最終更新日: 2020.06.09 公開日: 2020.06.10
家計

プロが教える、収入減に備えた家計の整理術

新型コロナウイルスの影響で、観光や飲食といった特定の業種に激しい収益悪化がもたらされており、当然そこに携わる方々の家計も悪化しています。
 
一方で、それ以外の業種であっても、自粛が長期化すれば悪影響は免れません。サービス業→製造業→金融業と時間差でやってくる可能性も考えられます。
 
自粛による直接的な収入減に見舞われた場合、緊急の救済措置の情報を漏れなく収集する能力が必要になる一方、後からじわじわくる生活難に関しては別の対策が必要になります。
 
長期化するといわれている経済環境に備えて、対策の第一歩である家計の整理方法をお伝えします。
 
波多間純子

執筆者:

執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント

「お金しだい」の人生から「自分しだい」の人生への選択をサポート。家計相談28年、相談件数4,000件超。家計相談と合わせて、その方の才能や適職を診断し潜在能力を高める「咲かせようじぶん資産」をテーマに個人セッションとワークショップを開催。

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波多間純子

執筆者:

執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント

「お金しだい」の人生から「自分しだい」の人生への選択をサポート。家計相談28年、相談件数4,000件超。家計相談と合わせて、その方の才能や適職を診断し潜在能力を高める「咲かせようじぶん資産」をテーマに個人セッションとワークショップを開催。

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毎月の収入が減ったら

毎月の収入が減った家計がまず行うことは現状の整理です。

1.将来にわたって減少する金額の総額を計算する

最初に今後見込まれる収入減少分の総額を見積もりましょう。具体的には
 
「減少予定金額〇万円×収入が減る期間〇ヶ月」
 
で足りなくなる予定の総額がわかります。
 
今回は新型コロナウイルスの終息時期がわからないため、期間の見通しが難しいので、仮に1年と期間を定めても良いでしょう。さらに、減少金額は想定内・楽観・悲観の3パターンの試算をしてみましょう。
 
次に、現実的な想定内パターンと最悪の場合の悲観パターンにもとづいて、備えをしておくことをおすすめします。見通しがつかないことが人を最も不安にさせるので、最悪の事態を覚悟すると意外と肝が据わるかもしれません。金額を具体的に見積もって、初めて次の行動に移れるのではないでしょうか。

2.減少分の金額を専用口座にプールしておく

備えとは、お金が必要な事態のために貯蓄を確保することです。貯蓄残高が減少する金額の総額より多い場合、減少分をあらかじめ別の口座に預け替えておきます。金額を目に見える形にして、実際に減少が続いたらこれを使うと決めておき、心の準備をしておくことで安心につながります。
 
一番よくないのは、そのつどずるずると貯蓄を取り崩して不足分を補うやり方です。使う金額をあらかじめ決めておけば「予算」ですが、場当たり的に使えば単なる「赤字」になります。同じお金が出ていくにしても、できるだけ自分の予測の範囲にしておくことが大事です。

貯蓄が底をつきそうなら

3.緊急度に合わせて2つの対策を打つ

減少予定の金額が今の貯蓄額を上回りそうな場合、その時期が半年以内に訪れるか半年以上かに分けて考えます。
 
〇半年以内なら
・住宅ローンの返済条件の変更(毎月の返済額を少なくする等)
・学費の場合、収入減に伴う奨学金の利用拡大
を検討しましょう。どちらも支出が多額で返済が長期にわたるため、早めの対応が大切です。
 
メリットは、長期にわたる固定費の当面の負担を軽くできることです。注意する点は、将来の金利負担が増えることと返済がより長期にわたるため、緊急避難的な方法だということです。当面の安定が予想されるうちに、さらに、以下の見直し方法を実行してみましょう。
 
〇貯蓄が半年以上持つ場合
(1)毎月の生活費を書き出す
(2)そのうえで、収入月額(額面金額)に対する支出の割合をもとめ、下記の基準を超えるものは見直しの対象とする
・保険料 ~10%
・通信費 ~5%
・学費&習い事費用 ~7%(子ども1人当たり、大学以上は含まず)
・食費 ~20%

年間支出も可視化する

4.年間支出を書き出す

次に毎月の支出だけでなく、年間で出ていくお金をあらかじめ把握することも重要です。平時ならば年2回のボーナスで埋めることで回せた家計も、今回のような業績悪化によるボーナスの減少も想定されます。できれば、毎月の収入から年間の支出が賄えるような家計づくりが望ましいです。
 
そこで、年間でかかる費用を月ごとに書き出しておくことをおすすめします。あわせて、ボーナスで毎月の支出を穴埋めしていた場合、その金額も書き出しましょう。このように、支出を見える化しておくことが、次の一手に備えることになります。
 
リーマンショックの時も家計相談の件数が増えました。家計が切迫しているというよりも、現状はゆとりがあるものの、漠然と将来への不安を持った方が多かったのが印象的でした。
 
こうした不安の解消には、不安を可視化して具体的につぶしていく作業が必須です。今回ご紹介した方法がその1つです。漠然とした不安を具体的な行動に変えていくことで、何があっても丈夫な家計になっていくのではないでしょうか。
 
執筆者:波多間純子
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント

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