更新日: 2022.05.14 年収
総務大臣の年収はいくらぐらいなのか? 気になる仕事内容や役割を解説
本記事では、総務大臣の仕事内容や、役割、年収について解説します。
執筆者:古田靖昭(ふるた やすあき)
二級ファイナンシャルプランニング技能士
総務大臣の仕事
総務大臣は、行政制度や地方自治制度など多岐にわたって所管する総務省のトップであり、各省大臣において筆頭に掲げられている役職です。行政機関の運営、業務に対する調査や勧告の権限を持っています。調査を受けることになった行政機関は、調査を拒むことができないなど総務大臣は強い権限を持っています。
総務省では、国の基本的な仕組みに関わることや、国民生活の基盤になる社会経済システムを作っています。身近なものではマイナンバー制度があります。マイナンバーを使って、住民票や戸籍謄本といった各種書類を、各市区町村の窓口だけではなくコンビニでも印刷できるようになりました。
また現在、デジタル庁に移行されたポータルサイト「e-Gov」は、電子政府を実現させるために総務省が構築したもので、行政機関が発信する政策などの情報や、行政サービスなどの情報ナビゲーションの役割を持っています。
そのほかにも消防行政では、総務省からの出向者が消防庁長官の役職を担い、選挙制度の管理や期日前投票などの仕組みを作っています。
総務大臣の年収
総務大臣は、国家公務員の特別職に該当し、内閣総理大臣を除いて経済産業大臣や、農林水産大臣、防衛大臣などの国務大臣と同等となります。ほかの官職でいえば人事院総裁などと同じ俸給月額です。年収は、俸給月額と地域手当、期末手当に絞って図表1にて算出しています。
図表1
月額 | 年額 | |
---|---|---|
特別職俸給 | 146万6000円 | 1759万2000円 |
地域手当 ※1 | 29万3200円 | 351万8400円 |
期末手当 ※2 | 476万4500円 (半年に1回分で計算) |
952万9000円 (年に2回分で計算) |
※2 期末手当はいわゆるボーナスのことで、特別職の場合俸給月額の3.25ヶ月分が支給されます。
総務大臣の年収を計算すると、3063万9400円になります。
総務大臣になるには
総務大臣は、内閣の重要閣僚と位置づけられているものの、当選回数が少ない国会議員や、国会議員ではなく学者出身者や地方自治に関わった人が就任する例もあります。
自由民主党政権では、当選回数によって、大臣政務官や副大臣、各省大臣などの役職に任命されることが多いものの、当選回数に関係なくさまざまな人が就任しているという特徴があります。
総務大臣に就任する人は衆議院議員が多く、当選回数4回以上や、7回以上の議員が就任しています。衆議院議員の任期は解散総選挙があるものの4年となるため、単純計算すると最低でも16年以上、衆議院議員を務めている必要があるといえるでしょう。
学者や地方自治に関わった人であれば、いわゆる民間起用といわれるもので、時の政権が重点を置く政策に合致した人物であることを前提として、さまざまな成果を出していることが条件となります。
民間起用の場合、国会議員から就任するよりも難易度の高いルートといえるでしょう。
出典
e-Gov法令検索 総務省設置法
e-Gov法令検索 特別職の職員の給与に関する法律
内閣官房 国家公務員の給与(令和4年版)
人事院 国家公務員の諸手当の概要
内閣官房 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律(令和4年法律第18号)の概要
執筆者:古田靖昭
二級ファイナンシャルプランニング技能士