更新日: 2024.10.10 ライフプラン
それぞれのライフイベントにお金はいくらかかる? 費用の目安を確認!
人生は節目節目においてさまざまなライフイベントが発生しますが、就職や結婚、出産などその度にまとまったお金もでていくことになります。いざ唐突にライフイベントが訪れたとき、費用について慌てることのないよう事前に目安となる金額を把握しておきたいところです。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
就職活動にかかる費用
大学生の就職活動における平均費用について株式会社ディスコの行った調査によると、平均は9万7535円となりました。就職活動は地元でするのか、それとも遠方の地まで面接を受けに行くのかによっても異なりますが、リクルートスーツの購入代金や交通費などを考えるとやはり10万円近くは見積もっておいた方が良いと思われます。
なお、今年はコロナ禍の影響もあり10万円を切っておりますが、前年度のデータでは13万円を超えているため、平時であれば13万円前後を意識しておくと良いでしょう。
結婚式にかかる費用
ブライダル総研が2020年10月22日に発表した「結婚トレンド調査」によれば、挙式や披露宴、ウエディングパーティの総額は平均362.3万円という結果になりました。
結婚式は内容や参加者からの祝儀によっても費用が大きく変わるため単純に考えることはできませんが、おおむね360万円程用意しておけば、平均的な結婚式は十分執り行えるといえそうです。
出産にかかる費用
公益社団法人国民健康保険中央会が発表した平成28年度の出産費用についてのデータによれば、出産費用の平均は50万5759円となりました。しかし、現在では一児につき42万円の出産一時金の制度があるため、実質的な負担額は10万円前後となります。
また、出産一時金の支給までの間無利子で貸し付けを受けられる出産費貸付制度もあります。出産に関する費用について金額から感じるほど大きく心配する必要はないでしょう。
子の進学にかかる費用
日本政策金融公庫の発表した令和2年度「教育費負担の実態調査結果」によれば子どもが高校入学から大学を卒業するまでの費用はおよそ1000万円前後になります。特に大学は私立であるか国立であるかや学部によっても大きく変化するため、場合によっては1000万円では足りず1300万円を超えるということもあるでしょう。
子の教育資金については学資保険や定期積立なども利用し、早めに準備しておくことがポイントになります。
マイホームの購入にかかる費用
住宅金融支援機構の実施した「2019年度 フラット35利用者調査」によれば、土地付きの注文住宅を購入する場合にかかる費用は全国平均で約4257万円となりました。注文住宅のみに限れば約3454万円となるものの、いずれにせよ3000万円を優に超える金額が必要になります。
住宅ローンを利用するにしてもある程度の頭金が必要となることを考えると、コツコツと貯蓄をしていくことの必要性がよく理解できるでしょう。
定年後の生活費
公益財団法人生命保険文化センター「生活保障に関する調査」令和元年度によれば、老後において最低限の生活を営むには月額22.1万円が、ゆとりある生活を送るのであれば36.1万円が必要になります。
この数値から老後の生活資金全額を公的年金だけで賄うことは困難だと想定されます。現役世代のうちから老後に向けて貯蓄やiDeCoによる資産形成をしつつ、必要な保険に加入するなどしておきたいところです。
ライフイベントごとに必要なお金を把握して効率の良い資産形成を
将来の不安を解消し理想のライフプランを実現するためには、想定されるライフイベントとそこで必要となる費用について早めに準備しておくことが重要です。
ただ、今回紹介したライフイベントはあくまで一例であり、ライフイベントの数や内容は個々のライフプランによりさまざまです。ご自身のライフプランに応じたライフイベントと必要なお金についての詳細はFPに相談すると良いでしょう。
出典
株式会社ディスコ キャリタス就活 2021 学生モニター調査結果
ブライダル総研 ゼクシィ 結婚トレンド調査2020調べ
公益社団法人 国民健康保険中央会 正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)
日本政策金融公庫 ~令和2年度「教育費負担の実態調査結果」~
住宅金融支援機構 2019年度 フラット35利用者調査
公益財団法人 生命保険文化センター 老後の生活費はいくらくらい必要と考える?
執筆者:柘植輝
行政書士