更新日: 2020.06.15 家計の見直し

今こそ無駄を抑えたい!家計の見直し方とは

執筆者 : 伊達寿和

今こそ無駄を抑えたい!家計の見直し方とは
新型コロナウイルス感染症の広がりは落ち着きつつあるものの、まだ先行きが見えない状況が続いています。家計の不安を抱えて、見直しをしようと考えている方もいるかもしれません。今回は家計を見直すポイントを紹介します。
伊達寿和

執筆者:伊達寿和(だて ひさかず)

CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

会社員時代に、充実した人生を生きるには個人がお金に関する知識を持つことが重要と思いFP資格を取得。FPとして独立後はライフプランの作成と実行サポートを中心にサービスを提供。

親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、地域に根ざしたFPとして活動中。日本FP協会2017年「くらしとお金のFP相談室」相談員、2018年「FP広報センター」スタッフ。
https://mitaka-fp.jp

感染症の影響を大きく受けた消費品目は?

新型コロナウイルス感染症の影響により、人々の消費行動は大きく変わりました。外出する機会が減り、自宅にいる時間が増えました。そのため、食費や日用品など自宅で消費するものへの支出が増え、外食やレジャーなどの支出が減ったと感じた方も多いのではないでしょうか。
 
2020年3月の総務省の家計調査の結果でも、消費行動に大きな影響が見られた品目がありました。
 
前年同月と比べて10%以上消費が増えた品目は、米やパスタ、チューハイ・カクテルなどの食料品、トイレットペーパーや家事用消耗品、マスク、ガーゼを含む保健用消耗品、ゲーム機やゲームソフト、書籍などの教養娯楽品です。
 
一方で消費が減少した品目は、食事代や飲酒代、鉄道やバス、ガソリン代などの交通関係、旅行やレジャー関係などです。
 
食事や飲酒については外から自宅にシフトし、旅行やレジャーなどを控えて、自宅でゲームや読書をするといった過ごし方が多くなったと想像できます。統計結果にも外出自粛の影響が表れていると考えられます。

いざというときのための貯蓄を準備する

近年は感染症だけでなく、自然災害なども多く発生しており、今後に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
 
今回の新型コロナウイルス感染症では、さまざまな公的支援が用意されていますが、いざというときのために貯蓄があると家計の安心につながります。
 
これを機会に、いざというときのための貯蓄を始めてはいかがでしょうか。金額としては生活費の3ヶ月分を準備したいところですが、まずは貯蓄の習慣をつけるようにしましょう。
 
収入があれば、先に貯蓄するお金を確保し、残りの金額でやりくりする習慣を作りましょう。金額はその人の状況にもよりますが、月3000円でも月1万円でも続けられる金額で始めることが大切です。慣れてきたら少しずつ金額を増やしていきましょう。

支出が抑えられた実績を活用する

家計を見直す場合、無駄な支出を減らすことも大切です。支出が無駄かどうかの判断はなかなか難しいものです。普段の生活習慣では当たり前になっているために、必要だと思い込んでいる支出があるかもしれません。
 
しかし、今回の生活スタイルの変化を経験したことで、「もしかしたら必要ではなかったかも」と感じたことはないでしょうか。
 
支出が抑えられた実績があれば、それを書き出して、家計の見直しに活用しましょう。外での飲食の一部を自宅に置き換えたり、旅行やレジャーの一部を自宅でのだんらんに置き換えたりすることで、全体的な支出を抑えることができるかもしれません。
 
また、マスクや消毒液など、品薄だった時期に高額で購入せざるを得ない経験をした場合は、日頃からストックをする習慣を始めてみてはいかがでしょうか。通販やデリバリーが多くなり支出が増えた場合は、無駄がなかったかを確認して、もし無駄と感じる点があれば使う頻度を見直しましょう。
 
生活スタイルを変えられる機会はそれほど多くありません。この数ヶ月の生活スタイルや家計を振り返って気付いたことを、今後の家計に生かしましょう。
 
出典 総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯)2020年(令和2年)3月分「追加参考図表(新型コロナウイルスの感染拡大により消費行動に大きな影響が見られた主な品目など)」
 
執筆者:伊達寿和
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員


 

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