蒸留釜」を意味する化学用語で、「レトルト食品」は加圧加熱殺菌をした食品を指します。通常の食品に比べ賞味期限が長いことから、もしもの事態に備えて備蓄している方もいるかもしれません。
 
レトルト食品は賞味期限が長いとはいえ、例えば5年前に買ったレトルトカレーは食べても問題ないのでしょうか。当記事では、レトルト食品の賞味期限や、消費期限と賞味期限の違い、食料品を備蓄する方法などを解説します。
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レトルト食品の「賞味期限」は意外と短い

レトルト食品とは、食品を加圧加熱殺菌した加工食品です。四方がシールされたパウチ状の「レトルトパウチ食品」、食品をトレー状の容器に詰めてふたをした「レトルト容器食品」、包装材料の端がクリップされた「レトルトパック食品」があります。代表的なものとして、表1のような製品が挙げられます。
 
表1

レトルト食品の種類 主な製品
レトルトパウチ食品 ・カレー類
・ミートボール
・おかゆ
など
レトルト容器食品 ・白飯
・豆腐
・プリン
など
レトルトパック食品 ・食肉ハム
・魚肉ソーセージ
・かまぼこ
など

※筆者作成
 
賞味期限はレトルト食品の種類や商品によって異なりますが、公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会によると、レトルト食品は「1~2年程度を設定したものが多い」ようです。
 
保存食としてもおなじみの缶詰は「製造されてから3年間を設定しているものがほとんど」とのことですので、レトルト食品の賞味期限は意外と短いということが分かります。
 

そもそも「賞味期限」が切れた食品を食べても大丈夫?

公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会の記述によれば、冒頭で挙げた「5年前に買ったレトルトカレー」は、おそらく賞味期限が切れている可能性が高いでしょう。今回の例のように、賞味期限が切れた食品を食べても大丈夫なのでしょうか。
 
そもそも、加工食品の期限表示には「消費期限」と「賞味期限」があります。
 
農林水産省によると、消費期限は「袋や容器を開けないままで書かれた保存方法を守って保存していた場合に、安全に食べられる期限」、賞味期限は「袋や容器を開けないままで書かれた保存方法を守って保存していた場合に、品質が変わらずにおいしく食べられる期限」を指すそうです。
 
賞味期限は消費期限に比べて傷みにくい食品に表示されており、賞味期限を過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。一方、お弁当やお惣菜など傷みやすい食品に表示される消費期限は、食品の安全性を保てる期限を指すため、期限の切れたものを食べるのは危険でしょう。
 

食料品の備蓄は「ローリングストック」がおすすめ

賞味期限が切れたら直ちに食べられなくなるわけではないとはいえ、品質が劣化しおいしく食べられない可能性はあります。そこでおすすめしたい食料品の備蓄方法は、「ローリングストック」です。
 
農林水産省によると、ローリングストックとは「普段の食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足すことで、常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つための方法」です。
 
普段の買い物にあわせて無理のない範囲でできるため、費用面や時間面の負担が少ないという特徴もあります。簡単に食べられるレトルト食品を「ローリングストック」しておけば、災害への備えとしても役立つでしょう。
 

まとめ

今回はレトルト食品の賞味期限について解説しました。レトルト食品の賞味期限は1~2年程度に設定されているものが多く、意外と短いと感じる方もいるかもしれません。賞味期限が切れたからといって直ちに食べられなくなるわけではありませんが、「ローリングストック」などを活用して賢く備蓄するのがおすすめです。
 

出典

公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会 缶詰、びん詰、レトルト食品は賞味期限を過ぎたらどうなる?
農林水産省 子どもの食育 注目しよう!食べ物のこと 消費期限と賞味期限
農林水産省 簡単!「ローリングストック」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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