更新日: 2022.05.12 年収

【根回しのプロ!?】財務省大臣官房長はどんな役職? 仕事内容や年収を解説

執筆者 : 古田靖昭

【根回しのプロ!?】財務省大臣官房長はどんな役職? 仕事内容や年収を解説
財務省大臣官房長は、財務省が担当する業務の統合調整を行うことが主な仕事です。経験したほとんどの方が、財務省の官僚のトップである財務事務次官に就任しています。
 
本記事では、財務省大臣官房長の仕事内容や年収について解説していきます。
 
古田靖昭

執筆者:古田靖昭()

二級ファイナンシャルプランニング技能士

財務省大臣官房長の仕事

財務省大臣官房長は、財務省が担当する業務の統合調整や、人事や会計などの管理業務、政策に必要な調査や分析などを行う財務省大臣官房のトップです。
 
財務省大臣官房では、財務省内外の情報や、他省庁の情報、国会や政治家などの情報、さらには週刊誌の記事内容といったさまざまな情報を集めています。集めた情報を分析し、財務省の政策を実現するための判断や決定などを行います。財務大臣や財務事務次官が知らないような内容でも財務省大臣官房長は把握しているといわれます。
 
例えば、財政健全化を実現させるために、「国の借金」の問題を掲げ、財政再建や増税などを実施するとします。その場合、財務省大臣官房を中心に、「ご説明」と称して、国会議員や有力経済人、大手メディアへの根回しを行います。実際に財政健全化を目標にするかしないかはそのときの政権の判断によるものの、さまざまな根回しを行うため、政局へと発展することが多いです。
 
民意に裏付けされた政権であれば、仮に政局になってもそのときの政権の意志が強固で実現させたい政策がある場合には、乗り切ることが可能になります。しかし、民意に裏付けされていない政権の場合、政局に翻弄されてしまいます。
 
以上のように、財務省大臣官房長は、情報収集や処理能力、そして政策の実現をさせることから、財務省の司令塔のようなポジションといえるでしょう。
 

財務省大臣官房長の年収

財務省大臣官房長は国家公務員の指定職に該当し、主税局長や、理財局長、各省の大臣官房長などが同列の俸給です。年収は俸給月額と地域手当、期末手当に絞って図表1で算出していきます。
 
【図表1】

月額 年額
指定職俸給第5号 96万5000円 1158万円
地域手当 ※1 19万3000円 231万6000円
期末手当 ※2 313万6250円
(半年に1回分で計算)
627万2500円
(年に2回分で計算)

※1 地域手当はその地域の物価に応じた手当のことで、東京の場合俸給月額の20%分が支給されます。
※2 期末手当はいわゆるボーナスのことで、指定職の場合俸給月額の3.25ヶ月分が支給されます。
 
財務省大臣官房長の年収を計算すると、約2016万8500円になります。
 

財務省大臣官房長になるには

財務省大臣官房長は、後の財務事務次官になる切符を渡されるに等しいポジションといえるでしょう。実際に大蔵省から財務省になってからは全員が財務事務次官に就任しています。大蔵省時代であれば、必ずしも事務次官に就任できたわけではなく、国税庁長官や財務官といったポジションになることもありました。
 
財務省大臣官房長になるには、財務省の本流として役職を経験する必要があります。
 
財務省主計局に長くいる方であれば、就任しやすい特徴があります。財務省の内部部局には、主計局のほか、主税局、理財局、国際局、関税局そして大臣官房があります。例えば国際局に長くいる場合、「国際畑」といわれたりします。その場合の最終ポストは財務官になるため、財務省大臣官房長になるのは難しいです。入省してから、主計局の役職を長年やっている方がなりやすいといえるでしょう。
 
また次の役職を経験していくことで、財務省大臣官房長に就任しやすくなり、後の財務事務次官候補になります。

財務省主計局主計官(厚生労働第1係・第2係担当)
財務省大臣官房文書課長、総合政策課長、秘書課長
財務省主計局次長(末席、次席、主席)
財務省大臣官房総括審議官

もしこれから財務省大臣官房を目指すのであれば、東京大学法学部を卒業し、国家公務員総合職試験に合格した上で、財務省に入省するのが理想的なルートといえるでしょう。
 
国家公務員総合職試験合格者で大卒者の場合の初任給は、月額23万2840円です。財務省に入省して仕事をこなし、財務省主計局の役職を経験していくことで、約30年後に財務省大臣官房長に就任できる可能性があるでしょう。
 

出典

e-Gov法令検索 一般職の職員の給与に関する法律
内閣官房 国家公務員の給与(令和4年版)
人事院 国家公務員の諸手当の概要
内閣官房 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律(令和4年法律第17号)の概要
 
執筆者:古田靖昭
二級ファイナンシャルプランニング技能士

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