更新日: 2023.04.11 年収
「Dr.スランプアラレちゃん」開発者の則巻千兵衛博士はお金持ち?! 博士の年収とは?
その中でも、多くのアニメファンに強烈な印象を残したのが「Dr.スランプ アラレちゃん」の則巻千兵衛博士です。
則巻千兵衛博士は、アニメの主人公である則巻アラレの生みの親。個性的なアラレちゃんのほかにも、珍発明75種を世に送り出した、自称天才科学博士です。
「博士」と聞くと、ほんの一握りの天才しか名乗れない「才能の塊」というイメージを持つ方も多いでしょう。ただ、その能力が収入に結びついているかどうかを、ご存じの方は少ないのではないでしょうか。
そこで本記事では、則巻博士のような「博士」と呼ばれる人々の実際の年収について、詳しくご紹介します。
>>> 【動画で見る】「Dr.スランプアラレちゃん」開発者の則巻千兵衛博士はお金持ち?! 博士の年収とは?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
そもそも「博士」とは?
アニメでは、発明家や天才科学者のイメージが強い「博士」。
実際に「博士(はくし)」と呼ばれる人が取得している「博士号」は、大学院の博士課程や博士後期課程を修了した者に与えられる称号です。
国内だけでなく海外でも評価される学位であり、特にアメリカでは評価が高く、就職率・収入ともに高い水準を誇っています。
それに比べて日本の博士課程入学者数は、2003年度の1万8232人をピークに、2016年度に1万5000人を割り、2019年度は1万4976人と減少傾向。
これには、在席中の経済支援の不足や、修了者の雇用に対する不安が深く関わっているとされ、博士を取り巻く環境改善が急がれています。
博士の年収は300~500万円! 専門分野による年収の差ついて
科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が行った「博士人材追跡調査」によると、博士の年収でもっとも多い層は、男性で400~500万円、女性で300~400万円。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」では、2022年の会社員の年収が平均496万5700円だったことが明らかになっており、豊富な専門知識を備えているにもかかわらず、博士の所得が平均値にとどまっていることが分かります。
博士号取得者の分野別年間所得は、図表1のとおりです。
図表1
出典:科学技術・学術政策研究所(NISTEP)「博士人材追跡調査 第4次報告書」
理学・人文学・工学・農学分野などは500万円以下が多く、保健分野のみが、1000万円以上のパーセンテージが他分野と比べても突出しているのが分かります。
この要因の一つと考えられるのが、雇用形態の違いです。
図表2
出典:科学技術・学術政策研究所(NISTEP)「博士人材追跡調査 第4次報告書」
高所得層が厚い保健分野は、正社員・正職員が74.1%と、工学に次いで高い割合となっています。
このデータから、専門分野を存分に生かせる安定した雇用先の確保が、年収に影響を与えている可能性を考えられるでしょう。
博士人材の活躍の場拡大に向けた今後の変革に期待
本記事では、日本や社会にとって重要な研究を重ね、豊富な知識を備えた博士号取得者の意外な年収事情について解説しました。
則巻博士をはじめ、アニメに登場する博士たちは、奇想天外な発明により、アニメのストーリーに強烈なスパイスを加える役割を果たしています。
実際の博士号取得者も、本来であれば、日本にとって重要な役割を果たす人材であるはず。
本記事でご紹介した調査をきっかけに、博士の年収などに関するさまざまな変革がもたらされれば、今後は博士課程修了者の活躍の場が広がっていくかもしれません。
出典
・科学技術・学術政策研究所(NISTEP)/「博士人材追跡調査 第4次報告書」概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部